函館に「土方歳三ゆかりの地」は“10ヶ所”以上! 入場無料スポットなら出費は「市電1日乗車券・800円」だけ!?「箱館奉行所・五稜郭タワー展望台・函館博物館」は有料? 費用を確認

配信日:
この記事は約 5 分で読めます。
函館に「土方歳三ゆかりの地」は“10ヶ所”以上! 入場無料スポットなら出費は「市電1日乗車券・800円」だけ!?「箱館奉行所・五稜郭タワー展望台・函館博物館」は有料? 費用を確認
筆者撮影
 
函館は、新選組副長として知られる土方歳三が最期を迎えた街です。市内には旧幕府軍と新選組にまつわる史跡や記念碑が点在し、幕末が好きな人には見どころが尽きません。五稜郭タワーのような有料施設もありますが、実際に数えてみると、碑や史跡のほうが数のうえでは上回ります。
 
本記事では公的な資料をもとに、無料のスポットだけを1日で回った場合の費用を計算します。
木彫りグマ

FP2級、北海道在住ライター

入場無料のゆかりの地は10ヶ所以上 入場料がかかるのは3施設だけ

函館には、土方歳三と新選組にゆかりのある場所が数多くあります。そのうち入場料が必要なものは、実のところ3施設にとどまります。まずは料金の有無で分けて整理します。
 

無料で訪ねられる主なスポットは10ヶ所以上

写真1

写真1

筆者撮影
 
ゆかりの地は碑や史跡が中心で、そもそも料金所がない場所が大半です。主なものを図表1にまとめました。
 
図表1

スポット 見どころ 最寄り
特別史跡五稜郭跡
(五稜郭公園)
旧幕府軍の本拠地。1914年から公園として一般開放 市電 五稜郭公園前
土饅頭 旧幕府軍兵士の一部が葬られたとされる土盛り 五稜郭公園内
土方歳三ブロンズ像 五稜郭タワーのアトリウムに立つ像。展望台とは別の場所 五稜郭公園に隣接
中島三郎助父子最後之地 千代ヶ岡陣屋で戦死した父子の慰霊碑 五稜郭跡から約1.2km
土方歳三最期の地碑 一本木関門跡の近くに建ち、見学は自由 JR函館駅から徒歩15分
碧血碑 旧幕府軍の戦死者約800名を供養する碑 市電 谷地頭から徒歩15分
称名寺 土方歳三と新選組隊士の供養碑がある 市電 函館どつく前から徒歩8分
新撰組屯所跡地
(旧称名寺)
箱館警備に就いた新選組の屯所があった場所 市電 大町から弥生坂を上る
新選組最後の地碑 新選組が最後を迎えた弁天台場跡の近くに建つ碑 市電 函館どつく前そば
史跡四稜郭 五稜郭の北方約3kmに築かれた土塁跡 函館市陣川町

筆者作成
 
図表1の10ヶ所に加え、亀田八幡宮や高龍寺、函館護國神社なども、箱館戦争ゆかりの地として紹介されています。碑や土塁が中心のため、開館時間に縛られにくい点も見逃せません。土方歳三最期の地碑は見学が自由で、全国から訪れた人が花を手向けています。
 

有料は3施設 3つとも入って1800円

入場料が必要なのは、五稜郭周辺の2施設と、函館公園にある博物館です。それぞれの料金を図表2に示します。
 
図表2

施設 一般・大人 そのほかの区分
箱館奉行所 500円 学生・生徒・児童250円
五稜郭タワー展望台 1200円 中高生900円、小学生600円
市立函館博物館 100円 学生・生徒・児童50円
3施設の合計 1800円

筆者作成
 
3施設をすべて回った場合の合計は1800円です。なかでも市立函館博物館は一般100円ながら、箱館戦争に関する資料や当時使われた武器を収蔵しています。料金と展示の厚みが必ずしも比例しない点は、予算を組むうえで押さえておきたいところです。なお料金は2026年8月時点のものです。
 

無料スポットだけを回るなら、1日の出費は市電代のみ

写真2

写真2

筆者撮影
 
入場料が0円であれば、残る出費は移動費だけです。ゆかりの地は五稜郭の周辺と函館山のふもとに分かれており、徒歩だけで回るのは現実的ではありません。市電をどう使うかが、1日の費用を左右します。
 

市電1日乗車券は800円 3回乗れば元が取れる

函館市電の運賃は乗車距離に応じて決まり、2025年12月1日に改定されています。関係する料金は次のとおりです。

・大人の普通運賃は2kmまで250円、4kmまで270円、7kmまで290円、7kmを超えると300円
・五稜郭公園前から函館駅前までは270円
・函館駅前から十字街・末広町までは250円
・市電1日乗車券は大人800円、小児400円で全線が乗り放題

300円の区間を3回乗れば900円となり、1日乗車券のほうが安く収まります。250円の区間でも4回で1000円です。乗り降りは3回以上になりやすいため、先に1日乗車券を買うほうが会計は分かりやすいでしょう。
 

1日で回る順路と、四稜郭まで足を延ばす場合

モデルコースをもとにすると、無料スポットは次の順に回れます。

・五稜郭公園(土饅頭、土方歳三ブロンズ像)
・土方歳三最期の地碑(一本木関門跡)
・碧血碑
・称名寺と新撰組屯所跡地
・新選組最後の地碑(弁天台場跡の近く)

このコースは施設見学を含めて5時間から6時間が目安とされています。
 
一方、史跡四稜郭は函館市陣川町にあり、市電の路線からは離れています。四稜郭も加えるなら、市電と函館バスが乗り放題になる共通1日乗車券が候補で、大人1600円です。バス専用の1日券「カンパス」は、冬期が大人1200円、夏期が大人1600円になります。
 

費用が0円でも、碑が伝える中身は素晴らしい

無料と聞くと、簡素な案内板を思い浮かべるかもしれません。しかし函館の碑には、それぞれ建てられるまでの事情があります。解説してくれる人まで無料で頼める点も、この街ならではの特徴です。
 

ガイド料は無料 土方が最後に駆けた2.5kmを歩く

土方歳三を専門とするボランティアガイド「箱館土方組」は、ガイド料が無料です。五稜郭から一本木関門跡までは約2.5kmで、ゆっくり歩いても1時間弱の道のりです。
 
港へ向かって伸びるこの道は松川街道と呼ばれ、土方が最後に進軍した道とされています。5月の箱館五稜郭祭では土方を演じるコンテストも開かれ、参加費は3000円、優勝者には賞金10万円が贈られます。
 

弔うことを許されなかった約800人と碧血碑

碧血碑(へきけつひ)は、箱館戦争で亡くなった旧幕府軍の戦死者を供養する碑です。兵士たちは戦後に賊軍の汚名を受け、弔われないまま置かれていました。これを収容して埋葬したのが、料亭を営む侠客の柳川熊吉です。1875(明治8)年に碑が建てられ、土方歳三を含む約800人の霊が祀られました。碑には戦いについて「此事」とだけ刻まれています。
 

まとめ

土方歳三ゆかりの地のうち、入場料の設定がない場所は10ヶ所以上です。碑や史跡だけをたどるなら、1日の出費は市電1日乗車券の800円で収まります。有料の3施設を加えても2600円です。
 
金額の少なさに対して、五稜郭の土塁や街なかの碑が伝えるものは決して軽くありません。函館を訪れる機会があれば、まず無料のスポットから足を運んでみてはいかがでしょうか。
 
執筆者 : 木彫りグマ
FP2級、北海道在住ライター

  • line
  • hatebu

LINE