マンションの隣室が「民泊」になり、夜遅くまで旅行客の声が聞こえるようになりました。管理費を同じように払っていても、住民側が我慢するしかないのでしょうか?
まず管理規約で民泊の可否を確認し、騒音の記録を残したうえで、管理組合や管理会社、届出を受けた自治体の窓口へ相談することが大切です。管理費を同額払っていること自体よりも、規約違反や生活環境への悪影響が生じているかがポイントになります。
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目次
管理費が同じでも、住民には平穏に暮らす権利がある
マンションの管理費は、共用部分の清掃や設備の維持、管理委託費などに充てるお金です。そのため、住民と民泊利用者が同じ金額を直接負担しているかどうかだけで、騒音問題の結論が決まるわけではありません。
一方、マンションは多くの人が共同で生活する建物です。
旅行客が深夜まで大声で話す、廊下で騒ぐ、ごみ出しのルールを守らないといった行為により生活へ具体的な支障が出ているなら、住民側が当然に受忍すべきものとはいえません。感情的に隣室へ乗り込むより、発生日時、継続時間、声や足音の状況をメモし、可能なら管理会社への連絡履歴も保存しましょう。
最初に管理規約で民泊の可否を確認する
国土交通省のマンション標準管理規約では、住宅宿泊事業を認める場合と禁止する場合、それぞれの規定例が示されています。実際のマンションがどちらを採用しているかは、管理規約や使用細則を確認しなければ分かりません。
規約で民泊を禁止しているのに営業している疑いがあれば、管理組合や管理会社へ、部屋番号と確認できた事実を伝えます。規約で民泊を認めている場合でも、騒音や共用部分の使い方まで無制限に許されるわけではありません。夜間の静穏、ごみ出し、鍵の受け渡し場所などについて使用細則が設けられていることもあります。
住宅宿泊事業者には宿泊者への説明や苦情対応が求められる
住宅宿泊事業法に基づく民泊では、事業者に対して、騒音防止など周辺地域の生活環境への悪影響を防ぐために宿泊者へ説明することや、周辺住民からの苦情・問い合わせへ適切かつ迅速に対応することが求められています。家主不在型の場合は、住宅宿泊管理業者が管理を担っている可能性があります。
玄関付近などに掲示された標識で届出番号や管理者を確認できる場合は、その情報も控えます。連絡先が分からない、事業者へ伝えても改善されない、無届け営業が疑われるといった場合は、都道府県や保健所設置市などの民泊担当窓口へ相談しましょう。違法性を住民だけで断定する必要はありません。
改善しないときは段階的に対応する
まずは記録を添えて管理会社・管理組合に申し入れ、事業者や部屋の所有者へ注意してもらうのが基本です。それでも改善しない場合は、理事会での議題化や使用細則の整備を検討します。緊急性のある騒動や身の危険を感じる行為があれば警察、継続的な騒音については自治体の生活相談窓口など、状況に応じて相談先を分けましょう。
まとめ
隣室が民泊になったからといって、騒音を住民が我慢し続ける必要はありません。騒音の日時や内容を記録し、管理会社・管理組合、事業者、自治体の民泊窓口へ段階的に相談して改善へつなげましょう。
出典
国土交通省 マンション標準管理規約(単棟型)及び同コメント【民泊関係改正】
厚生労働省健康・生活衛生局 国土交通省不動産・建設経済局 国土交通省 住宅局 国土交通省 観光庁 住宅宿泊事業法施行要領(ガイドライン)
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
