夏休みの帰省で車を「1000キロ以上」走らせました。夫から「9月になったらオイル交換したほうがいい」と言われたのですが、警告灯がついていなくても必要なのでしょうか?
エンジンオイルの交換時期は、基本的に車種ごとに指定された走行距離や期間を基準に判断します。そのため重要なのは、帰省で1000キロ走ったこと自体ではなく、前回のオイル交換から何キロ・何か月経過したかです。
また、油圧警告灯は通常のオイル交換時期を知らせるためのものではありません。警告灯がついていないから交換不要とも限らないため、まずメンテナンスノートなどで自分の車の交換時期を確認しましょう。
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1000キロの帰省だけを理由にすぐ交換する必要はない
エンジンオイルは、エンジン内部を潤滑する重要な役割を担っています。適切なメンテナンスを怠ってオイルが劣化すると、潤滑不良によってエンジンが破損し、最悪の場合は火災につながることもあります。そのため定期的な交換が必要ですが、交換時期はすべての車で一律ではありません。
国土交通省は、エンジンオイルについて「一定の期間または一定の走行距離ごと」に交換が必要と案内しており、メーカーが車両ごとに指定する交換時期や走行距離を確認するよう呼びかけています。
つまり、「夏休みに1000キロ走ったら交換」といった全国共通の基準があるわけではありません。
たとえば帰省の直前にオイルを交換し、その後1000キロ走っただけであれば、その1000キロだけを理由に直ちに交換時期になるとは限りません。
一方、帰省前の時点ですでにメーカー指定の交換時期や走行距離に近づいていたのであれば、今回の1000キロによって交換時期に達している可能性があります。
まず整備記録やメンテナンスノートを確認し、「前回いつ交換したか」「その後どのくらい走ったか」を現在の走行距離と照らし合わせましょう。
走行距離だけでなく車の使い方によってもオイルの状態は変わる
交換時期を考える際には、走行距離だけでなく、普段どのように車を使っているかにも注意が必要です。
国土交通省は、エンジンオイルは長期間使用する場合だけでなく、エンジンが十分に温まらない短時間の走行を繰り返した場合にも劣化が進むと案内しています。
また、自動車メーカーが「シビアコンディション」と指定する、一般的な使われ方より厳しい状態で使用した場合には、オイルの劣化が通常より著しく進むことがあるとしています。
そのため、「長距離を走ったから負担が大きい」「短距離しか走っていないからオイルはほとんど劣化していない」と走行距離だけで判断するのは適切ではありません。
今回のように帰省で1000キロ以上走った場合でも、その距離だけから交換の要否を決めるのではなく、それまでの使用状況も含めて考えることが大切です。
中古車などでメンテナンスノートが手元にない場合は、メーカーの相談窓口や販売店などで、その車種についてメーカーが指定する交換時期を確認するとよいでしょう。
警告灯がついていないことは「交換不要」の証明にはならない
「オイルに問題があれば警告灯がつくのだから、それまでは交換しなくてもよい」と考えるのも注意が必要です。
国土交通省の自動車点検整備に関する資料では、油圧警告灯は「エンジンオイルの圧力が低下している時の警告」とされています。
エンジンオイルの量が少なくなったことなどを知らせる「油量警告灯」や警告表示を備えた車種もありますが、油圧警告灯とは別のものです。つまり、油圧警告灯は通常のオイル交換時期や、オイル量そのものを知らせるための表示ではありません。
そのため、「警告灯がついていない=まだ交換時期ではない」と判断するのではなく、メーカー指定の走行距離や期間を基準に管理することが大切です。
警告灯や警告表示の種類・名称は車種によって異なるため、自分の車の取扱説明書で確認しましょう。
エンジンオイルは、交換時期だけでなく、量や汚れ具合も日常的に確認することが大切です。長距離ドライブの後には、取扱説明書に記載された方法でオイルの状態を確認しておくのもよいでしょう。
なお、NEXCO中日本によると、同社管内の高速道路では2024年に車両故障が1日約110件発生しており、車両火災による通行止めも月平均2回以上発生しています。
同社は、出発前に確認する項目の一つとしてエンジンオイルの量も挙げています。長距離ドライブをしたから直ちにオイル交換が必要とは限りませんが、帰省などを車の状態を確認するきっかけにするのは有効でしょう。
また、油圧警告灯が点灯した場合は、ただちに安全な場所に停車し、販売店や整備工場などへ連絡してください。オイル漏れが疑われる、エンジンから普段と違う音がするといった異常がある場合も、交換予定時期にかかわらず点検を受けましょう。
まとめ
夏休みの帰省で1000キロ以上走ったからといって、9月になったら必ずエンジンオイルを交換しなければならないわけではありません。判断の基準になるのは、前回の交換からの走行距離や経過期間と、メーカーが車種ごとに指定している交換時期です。
帰省直前に交換したばかりであれば、1000キロ走ったという事実だけで直ちに交換が必要になるとは限りません。反対に、それまでの走行で交換時期に近づいていたのであれば、今回の長距離ドライブによって交換時期に達している可能性があります。
また、オイルの劣化は単純な走行距離だけで決まるものではありません。短時間の走行を繰り返すなど、車の使用状況によっては劣化が早く進むこともあります。
油圧警告灯も通常の交換時期を知らせるものではないため、点灯するまで交換を待つのは避けましょう。
まず整備記録と現在の走行距離を確認し、メンテナンスノートに記載されたメーカー指定の交換時期と照らし合わせてください。長距離ドライブの後を点検のきっかけにすれば、必要以上に早く交換することも、交換時期を過ぎてしまうことも防ぎやすくなります。
出典
国土交通省 エンジンオイルの劣化による車両火災防止に向けた対策について
国土交通省 エンジンオイルのメンテナンス不良による火災に注意!
国土交通省 自動車点検整備推進運動 日常点検項目チェック小冊子
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
