タイ移住を考える夫は「月40万円あれば余裕で暮らせる」と言います。家賃・食費・交通費を払っても、日本よりゆとりのある生活ができるのでしょうか?
ただし、「何でも日本より安い」と考えるのは注意が必要です。日本食や輸入品を頻繁に購入したり、医療への備えを手厚くしたりすると支出は増えます。
今回の記事では、夫婦2人が月40万円で暮らすケースを想定し、どの程度の生活ができるのか考えてみましょう。
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目次
夫婦で月40万円ならバンコクでも比較的ゆとりのある生活を目指せる可能性がある
夫婦2人で月40万円を使えるのであれば、バンコクでも比較的ゆとりのある生活を目指せる可能性があります。ただし、必要額は生活スタイルによって変わります。
例えば、住居費に月10万~14万円程度を充てれば、スクンビットなどの中心部でも、プールやフィットネスジム、警備員などが備わったコンドミニアムが選択肢になります。日本の都市部で同程度の設備を求める場合と比べ、住環境にお金をかけやすい点は魅力です。
仮に家賃12万円、食費8万円、光熱・通信費2万円、交通費2万円、医療保険4万円、日用品・娯楽費4万円とすると、合計は月32万円です。残った8万円を貯蓄や予備費に回せます。
この32万円という金額は、タイの一般的な家計と比べると高めです。タイ国家統計局(NSO)の「2025年家計社会経済調査」によると、2025年のタイ全土の1世帯あたり平均月間支出は2万2420バーツです。1バーツ=約4.66円で換算すると、約10万5000円です。
ただし、現地の平均と日本人移住者の生活費は単純には比較できません。上記の32万円は、バンコク中心部の設備が充実したコンドミニアムに住み、食事や娯楽を楽しみながら、民間の医療保険にも加入するケースを想定しています。現地のローカルな生活より支出は増えますが、快適性や安心を重視した生活水準と考えるとよいでしょう。
日本食や日本製品を中心にすると月40万円でも余裕がなくなる可能性も
注意したいのは、タイへ移住しても日本と同じ生活を続けるケースです。
タイでは、ローカルの食堂やフードコートを利用すれば、食費を抑えやすくなります。一方、日系スーパーで輸入食品を購入したり、日本食レストランを頻繁に利用したりすると、関税や輸送費などの影響もあり支出が増える可能性があります。
例えば、普段はローカルフードを利用し、週末は日本食を楽しむ方法なら、満足度を保ちながら食費を調整しやすいでしょう。
為替にも注意が必要です。円からバーツに替えて生活する場合、円安・バーツ高が進むほど、日本円で見た生活費は増えます。「月40万円あれば大丈夫」と考えるだけでなく、バーツで毎月いくら使っているのかも確認しましょう。
高額な医療費に備えて保険料も生活費に入れておく
海外移住では、家賃や食費だけで生活費を判断しないことも重要です。特に注意したいのが医療費です。
外務省によると、バンコクの代表的な私立病院は医療水準が高く、日本語通訳や日本人向け窓口を設けているところもあります。一方、私立病院は自由診療のため、診察や治療、入院などの費用が高額になることがあります。
外務省も海外旅行傷害保険への加入などを勧めています。長期移住を考える夫婦なら、住居や娯楽だけでなく、医療保険にも予算を確保しておきましょう。
保険料は年齢や補償内容などで異なります。夫婦で月数万円かかるケースも想定し、渡航前に複数の商品を比較することが大切です。毎月の生活費とは別に、急な医療費に備えた予備費も確保しておくと安心です。
月40万円でゆとりを持つなら「タイらしい安さ」を生活に取り入れよう
夫婦2人で月40万円なら、バンコクでも充実した住環境を選びながら暮らせる可能性があります。ただし、日本の商品やサービスばかりを選べば、期待したほど生活費は下がらないでしょう。
ポイントは、何でも節約するのではなく、お金をかける部分を決めることです。住居や医療保険など安心につながる部分には予算を確保し、普段の食事や移動ではタイの手頃なサービスを活用するとよいでしょう。
そのうえで、毎月一定額を貯蓄や予備費として残せれば、急な医療費や為替変動にも対応しやすくなります。
移住前には夫婦で「日本式の生活をどこまで維持したいか」を話し合い、家賃、食費、保険、貯蓄まで含めた予算を作っておくことが、ゆとりのあるタイ生活につながるでしょう。
出典
タイ国家統計局(NSO) 2025年家計社会経済調査(7ページ)
外務省 世界の医療事情 タイ
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
