夫は朝の通勤で「410円」の京王ライナーを毎回利用。「座って行けるなら安い」と言いますが、年間では約「10万円」に…。通勤の“快適さ”にそこまでお金をかける価値はあるのでしょうか?
本記事では、通勤時のストレスに関する調査結果を紹介しつつ、「追加料金がもったいない」「座れるなら安い」それぞれの視点から、京王ライナーの具体的な費用と快適性を比較します。
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目次
「座れない」が通勤ストレス1位。満員電車を避けるための課金はぜいたく?
通勤にかかる交通費をできるだけ抑えたい一方で、満員電車で長時間立ち続けることに負担を感じる人もいるでしょう。
株式会社AlbaLinkが、通勤時間が片道1時間以上の499人を対象に実施した2023年の調査では、84.6%が「通勤時間にストレスを感じている」と回答しました。
ストレスの理由で最も多かったのは「座れない」の159人で、次いで「混雑している」の141人、「時間を無駄にしている」の43人と続きます。これらの結果から、通勤時の混雑だけでなく、通勤時間をどのように過ごすかも負担感に関係していることがうかがえます。
掲題の「京王ライナー」は、長距離利用者の着席ニーズに応える目的で2018年に導入されました。5000系の座席指定列車サービスです。京王八王子・高尾山口・橋本方面から新宿方面へ向かう列車では、降車可能駅である明大前で降車して井の頭線に乗り換えることもできます。
利用はICカード定期券などの乗車券に加え、座席指定券が必要です。現行の座席指定料金は、410円です。
京王電鉄株式会社によると、通勤・通学を中心に利用されており、平日のラッシュ時間帯には常時満席となる列車も多いそうです。
現在は「410円」でも10月から平日500円へ。毎日利用するといくらになる?
2026年10月1日以降の京王ライナーについて、料金体系が変更されます。
・購入方法(「京王チケットレスサービス」か「駅の券売機」か)によって料金が異なるようになる
・座席指定料金が「平日」「土・休日」それぞれで設定される
・京王チケットレスサービスで購入する場合:平日500円、土・休日400円
・券売機で購入する場合:平日600円、土・休日500円
ここで、仮に京王ライナーを年間240日平日に毎回片道利用した場合の料金を、改定前・改定後で比べてみましょう。
・改定前:410円×240日=9万8400円(約10万円)
・改定後(平日・チケットレスで購入):500円×240日=12万円
現行料金と比べた年間増加額は2万1600円です。1回あたりでは90円の上昇ですが、年間で見ると家計への影響は無視できません。
一方で、座席を確保できることに価値を感じる人にとっては、通勤時間を落ち着いて過ごすための費用と考えることもできます。
株式会社ヴァル研究所が「駅すぱあとアプリ」ユーザーを対象に実施した調査によると、追加料金を払って「混雑の回避」「座席のグレードアップ」などが得られる移動サービスについて、「積極的に利用したい」と回答した人は全体の18%でした。「金額や条件が合えば利用したい」と回答した人を含めると、回答者の9割超が利用に前向きな意向を示しています。
時間は短くならなくても価値はある? 「座って通勤する」メリット
京王ライナーへの「課金」は、必ずしも目的地へ早く到着するためではなく、座席を確保し、通勤時間を快適に過ごすための費用という側面もあります。
前記の株式会社AlbaLinkの調査では、長時間通勤のメリットとして「読書できる」を挙げる声が最多で、続いて「勉強できる」「一人の時間をもてる」 という回答でした。
同じ40分の移動でも「混雑した車内で立って過ごす」のと「座席に座って過ごす」のとでは、身体的な負担や時間の使い方に違いが生じる可能性があります。混雑していない、あるいは座って移動できれば移動時間を読書や勉強、仕事の準備などに有効活用できるでしょう。
また、京王電鉄株式会社では、2026年10月1日 から、京王ライナーの料金見直しとあわせて「立席サービス」を導入する予定です。確実に座るための500円か、立席で京王ライナーを利用するための400円か、移動におけるどの部分に快適性を求めるかにより、お金の使い方は変わってきます。
・対象:平日の一部京王ライナー
・設備:簡易腰掛けスペースを3分割し、それぞれに番号を割り当て
・価格:400円
・購入方法:京王チケットレスサービス限定
年間約10万円でも利用する? 「毎日乗る」以外の選択肢も
座席指定列車を「毎日利用する」か「まったく利用しない」の二択で考える必要はありません。例えば「重要な仕事がある」「前日に残業した」「特に疲れている」など、快適性の価値が高まるタイミングで利用するのもひとつの方法です。
さらに、料金体系が変わる10月以降は、一部列車に400円の立席サービスも導入されます。体調や財布のゆとりと相談しながら、自分にとって一番納得感のある乗り方をその都度選べるようになったことは、利用者にとって選択肢が増えることになります。
まとめ
毎朝の通勤で京王ライナーを片道利用すると、年間240日と仮定した場合、現行料金では約10万円、2026年10月以降は約12万円の出費になります。一見するとぜいたくに感じられるかもしれませんが、これを「単なる交通費の増加」とするか、「毎朝の通勤ストレスを減らす投資」と捉えるかによって、価値は変わりそうです。
「1回あたりの料金が安いか高いか」という二択ではなく、年間で家計に与える影響や、着席による疲労軽減のメリットを比較しながら、自分に合った利用頻度を考えるのがよいでしょう。
出典
株式会社AlbaLink 訳あり物件買取ナビ 【通勤時間1時間以上はストレス?】男女499人アンケート調査
株式会社ヴァル研究所 プレスリリース 【駅すぱあと】移動のコスパ・タイパに対する意識調査を実施 100円節約派は10分短縮派の約2倍、9割が快適性に追加投資を容認
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
