“団地暮らしの父”の死後、母の収入は「年金10万円」だけ…世帯収入が減れば、同じ部屋でも「家賃3万→2万円」に減りますか? そのまま住み続けられるでしょうか? 制度を確認
父親が亡くなった後、母親の年金が月10万円だけになれば、家賃を毎月3万円支払うと、年間36万円で、年金収入の3割を家賃だけで占める計算です。
こうした場合、公営住宅には、世帯の収入状況に応じて家賃を見直したり、一定の条件を満たせば減免を受けたりできる仕組みがあります。
本記事では、父親が亡くなった後も母親が同じ団地に住み続けるための手続きや、収入が大きく減った場合に家賃がどのように変わるのか解説します。
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目次
父親が亡くなった後も団地に住み続けられる?
公営住宅では、入居者本人が亡くなったからといって、同居していた家族が自動的に契約を引き継げるとは限りません。
父親が団地の名義人で、母親が以前から同居していた場合、父親が亡くなった後も母親がそのまま住み続けたいのであれば、「使用承継制度」を利用して、自治体や住宅供給公社などに名義人の変更の手続きを行う必要があります。
配偶者であることや、承継の理由が定められた基準に該当することなど、一定の条件を満たす同居者は、名義変更や入居承継が認められる制度が設けられています。
「妻だから自動的に住み続けられる」と考えるのではなく、父親が亡くなったら、まず管理する自治体や住宅供給公社に連絡し、名義承継などの手続きについて確認しましょう。
理由が発生した日から、手続きをせずに期限で定められた日数を過ぎてしまうと、同じ条件で住み続けられなくなる可能性もあるため、注意してください。
父親が亡くなると、団地の家賃も変わる可能性がある
公営住宅の大きな特徴の1つが、入居者の所得状況などを考慮して家賃が決められることです。
父親と母親の2人暮らしで、世帯として一定の収入があったため、これまで毎月3万円の家賃を支払っていたとします。しかし、父親が亡くなり、母親の年金だけとなれば、世帯の収入は大きく減少するでしょう。
東京都営住宅で公表している都営住宅の家賃別によると、練馬区アパートで2人世帯の場合、所得金額が204万8001円~227万6000円の区分では使用料が2万9100円ですが、所得金額が0円~162万8000円の場合には1万7600円となっています。
このように都営住宅の家賃は世帯の所得によって調整されます。また、翌年度の家賃算定だけでなく、自治体によっては収入の変動を理由とした家賃の変更や減免などの制度を利用できる可能性があります。
つまり「夫が亡くなった後も、今までと同じ3万円を払い続けるしかない」という可能性は低いため、まずは自治体や住宅供給公社などに相談しましょう。
家賃を下げられるか確認するための手続き
実際に収入が大きく減った場合は、どうすればよいのでしょうか。
例えば、父親が亡くなったことで世帯収入が大幅に減少した場合、まずは団地を管理している自治体や住宅供給公社などに連絡し、家賃の再算定や減免制度の対象になるか確認しましょう。
その際には、年金額が確認できる書類や、世帯の収入状況を確認できる書類などの提出を求められることがあります。例えば、
・年金振込通知書
・年金額改定通知書
・住民票
・所得や課税状況を確認できる書類
などです。ただし、必要書類や申請方法は自治体によって異なります。
また、「父親が亡くなった」という事情だけで、家賃が自動的に下がるわけではありません。家賃の減額や減免を希望する場合は、制度の対象になるかを確認したうえで、必要な申請を行うことが重要です。
住み続けられる可能性や家賃への影響を確認し、まずは相談を
配偶者だからといって自動的に団地へは住み続けられないため、速やかに名義承継などの手続きを進める必要があります。団地の場合は、収入によって家賃が変わります。家賃算定前にも減免制度などを利用できる可能性があるため、こちらも早めに相談してみましょう。
実際に家賃がどの程度まで下がるかは、住宅や自治体の制度などによって異なりますが、現在3万円の家賃が2万円ぐらいまで下がる可能性もあります。住み慣れた団地でこれからも安心して暮らすためには、使える制度を知り、必要な手続きを早めに進めることが大切です。
出典
国土交通省 同居承認及び入居承継承認について
東京都 住宅政策本部 申込み方法、使用料(家賃)、申込みから入居まで
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
