美容院でカラーをお願いしたところ、帰宅後に服へ染料が付いていることに気づきました。クリーニングで落ちなかった場合、服の代金まで請求できるのでしょうか?

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美容院でカラーをお願いしたところ、帰宅後に服へ染料が付いていることに気づきました。クリーニングで落ちなかった場合、服の代金まで請求できるのでしょうか?
美容院でヘアカラーをした後、着ていた服に染料が付いていることに気づいた場合、クリーニング代だけでなく、服そのものについて補償を求められる可能性があります。
 
美容院側の不注意で衣服を汚したのであれば、実際に生じた損害について賠償責任が問題になるためです。
 
ただし、5万円で買った服なら必ず5万円全額を受け取れるというわけではありません。購入してからの期間や服の状態、クリーニングで回復できるかなどを踏まえて金額を考える必要があります。
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美容院の不注意で服を汚したなら補償を求められる可能性がある

美容院では、カラー剤が客の衣服へ付かないよう、クロスやタオルなどを使って施術するのが一般的です。
 
それでも美容師の作業中にカラー剤が垂れ、衣服を汚してしまったのであれば、美容院側の過失による損害として補償が問題になる可能性があります。
 
実際、東京都美容生活衛生同業組合(BA東京)が案内している美容所向けの賠償制度でも、「施術中に誤って客の衣服を汚した」ケースが財物賠償の対象例として挙げられています。
 
BA東京は、加入店舗への賠償支払い実績を公開していますが、対物事故(2015年4月~2021年3月の6年間)のうち、全体の3分の2にあたる67%が「ヘアカラーによる衣料品の汚損」となっています。
 
ヘアカラーの汚れが簡単に落ちるとは限らないことを裏付けているでしょう。たとえば資生堂も、ヘアカラーが衣服へ付着すると落とせなくなることがあると案内しています。
 
そのため、「まずクリーニングに出してください」と美容院から言われた場合は、専門店で処置してもらいましょう。それでも落ちなかったのであれば、「クリーニング代だけでなく、服そのものに損害が残った」ということになります。
 
帰宅後に気づいた場合でも、できるだけ早く美容院へ連絡することが大切です。何週間も経過すると、「本当に施術中に付いたのか」が分かりにくくなってしまいます。
 

服の購入代金がそのまま全額補償されるとは限らない

クリーニングでも染料が落ちなかった場合、服の損害について補償を求める余地があります。ただし、購入価格と賠償額は必ずしも同じではありません。
 
たとえば3年前に5万円で買い、何度も着ていたコートと、先週5万円で購入して初めて着たブラウスでは、事故時点の価値は違うと考えられます。
 
損害賠償は、事故がなかった状態へ経済的に戻すことが基本です。そのため、すでに長く使用して価値が下がっている衣類について、新品購入時の価格全額をそのまま請求できるとは限りません。
 
実際、美容業界向けの賠償保険でも、衣服の購入時期などを踏まえて時価相当額で補償される例があります。一方、買ったばかりの服が完全に着られなくなった場合なら、購入額に近い補償を求めやすくなるでしょう。
 
「クリーニングで落ちないが、目立たない場所なので着用できる」という場合と、「白いワンピースの胸元が大きく染まり、着られない」という場合でも損害の程度は異なるでしょう。
 

写真・購入記録・クリーニング結果を残して美容院へ相談する

まず、染料が付いた状態を写真に撮りましょう。服全体と汚れた部分の両方を撮っておくと分かりやすくなります。次に美容院へ連絡し、「今日カラーをしてもらい、帰宅後に服へ染料が付いていることに気づきました」と伝えます。
 
自分で漂白剤などを使うのは避けたほうがよいでしょう。素材によっては色落ちや変色が広がり、もともとの染料汚れより大きな損害になる可能性があります。
 
クリーニング店へ出した場合は、領収書を残します。「この染料は除去できない」と説明された場合は、可能ならその内容も記録しておきましょう。服の購入レシートがなくても、通販サイトの購入履歴やクレジットカード明細などで購入時期や価格を確認できることがあります。
 
美容院と補償額について話がまとまらない場合は、消費者ホットライン「188」を利用し、地域の消費生活センターへ相談する方法もあります。
 

まとめ

美容院でのカラー施術が原因で服に染料が付き、クリーニングでも落ちなかった場合は、クリーニング料金だけでなく、衣服そのものの損害について補償を求められる可能性があります。
 
ただし、購入時の価格が必ず全額支払われるわけではありません。購入してからの期間、使用状況、汚れの程度などから事故時点の価値を考えることになります。
 
まず汚れを写真に残し、美容院へ早めに連絡してください。購入履歴とクリーニング店の領収書も保存しておきましょう。感情的に「新品を買ってください」と求めるより、汚れの原因と実際の損害を整理して話し合うことで、適切な補償につなげやすくなります。
 

出典

東京都美容生活衛生同業組合(BA東京)美容所賠償責任補償
資生堂
独立行政法人国民生活センター 全国の消費生活センター等
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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