約130年前のハワイ旅行者はどんな“お土産”を買っていた? 記念スプーン、コイン、写真…1898年の定番を見てみた
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旅行者に勧められていた「記念スプーン」
旅行ガイドに登場する代表的な品の一つが「local souvenir spoon」、つまり地元の記念スプーンです。
Fort Street近くにあった宝飾店H. G. Biartでは、旅行者向けに記念スプーンを特注で製作しており、ガイドはそのデザインを非常にユニークなものとして紹介しています。
現在でいえば、観光地の名前や名所が入った限定雑貨のような存在だったのでしょう。なお、この旅行ガイドにはスプーンの具体的な値段までは記されていません。
ハワイのコインも記念品になっていた
別の宝飾店では「Hawaiian coin curios」と呼ばれる商品も扱われていました。ハワイの硬貨を使った装飾品や記念品を製造していたと紹介されています。
1898年当時のハワイは共和国でした。その土地で使われる貨幣そのものが、旅行者にとって「ハワイへ来た証し」になる記念品として扱われていたことが分かります。
写真を“買って持ち帰る”のも定番だった
現在なら、旅行中にスマートフォンで何百枚もの写真を撮れます。しかし1898年には、誰もが気軽に写真撮影できるわけではありません。そのため、ハワイの風景写真そのものが旅行者向けの商品になっていました。
旅行ガイドには、Fort StreetにあったJ. J. Williamsの写真館が紹介されています。この写真館では島の景色を写した写真をそろえており、遠くに住む友人に喜ばれるものとして旅行者に勧められていました。
ガイドは、この店が島の風景写真を幅広くそろえていることも強調しています。現在の観光地で絵はがきや写真集を買う感覚に近かったのかもしれません。
「カラバッシュ」も持ち帰れた
さらに旅行ガイドでは、磨かれた杖や「calabash(カラバッシュ)」も、旅行者が持ち帰れる品として紹介されています。
カラバッシュとは、もともとひょうたんやウリの仲間を乾燥させ、中身をくり抜いて作る容器や器のことです。ハワイでは、ひょうたん類を加工した容器が、食べ物や水などを入れる生活道具として使われてきました。
形によって用途は異なりますが、丸みを帯びた器やボウル、細長い容器などがあります。
そのため、1898年の旅行ガイドに登場する「calabash」は、単なる日用品というだけでなく、旅行者から見ればハワイらしさを感じられる工芸品や記念品でもあったと考えられます。
旅行ガイドには、J. D. Wickeという職人が、磨いた杖やカラバッシュを旅行者に提供していたと記されています。
衣服まで旅行先で買っていた
旅行者向けに紹介されていたのは、お土産だけではありません。
Fort Streetにはシルクなどの生地を扱う店があり、帽子やドレスなどの最新ファッションも購入できたと旅行ガイドは紹介しています。
現在の旅行でも、現地で服や日用品を買うことがあります。「旅先で必要になったものを買う」という消費行動は、130年前も変わらなかったようです。
まとめ
1898年のハワイ旅行ガイドには、記念スプーン、ハワイのコインを使った品、島の風景写真、磨いた杖、カラバッシュなどが旅行者向けの商品として登場します。
現在の定番土産とはかなり違いますが、「その土地らしいものを持ち帰りたい」という旅行者の気持ちは今と同じです。
なかでも興味深いのが、風景写真やカラバッシュのように、現在ではあまり旅行土産として意識しないものが紹介されていることです。
130年前の旅行ガイドを読むと、観光地だけでなく、「旅行者が何を欲しがっていたのか」まで見えてきます。
出典
Library of Congress Illustrated handbook of the Hawaiian Islands : guide to Honolulu and vicinity
Library of Congress作品ページ
University of Hawaiʻi at Hilo Wehewehe Wikiwiki Hawaiian Language Dictionaries「hōkeo」
University of Hawaiʻi公式辞書ページ
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
