マンションの自治会から「防犯カメラを増設するので各世帯で費用を負担してください」と言われました。私としては反対なのですが、決まった以上は断ることはできないのでしょうか…?

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マンションの自治会から「防犯カメラを増設するので各世帯で費用を負担してください」と言われました。私としては反対なのですが、決まった以上は断ることはできないのでしょうか…?
マンションで防犯カメラの増設が決まり、「各世帯○円」と費用を求められた場合、反対していた人も必ず支払わなければならないのでしょうか。ここで重要なのは、費用を集めているのが本当に「自治会」なのか、それともマンションの「管理組合」なのかです。
 
この2つは似ているようで法的な性格が大きく異なります。自治会は原則として任意加入の団体ですが、管理組合は区分所有者全員で構成されます。そのため、まず誰が、どのルールに基づいて費用負担を決めたのかを確認しましょう。
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本当に「自治会」の決定なら全世帯へ当然に強制できるとは限らない

マンションでは、「自治会」と「管理組合」が混同されることがあります。しかし、この2つは位置付けが異なります。
 
区分所有法第3条では、区分所有者は全員で、建物や敷地、附属施設を管理するための団体を構成すると定められています。国土交通省は、管理組合について、区分所有者全員で構成される団体であり、加入を拒んだり脱退したりできないものと説明しています。
 
一方、自治会は地域住民が自発的に形成する任意加入の団体です。自治会費も、管理費とは性格が異なります。
 
そのため、自治会が「防犯カメラを増やすので、マンションの全世帯から1万円ずつ集めます」と決めたとしても、自治会に加入していない世帯まで、自治会の決定だけを根拠に当然に負担しなければならないとは限りません。
 
まず自分が自治会員なのかを確認しましょう。自治会員である場合も、「総会で決まったから絶対に払う」というだけでなく、自治会規約に特別負担金についてどのような定めがあるのか、どのような手続きで決定されたのかを確認することが大切です。
 
逆に自治会へ加入していないのに、「全住民が対象です」と請求された場合は、「この費用を負担する根拠を教えてください」と確認してよいでしょう。
 

管理組合が正式に決めた費用なら反対した人も負担する場合がある

一方、防犯カメラを設置する場所がエントランス、エレベーター、廊下などマンションの共用部分なら、実際には管理組合の事業として行われている可能性があります。この場合は話が変わります。
 
マンションの管理組合は、建物や敷地、附属施設を維持・管理するための団体です。国土交通省の「マンション標準管理規約」では、区分所有者が管理費や修繕積立金を管理組合へ納めることや、その額・徴収方法などを総会で決めることが示されています。
 
防犯設備も、マンションの安全性や共用部分の管理に関係する設備です。国土交通省の「マンション標準管理規約」コメントでは、防犯カメラや防犯灯の設置工事は、普通決議によって実施可能と考えられるとしています。
 
同規約では、普通決議は議決権総数の過半数を有する組合員が出席し、出席組合員の議決権の過半数で決する仕組みです。
 
そのため、実際のマンションでも管理規約に従って必要な決議が適切に行われ、費用負担も正式に決められているのであれば、「私は反対票を入れたから自分だけ払いません」とするのは難しい場合があります。
 
ただし、「マンション標準管理規約」は各マンションが規約を作成・改正する際のひな型です。実際に必要な決議や手続きは、そのマンションの管理規約を確認する必要があります。
 
「役員数人だけで決めた」「総会議案に費用が書かれていなかった」といった事情があれば、決定手続きが規約どおりだったかも確認しましょう。
 

反対なら「自治会か管理組合か」「費用の根拠は何か」を確認する

費用負担に納得できない場合、最初に確認したいのは請求書や案内文の発行者です。「○○マンション自治会」なのか、「○○マンション管理組合」なのかを見ましょう。
 
次に、費用が「任意の協賛金」なのか、「自治会の特別会費」なのか、「管理組合の管理費・臨時負担金」なのかを確認します。
 
たとえば「防犯カメラ増設費として1世帯5000円」としか書かれていなければ、「どの規約に基づく負担でしょうか」「総会ではいつ、どの議案として決まりましたか」と尋ねると整理しやすくなります。議事録も確認しましょう。
 
自分が防犯カメラそのものに反対しているなら、設置場所、撮影範囲、録画データの保存期間、映像を確認できる人なども重要です。費用だけでなく、プライバシーに配慮した運用ルールが定められているかを確認しておけば、設置後のトラブルを防ぎやすくなります。
 

まとめ

マンションの「自治会」から防犯カメラ増設費を求められた場合、決まった以上は必ず全世帯が支払う、と一律にはいえません。自治会は原則として任意加入の団体です。そのため、自治会に入っていない世帯まで自治会の決定だけで当然に費用負担させられるとは限りません。
 
一方、実際には管理組合が共用部分の防犯設備として増設を決め、管理規約に従って正式に費用負担を決議している場合があります。その場合は、自分が議案に反対していても、区分所有者として負担する可能性があります。
 
まず「自治会と管理組合のどちらの決定なのか」「何という費用なのか」「規約のどの条項と総会決議に基づくのか」を確認しましょう。反対する場合も、根拠を確認してから意見を伝えることで、単なる支払い拒否ではなく、適切な手続きに沿って対応できます。
 

出典

e-Gov 法令検索 建物の区分所有等に関する法律
国土交通省 住宅 マンション標準管理規約
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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