「日本よりゆとりをもって暮らしたい」と60代の両親がベトナム移住を検討中。生活費は安くても、医療費への備えは必要? 民間医療保険の必要性を解説

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「日本よりゆとりをもって暮らしたい」と60代の両親がベトナム移住を検討中。生活費は安くても、医療費への備えは必要? 民間医療保険の必要性を解説
「日本より生活費が安い国へ移住すれば、老後資金にも余裕ができそう」と考える人もいるかもしれません。ベトナムは日本と比べて物価水準が低く、老後の移住先として魅力があります。
 
一方、60代以降の移住では医療費への備えも重要です。普段の生活費を抑えられても、病気や事故で高額な費用が発生すれば、老後資金に大きな影響を与える可能性があります。
 
今回の記事では、60代の夫婦がベトナムへ移住するケースを想定し、生活費と医療費の違いや民間保険で備える必要性を解説します。
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ベトナムは生活費を抑えやすい一方、医療費は別に備える必要がある

独立行政法人日本貿易振興機構(JETRO)が紹介しているベトナム統計局の「2024年版家計生活水準調査」によると、2024年の1人当たり月間平均所得は542万ドンで、当時の換算で約3万352円でした。ハノイ市でも755万ドンです。
 
ただし、これは現地の人の「所得」であり、日本人夫婦の生活費を示す数字ではありません。外国人向けのコンドミニアムに住んだり、日本食を頻繁に購入したりすれば、現地の平均的な家庭より支出は増えるでしょう。
 
それでも、こうした所得水準は、現地の生活水準や家計事情を考えるうえでのひとつの参考になります。
 
ただし、生活費が安いからといって老後資金を大幅に減らしてよいとは限りません。特に60代以降は病気やけがのリスクも考え、毎月の生活費とは別に医療費への備えを用意することが大切です。
 

私立病院では支払いを保証できないと治療を受けられない場合がある

ベトナムには、日本語や英語で利用できる私立病院や外資系クリニックがあります。しかし、こうした医療機関では高額な費用がかかる可能性があります。
 
在ベトナム日本国大使館は、近代的な設備を備えた私立病院・クリニックについて医療費が高額で、「支払の保証がない場合、診察や治療に応じてくれません」と注意喚起しています。
 
つまり、急病になっても、保険による支払い保証や十分な現金などを用意できなければ、速やかに治療を受けられないケースがあるということです。
 
こうした事態に備える方法のひとつが民間保険です。加入する際は補償額だけでなく、利用予定の医療機関でキャッシュレス診療が利用できるかも確認しておきましょう。保険会社が医療機関へ直接支払う仕組みが利用できれば、急に多額の現金を準備する負担を減らせます。
 

国外への緊急移送では1500万~2000万円ほどかかる可能性がある

さらに注意したいのが、重い病気や大きな事故に遭ったケースです。
 
外務省によると、ベトナムの医療環境・水準は日本と比べて劣り、診断が難しい病気や高度な医療が必要な場合、日本や近隣の医療先進国へ緊急移送される場合があります。
 
在ベトナム日本国大使館は、国外への緊急移送について「1500~2000万円の費用を要する」と案内しています。
 
例えば、夫婦で2000万円の老後資金を準備していても、保険なしで2000万円近い移送費が発生すれば、その後の生活設計が大きく崩れかねません。
 
「発生する可能性が低いから大丈夫」と考えるのではなく、万一発生した場合に自分たちの資産だけで負担できるのかを考えることが重要です。難しい場合は、国外搬送まで補償する保険を検討する必要があるでしょう。
 

ベトナム移住では高額な治療費などをカバーできる保険を準備しよう

ベトナムでは生活費を抑えられる可能性がある一方、高額な医療費や国外への緊急移送費が発生するリスクがあります。そのため、「生活費が安いから老後資金も少なくてよい」と単純に判断するのは避けたほうがよいでしょう。
 
外務省も、病気やけがで重症になった場合などに備え、高額な医療費や緊急移送に対応できる保険への加入を勧めています。
 
60代の夫婦が長期移住するなら、保険料だけでなく、入院・手術、救援費用、国外への緊急移送などの補償内容を確認しましょう。年齢や持病によって加入条件や補償内容が変わる場合もあるため、移住前に比較しておくことが大切です。
 
あわせて、近くに日本語や英語で利用できる病院があるか、緊急時にどこへ連絡するかも確認しておきましょう。生活費だけでなく、万一の医療費まで含めて資金計画を立てることで、ベトナムでのセカンドライフをより安心して楽しめるでしょう。
 

出典

独立行政法人日本貿易振興機構(JETRO) 2024年版ベトナム家計生活水準調査結果を公表、月間平均所得が3万円を超える(ベトナム)
在ベトナム日本国大使館 ベトナムに滞在・旅行される際には海外旅行保険の加入をお勧めします
外務省 世界の医療事情 ベトナム
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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