旅行先で友人3人と居酒屋へ。会計を見ると、注文していない「お通し500円」が4人分、計「2000円」加算されていてビックリ! 事前説明がなくても支払う必要はあるのでしょうか?
本記事では、飲食店の料金トラブルを防ぐための法的根拠や理由、具体的な対応策を分かりやすく解説します。
ファイナンシャルプランナー
FinancialField編集部は、金融、経済に関する記事を、日々の暮らしにどのような影響を与えるかという視点で、お金の知識がない方でも理解できるようわかりやすく発信しています。
編集部のメンバーは、ファイナンシャルプランナーの資格取得者を中心に「お金や暮らし」に関する書籍・雑誌の編集経験者で構成され、企画立案から記事掲載まですべての工程に関わることで、読者目線のコンテンツを追求しています。
FinancialFieldの特徴は、ファイナンシャルプランナー、弁護士、税理士、宅地建物取引士、相続診断士、住宅ローンアドバイザー、DCプランナー、公認会計士、社会保険労務士、行政書士、投資アナリスト、キャリアコンサルタントなど150名以上の有資格者を執筆者・監修者として迎え、むずかしく感じられる年金や税金、相続、保険、ローンなどの話をわかりやすく発信している点です。
このように編集経験豊富なメンバーと金融や経済に精通した執筆者・監修者による執筆体制を築くことで、内容のわかりやすさはもちろんのこと、読み応えのあるコンテンツと確かな情報発信を実現しています。
私たちは、快適でより良い生活のアイデアを提供するお金のコンシェルジュを目指します。
注文していない「お通し代2000円」は支払う必要がある?
注文していないお通しに4人分で2000円支払う義務があるかどうかは、法的な売買契約が成立しているかどうかによって決まります。これは単なる業界の商慣習や暗黙のルールではなく、法律上の契約として扱われるためです。
契約が成立するタイミングには、大きく分けて2つのパターンが存在します。
店頭の看板や店内のメニューに「お通し代500円」「チャージ料500円」などと明確に表示されている場合、客が入店し、着席する行為自体が、その契約への合意(契約の承諾)とみなされます。この場合、お通しの提供の有無にかかわらず支払い義務が生じる可能性があります。
事前の表示や店員からの説明がなかった場合、お通しが提供されたことだけで、直ちに料金の支払いについて合意が成立したとは限りませんが、客がお通しを食べた場合などは、提供を受け入れたとして、料金の支払いについて黙示の合意があったと判断されることがあります。
つまり、事前の説明がなくても、出されたお通しを実際に食べたり、有料であることを知りながら受け入れて利用したりした後は、お通し代相当額の支払い義務が生じると解されることが多いです。一方で、提供直後に意思を示し、口をつけていなければ支払いを拒める場合があります。
居酒屋が「お通し」を提供するのはなぜ?
居酒屋などがお通しを提供する背景には、以下のような営業上の理由があると考えられます。
(1)単なる「場所代(席料)」として料金を設定するよりも、小鉢などの料理を提供することで、利用客がサービスの内容を把握しやすくなります。
(2)注文した料理が提供されるまでの一品として、「おもてなし」の意味合いを持たせていると考えられます。
(3)比較的少量の料理を提供して利用客の反応を見ることで、今後のメニューづくりの参考にするなど、新しい料理を検討する機会としてお通しを活用している店舗もあるでしょう。
4人で2000円のお通し代は、店舗にとって一定の売上につながるほか、料理を提供するまでの一品としての役割を持つなど、店舗運営上の仕組みのひとつといえます。
お通し代が気になる場合はどうする? 入店時・着席時に確認しておきたいポイント
お通し代の支払いを回避したい場合、契約が成立する前に拒否する明確な意思表示が必要です。契約が成立した後は支払い義務が生じる場合があるため、お通しが不要であれば、提供を受ける前に店側へ伝えることがポイントです。
(1)最も安全で確実なタイミングは、「入店時」または「席に着く際」です。店員に対して「お通しは不要です」や「カットしてください」と伝えます。
(2)店内のメニューや掲示に「お通し(席料)必須」と明示されている場合は、その条件に同意して入店したとみなされるため、原則として断ることはできません。どうしても支払いたくない場合は、利用を見送って別の店舗を選ぶことも選択肢です。
(3)アレルギーなどの理由でお通しを食べられない場合は、入店時や注文時に店員へ伝えることで、別の料理への変更などに対応してもらえる場合があります。
お通しが不要な場合は、手を付ける前に、提供を断ることができるか、料金が発生するかを店員へ確認するとよいでしょう。店舗によってお通しの扱いや料金体系は異なるため、入店時や注文時に確認しておくと安心です。
まとめ
居酒屋のお通し代は、料金について事前に表示や説明があり、利用客がその条件を受け入れて入店した場合などには、支払い義務が生じることがあります。また、事前説明がなくても、提供されたお通しを食べた場合などは、料金の支払いについて合意があったと判断されることもあります。
4人で2000円といった想定外の支払いを避けるためにも、入店時や注文時にお通し代の有無や金額を確認しておくとよいでしょう。お通しが不要な場合は、できるだけ手を付ける前に、断ることができるか店員へ確認することがポイントです。
もし事前説明のないまま想定外の高額な料金を請求された場合は、まず店舗側に料金の内訳や理由を確認しましょう。その場で解決が難しい場合は、領収書など請求内容が分かるものを保管し、必要に応じて消費生活センターなどの相談窓口へ問い合わせることも選択肢のひとつです。仕組みとルールを理解し、旅行先での食事を安心して楽しみましょう。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
