マスクの価格が10倍に! 買いますか?
配信日: 2020.02.11
筆者が1月末に訪れたドラッグストアでは、「お一人様 5個まで」の個数制限の札がありましたが、安価な60枚入り600円前後のマスクの棚はすでに空になっていました。通販サイトでは「売り切れ」、出品者からの商品は同様の品が9000円近い売値が付けられて販売されている状態です。
首相官邸ホームページによれば、令和2年2月1日に総理大臣官邸にて、第4回新型コロナウイルス感染症対策本部を開催し、新型コロナウイルス感染症への対応についての議論が行われました。現在の日本で流行は見られないのですが、WHO(世界保健機構)が緊急事態と宣言しています。国民の命を守るための対策が採られています。
執筆者:林智慮(はやし ちりよ)
CFP(R)認定者
確定拠出年金相談ねっと認定FP
大学(工学部)卒業後、橋梁設計の会社で設計業務に携わる。結婚で専業主婦となるが夫の独立を機に経理・総務に転身。事業と家庭のファイナンシャル・プランナーとなる。コーチング資格も習得し、金銭面だけでなく心の面からも「幸せに生きる」サポートをしている。4人の子の母。保険や金融商品を売らない独立系ファイナンシャル・プランナー。
新型コロナウイルスとは
厚生労働省や首相官邸のホームページには、新型コロナウイルス感染症について以下のとおりに説明があります。
コロナウイルスとは、人や動物間で広く感染症を引き起こすウイルスです。
人に感染症を引き起こすものはこれまで6種類が知られているが、深刻な呼吸器疾患を引き起こすことがあるSARS-CoV(重症急性呼吸器症候群コロナウイルス)、MERS-CoV(中東呼吸器症候群コロナウイルス)以外は、感染しても通常の風邪などの重度でない症状にとどまります。
新型コロナウイルス感染症とは、新種のコロナウイルスが原因と考えられる感染症です。中華人民共和国湖北省武漢市において、令和元年12月以降、新種のコロナウイルス関連の肺炎が複数報告されて以来、世界各地で患者の発生が報告されています。
国や世界の動き
令和2年1月31日未明(日本時間)、WHOは新型コロナウイルス感染症を「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態」に該当すると発表しました。このことから、新型コロナウイルス感染症は感染症法に基づき「指定感染症」、検疫法に基づく「検疫感染症」に指定されました。
厚生労働省は日本への全入国者に対し、サーモグラフィー等で発熱に有無を確認しています。また、航空会社に対しては、中国からのすべての便において健康カードの配布や機械アナウンスの実施を要請しています。
武漢市からの出入国時、発熱等の症状がある場合や解熱剤を使用している場合には、検疫所で必ず申し出ることを呼びかけています。帰国後国内で発症した場合は、武漢市に滞在歴があることを、最寄りの保健所に連絡してください。
また、厚生労働省は令和2年1月28日から、新型コロナウイルスに関する電話相談窓口(03-3595-2285)を設置しています。首相官邸ホームページには、各都道府県の新型コロナウイルスに関するお知らせ・電話相談窓口へのリンクがあります。
咳エチケットと手洗いが大切
新型コロナウイルスは、中国国内では人から人への感染が認められるものの、その程度は明らかではありません。また、潜伏期間も明らかではありません。国立感染研究所によれば他のコロナウイルスが最長14日程度であることから、同様に考えられています。
感染の仕方も、現在では他のコロナウイルスと同様、飛沫(ひまつ)感染と接触感染が考えられます。
・感染者がくしゃみや咳をすると、唾液といっしょにウイルスが放出されます。それを鼻や口から吸い込むことで感染します。
・感染者がくしゃみや咳を手で覆い、唾液のついた手を洗わずに触った場所を、他の人が触ることで感染者のウイルスが手に付きます。その手で食べ物を口に入れたり、鼻を触ったりすると、手や口の粘膜から感染します。
現時点では、咳エチケットを行うことと、手洗い・うがいをしっかり行うことが大切です。
ドラッグストア等で一般的に売られているマスクは、完全にウイルスを防ぐことはできません。マスクを付けていれば絶対に感染しないのではありません。ただし、マスクをすることで、手で口や鼻に直接触れること、感染した場合にはウイルスをまき散らすことを抑えられます(※令和2年2月2日時点の情報による)。
マスクの価格高騰を受け、マスクを購入しない・できない、または売り切れで購入できない方もいるかと思います。しかし、マスクをすることは感染を防いだり、感染を拡大させたりしないためにも有効な手段といえるでしょう。
また、前述のとおり、外出後に手洗い・うがいをすることでも感染を防ぐことに効果があります。マスクの購入を躊躇してしまう、購入できないという方は、まずは手洗い・うがいをしっかり行うようにしましょう。
(出典:引用)
首相官邸「新型コロナウイルス感染症対策本部(第4回)」
内閣官房新型インフルエンザ等対策室「新型コロナウイルス感染症の対応について」
厚生労働省「新型コロナウイルス感染症について」
厚生労働省「新型コロナウイルスに係る厚生労働省相談窓口(コールセンター)の設置について」
国立感染症研究所 感染症疫学センター「ヒトに感染するコロナウイルス」
執筆者:林智慮
CFP(R)認定者