オンライン診療を受け、よく分からないまま薬の購入まで進んでしまいました。まだ届いていなくても、一度申し込んだ薬はキャンセルできないのでしょうか?
薬がまだ届いていないからといって必ずキャンセルできるわけではありませんが、逆に「医薬品だから一度申し込んだら絶対に取り消せない」とも一律にはいえません。
まず、医師の診察料と薬の代金を分けて考え、薬がすでに調剤・発送されているのか、申し込んだサービスのキャンセル規定がどうなっているのかを確認しましょう。発送前なら対応を相談できる場合があります。
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診察料と薬の購入代金は分けて確認する
オンライン診療では、医師との診察が終わった後、処方された薬の受け取りや配送手続きへ進むサービスがあります。この場合、「全部キャンセルしたい」と思っても、すでに受けた診察そのものまでなかったことになるとは限りません。
すでに診療が行われている場合、診察に関する費用の扱いは、薬のキャンセルとは分けて確認する必要があります。
厚生労働省はオンライン診療について、医師が医学的な判断を行う診療であり、医師の判断によって薬が処方できない場合もあると案内しています。「ネット通販で商品をカゴに入れただけ」と同じ感覚では考えないほうがよいでしょう。
薬については、処方後にどの段階まで進んでいるかを確認します。厚生労働省によると、薬局から薬の配送を受ける場合は、診察後に利用する薬局へ相談し、オンライン服薬指導を受けた後に薬が配送されます。
つまり、診察が終わった時点と、薬の調剤や配送が完了する時点は必ずしも同じではありません。
キャンセルしたい場合は、まず調剤や発送がどこまで進んでいるのかを早めに医療機関や薬局へ確認し、あわせてサービスのキャンセル規定を確認しましょう。
調剤や発送前であっても必ずキャンセルできるとは限りませんが、まだ手続きが進んでいない段階なら、対応できないか相談することが大切です。反対に、すでに調剤や発送が進んでいる場合は、キャンセルや返品への対応が難しくなることがあります。
ネットで申し込んだから8日以内なら無条件解約とは限らない
「ネットで申し込んだものなら、8日以内はクーリング・オフできる」と考える人もいるかもしれませんが、これは正しくありません。消費者庁は、インターネットなどの通信販売には、訪問販売のようなクーリング・オフ制度はないと案内しています。
なお、一般的な通信販売の売買契約では、返品について特約がない場合、商品を受け取った日から8日以内であれば返品できる制度があります。返品条件があらかじめ表示されている場合は、原則としてその条件に従います。
ただし、オンライン診療で処方された薬は、医師の診察や処方、薬剤師による調剤などを経て提供されるものです。一般的な通販商品の返品ルールがそのまま当てはまると考えず、利用した医療機関や薬局のキャンセル・返品規定を確認しましょう。
「調剤開始前までキャンセル可」「処方確定後は返品不可」など、サービスによって独自の条件が定められている場合があります。
また、薬の総額や定期的な決済・配送であることが分かりにくかったなど、契約内容について疑問がある場合は、申込画面のスクリーンショットを保存しておきましょう。
定期配送になっていないかも必ず確認する
国民生活センターは2026年6月、オンライン診療で薬代を「1年分で6万円」と説明され、その場では断りづらく了承したものの、後からキャンセルできなかったという相談事例を紹介しています。
また、オンライン診療の受診後に処方薬を購入する場合、定期購入になっているケースが多くみられるとして注意を呼びかけています。今回分をキャンセルできるかだけでなく、「次回も自動的に決済される契約になっていないか」を確認しましょう。
定期プランの場合、今回分の発送を止められなくても、次回以降の解約期限までに手続きすれば追加請求を防げる場合があります。
キャンセルしたいときは、電話だけでなくメールや問い合わせフォームでも連絡し、「○月○日○時にキャンセルを申し出た」と分かる記録を残しておくと安心です。
また、薬そのものについて疑問や不安がある場合は、料金だけを理由に自己判断で服用方法を変えず、処方した医療機関や薬剤師へ確認してください。
高額な定期購入へ意図せず進んだ、キャンセル方法が極端に分かりにくいなどの消費者トラブルなら、消費者ホットライン「188」へ相談する方法もあります。
まとめ
オンライン診療を受けた後に薬の購入まで申し込んでも、まだ届いていないから必ずキャンセルできるとは限りません。一方、一度申し込んだ薬は何があっても取り消せない、と決まっているわけでもありません。
まず診察料と薬代を分け、薬が「処方済み」「調剤済み」「発送済み」のどの段階なのか確認しましょう。
発送前ならキャンセルを相談できる場合がありますが、ネットで申し込んだからといって、8日以内なら無条件に解約できるわけではありません。利用した医療機関や薬局、サービスのキャンセル・返品規定を確認することが重要です。
さらに、1回限りではなく定期配送になっていないかも確認してください。キャンセルしたいと思ったら、薬が届くまで待たず、すぐ医療機関やサービス運営会社へ連絡することが大切です。
申込画面や連絡記録を保存しておけば、金額や契約内容に問題があった場合も相談しやすくなります。
出典
厚生労働省 オンライン診療について
厚生労働省 オンライン診療について 国民・患者の皆様へ
消費者庁 特定商取引法ガイド 通信販売広告Q&A
独立行政法人国民生活センター ニキビ、AGA治療や痩身目的等のオンライン診療のトラブルにご注意-処方薬の定期購入にかかるトラブルが目立ちます
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
