スーパーで「半額シール」が貼られる直前の商品をカゴに入れました。店員さんに「これにも貼ってもらえますか?」とお願いするのは非常識なのでしょうか?
ただし、値引きする商品や時間は店側が決めるものであり、客に半額にしてもらう権利があるわけではありません。「カゴの商品は対象外です」と断られたら、その判断に従うのがよいでしょう。
シール待ちのために商品を長時間確保したり、店員へ値引きを強く求めたりするのは避けるべきです。
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「対象なら貼ってもらえますか」と一度聞く程度なら問題になりにくい
たとえば午後8時、500円のお弁当をカゴへ入れた直後に、店員が同じ棚の弁当へ「半額」のシールを貼り始めたとします。このとき、「すみません、今カゴに入れたこちらも対象でしょうか」と尋ねる程度なら、一般的には極端な行為ではありません。商品をカゴへ入れただけの段階では、まだ会計を済ませていません。
そのため、値引きシールを貼ってもらえるか尋ねること自体は、購入前に価格や値引きの対象かどうかを確認する行為といえます。「今カゴに入れたこちらも対象でしょうか」と一度丁寧に尋ねる程度であれば、それだけで非常識とは言い切れないでしょう。
ただし、「聞いてもよい」と「必ず貼ってもらえる」は別です。店員が「カゴへ入っている商品にはシールを貼りません」と答えたなら、それ以上求めず、その価格で買うか棚へ戻して別の商品を選ぶかを判断しましょう。
半額にする商品とタイミングはスーパー側が決める
スーパーが値引きをする目的の一つは、消費期限などが近い商品を売り切り、食品ロスを減らすことです。
実際、消費者庁の「物価高対策に資する食品ロス削減実証業務」として行われたネットスーパーの実証では、126品目を対象に期限が近い商品の値下げ販売などを実施しました。
値下げ販売によって商品の売り切りをしたケースでは、売り切りをしなかった場合に想定される廃棄点数と比べ、商品点数ベースで54%の食品ロス削減効果が確認されています。
実店舗の半額シールそのものを検証した数字ではありませんが、値下げ販売が食品の売り切りにつながることを示す一例といえるでしょう。
ただし、値下げ販売にこうした効果が期待できるとしても、何時から何%下げるかについて全国共通のルールがあるわけではありません。同じ店でも、その日の在庫量や売れ行きによって値引きの時間が変わることがあります。
また、「午後8時になったから売れ残った弁当は全部半額」というように、自動的に客へ値引きを請求する権利が発生するわけでもありません。
たとえば、店員がまず20%引きの対象商品を選び、その後一定時間がたって残った商品だけを半額にする運用も考えられます。カゴへ入れた商品については、すでに購入する意思のある客がいるため「売れ残り」ではないとして、値引き対象から外す店もあり得ます。
その判断は基本的に店舗側の販売ルールによります。したがって、ほかの弁当にシールが貼られたからといって、「同じ商品なのだからこちらも半額にする義務がある」と主張するのは避けましょう。
商品を確保したまま値引きを待つ行為は控えたほうがよい
注意したいのは、半額になることを期待して商品を長時間カゴへ入れておく行為です。
たとえば午後7時に人気のお弁当を何個もカゴへ入れ、午後8時の半額シールまで店内を回り、その時間になったら店員へ全部貼るよう求めるケースです。
単にカゴへ商品を入れて待つだけで直ちに犯罪になるとは通常考えにくいものの、店舗運営やほかの客に迷惑をかける使い方はおすすめできません。特に冷蔵が必要な食品を長時間持ち歩けば、温度管理の面でも問題があります。
また、店員が断っているのに繰り返し値引きを求めたり、大声で怒鳴ったり、作業を妨げたりすれば、単なる「お願い」ではなくなってしまいます。
一番自然なのは、「これは対象ですか」と一度確認し、対象外ならそのまま受け入れることです。どうしても値引きされた商品を買いたい場合は、いったん商品を適切な場所へ戻し、店員の作業が終わった後に残っている対象商品から選ぶ方法もあります。
長時間持ち歩いた総菜や弁当を戻すのは衛生面やマナーの点で避け、店のルールに沿って値引き対象の商品を選ぶのが気持ちよく買い物をするコツです。
まとめ
半額シールを貼り始めた店員に、「今カゴに入れた商品も対象なら貼ってもらえますか」と一度丁寧に聞く程度なら、それだけで非常識とは言い切れません。
ただし、商品をいつ、いくら値引きするかを決めるのはスーパー側です。カゴに入れていた商品は対象外というルールなら、その判断に従う必要があります。
特に、値引きを狙って商品を長時間確保したり、「隣の商品は半額なのだから絶対に貼って」と強く要求したりする行為は避けましょう。
半額シールは客が当然に受けられるサービスではなく、店が在庫状況などを見ながら行う販売方法です。「対象ならお願いします」と聞き、断られたら引き下がる程度であれば、店員にもほかの客にも配慮しながらお得に買い物を楽しめます。
出典
消費者庁 物価高対策に資する食品ロス削減実証業務(令和5年度) 報告書(概要)
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
