町内会のイベントで「参加しない世帯も協賛金を出してください」と言われました。行事に出ない家庭でも、地域の一員として費用を負担するものなのでしょうか?

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町内会のイベントで「参加しない世帯も協賛金を出してください」と言われました。行事に出ない家庭でも、地域の一員として費用を負担するものなのでしょうか?
町内会のお祭りや地域イベントへ参加しないのに「協賛金を出してください」と言われると、支払う義務があるのか迷うでしょう。
 
町内会・自治会は一般に住民が自主的に運営する任意団体であり、地域に住んでいるだけで全国一律にイベント費用を払う義務が生じるわけではありません。
 
一方、自分が町内会の会員で、規約に沿った手続きによって行事費を会費や特別負担金として集めることが決まっている場合は、イベントへ参加しないことだけを理由に負担がなくなるとは限りません。
 
まず「協賛金」が任意なのか、会員としての負担金なのかを確認しましょう。
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町内会そのものへの加入は原則として任意

たとえば世田谷区は、町会・自治会について「地縁に基づく任意の団体」であり、加入も任意であると案内する一方、活動に賛同する住民へ加入を呼びかけています。
 
松山市も、町内会(自治会等)への加入は任意としたうえで、地域コミュニティを活性化するため、住民が自ら加入して活動に参加することが望ましいとしています。
 
つまり、「この地域に住んでいるから」という理由だけで、町内会へ加入したり、町内会が決めたイベント費用を当然に負担したりする全国共通の義務があるわけではありません。
 
今回、そもそも町内会へ加入していない家庭に「地域住民は全世帯2000円」と協賛金を求めているのであれば、まず何を根拠にしたお願いなのか確認しましょう。
 
イベントによっては、会員以外にも地域企業や住民へ「任意の協賛」として寄付を募ることがあります。任意の協賛であれば、趣旨に賛同する人がお金を出すものです。「地域の一員だから必ず支払わなければならない」とは別の話です。
 
断る場合も、「今回は参加予定がないため、協賛は見送ります」と簡潔に伝えればよいでしょう。
 

町内会員なら「参加しないから払わない」とは限らない

一方、自分が町内会員である場合は、少し考え方が変わります。町内会は規約を作り、会費や活動費の使い道を総会などで決めて運営する団体です。
 
横浜市が示している自治会町内会の規約例でも、団体の経費を会費その他の収入で賄い、会費額を定める形が示されています。たとえば、年間6000円の会費の中から夏祭り、防災訓練、地域清掃などの費用を支出することが総会で決まっているとします。
 
この場合、自分が夏祭りに参加しないというだけで、会費のうち夏祭りに使われる分を当然に負担しなくてよいとはいえません。
 
また、規約に沿った手続きを経て、「今年は祭りの設備費として会員1世帯1000円の特別負担金を集める」と決められている場合は、単なる任意の寄付ではなく、会員として負担を求められるお金として扱われる可能性があります。
 
ただし、総会で決議されていればどのような負担でも当然に有効になるというわけではありません。規約上の根拠や決議の手続きなども含めて確認する必要があります。
 
大切なのは名称ではなく、そのお金がどのようなルールで集められているかです。
 

「協賛金」という言葉だけで義務か任意かを判断しない

案内に「協賛金」と書かれていると、一般には任意の寄付を想像します。しかし、町内会によって言葉の使い方はさまざまです。そのため、「協賛金だから絶対に断れる」「町内会からの請求だから必ず払う」とどちらかに決めつけるのは避けましょう。
 
最高裁が2005年に判断した自治会費をめぐる事例では、自治会費は1世帯あたり月300円、別に共用施設の維持などに使う共益費は月2700円とされていました。
 
最高裁は、自治会については退会の意思表示が有効であり、退会後の自治会費を支払う義務はないと判断しました。一方、この事例では、街路灯や水道設備などの維持に充てる共益費については、退会後の期間についても支払い義務があると判断しています。
 
これはイベントの協賛金をめぐる判例ではありませんが、同じ自治会へ支払うお金でも、その目的や負担の根拠によって扱いが異なり得ることを示す例です。
 
集金に来た人へ、「これは任意の協賛ですか。それとも町内会規約に基づく会員の負担金ですか」と確認すると整理しやすくなります。会員の負担だと言われた場合は、規約や総会資料なども確認しましょう。
 
金額が大きい場合は、「何に使うのか」「残ったお金はどう扱うのか」まで聞いても問題ありません。地域イベントは、防災・防犯や住民交流につながる側面があり、直接参加しない世帯にも間接的なメリットが生じることはあります。
 
ただし、「地域に役立つ活動だから協力してほしい」というお願いと、「法律上支払う義務がある」という話は分けて考える必要があります。
 

まとめ

町内会イベントへ参加しない世帯が協賛金を求められても、地域に住んでいるだけで全国一律に支払い義務が生じるわけではありません。
 
町内会・自治会は一般に任意団体であり、加入自体も任意です。町内会へ加入していない人に任意の協賛を求めているだけなら、参加・協力するかは基本的に各家庭で判断することになります。
 
一方、町内会員で、規約に沿った手続きによって会費・特別負担金として集められている場合は、「イベントに出ないから払わない」と単純には判断できません。
 
まず「この協賛金は任意ですか」「会員としての負担なら、どの規約や決議に基づいていますか」と確認しましょう。使い道とルールが分かれば、納得して協力するのか、任意なら今回は断るのかを落ち着いて判断できます。
 

出典

世田谷区 世田谷区の町会・自治会
松山市 よくある質問と回答集 町内会(自治会等)に加入しなければいけないのですか
横浜市 自治会町内会規約例
最高裁判所 自治会費等請求事件(裁判年月日 平成17年4月26日)
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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