2020年夏の旅行は計画的に!宿泊代が高騰する理由

配信日: 2020.03.07

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2020年夏の旅行は計画的に!宿泊代が高騰する理由
2020年7月24日から開催される「東京オリンピック・パラリンピック」まで半年を切りました。海外からたくさんの観戦者等を迎え入れる東京では、宿泊施設の準備が整いつつあり、宿泊予約の受付が始まっています。
 
しかし、ホテルの予約サイトを見てみると、通常時とは大きく異なる価格設定にしているホテルが多いです。東京オリンピック・パラリンピックを迎えて、宿泊料はどのような状況になっているのか確認してみました。
 
松浦建二

執筆者:松浦建二(まつうら けんじ)

CFP(R)認定者

1級ファイナンシャル・プランニング技能士
1990年青山学院大学卒。大手住宅メーカーから外資系生命保険会社に転職し、個人の生命保険を活用したリスク対策や資産形成、相続対策、法人の税対策、事業保障対策等のコンサルティング営業を経験。2002年からファイナンシャルプランナーとして主に個人のライフプラン、生命保険設計、住宅購入総合サポート等の相談業務を行っている他、FPに関する講演や執筆等も行っている。青山学院大学非常勤講師。
http://www.ifp.cc/

高級ホテルは宿泊料が通常の3倍?!

東京では東京オリンピック・パラリンピックに向けて、多くのホテルが新しくできたりリニューアルしたりしています。そして、おおかたの予想どおり開催期間中の宿泊料が特別な価格になっています。
 
ホテル業界にとっては千載一遇のチャンスなので、良しあしの判断はしませんが、ファイナンシャルプランナーである筆者の立場としては、特別価格であることを事前に把握し、泊まるのであれば納得したうえで泊まってもらいたいと考え、任意に2つのホテルを選び、宿泊料を詳細に確認してみました。
 
最初のホテルは、東京の湾岸地域にある「グランドニッコー東京 台場」です。2016年から現在のホテル名になった、お台場を代表する大型高級ホテルです。
 
東京オリンピック・パラリンピック開催期間を含む7月16日から9月15日までの2カ月間、および開会式と同じ3月から6月までの第4金曜日の宿泊料をホテルのホームページで確認し、表にまとめてみました。
 
表のAからFの宿泊タイプは下記のとおりです。すべて特別階(25~28階)のエグゼクティブフロアを大人1人で1室を1泊(朝食付き)した場合の宿泊料です。設定がないか満室の場合は「-」としています。
 
(A)【事前カード決済限定・返金不可】エグゼクティブフロア(朝食付)
(B)【早期でお得】90日前までの早期割り!エグゼクティブフロアステイ(朝食付)
※会員は記載の金額より10%引き
(C)【早期でお得】60日前までの早期割り!エグゼクティブフロアステイ(朝食付)
※会員は記載の金額より10%引き
(D)【早期でお得】28日前までの早期割り!エグゼクティブフロアステイ(朝食付)
※会員は記載の金額より10%引き
(E)【特別階】エグゼクティブフロアステイ(朝食付)
※会員は記載の金額より10%引き
(F)【通常料金】特別階エグゼクティブフロア(朝食付)
 


資料:「グランドニッコー東京 台場」のホームページで2020年1月31日に筆者が確認
 
グランドニッコー東京台場の上層階に位置するエグゼクティブフロアは、もともと宿泊料が高めであり、6月までの金曜日宿泊を見ても、最も安価な90日前までの予約で4万290円します。
 
日曜や月曜宿泊だと7月19日・20日のように3万3150円と少し割安ですが、東京オリンピックの期間中になる23日の宿泊からは、宿泊プランがAに変更され、一気に9万3800円へ上がります。
 
開会式の24日は12万600円へさらに上がり、これが最高値になります。通常時のおおよそ3倍といったところです。9日の閉会式が終わっても今度はお盆価格なのか、8万400円または10万7200円とかなり高額です。8月25日からのパラリンピックの期間は一律8万400円で、9月9日以降にようやく4万円台まで下がります。
 
1人1泊するだけで10万円前後かかってしまうと、観戦チケット代や交通費等も含めたら、相当な出費になります。感動だけでなく出費でも忘れられない夏になりそうです。

ビジネスホテルも今年の夏は特別な価格設定

もう1つのホテルは都心にある「コンフォートホテル東京東日本橋」です。全国展開しているので出張や観光に便利なホテルです。同じ期間を調査しましたが9月8日以降は予約受付開始前なのか、宿泊料の記載がなかったため、9月7日まで表に載せています。
 
表のAからEの宿泊タイプは下記のとおりで、すべて大人1人1ベッドルーム(禁煙)1室を1泊(朝食付き)した場合の宿泊料です。設定がないか満室の場合は「-」としています。
 
Bのみダブルスタンダードで、他はすべてダブルエコノミーの部屋です。朝食はコンフォートホテルの場合、無料で付いています。
 
(A)【2020夏★観光、観戦に最適】返金不可/予約時100%決済◆彩り豊かな朝食無料◆1ベッドルーム◆ダブルエコノミー◆〈禁煙〉
(B)【2020夏★観光、観戦に最適】返金不可/予約時100%決済◆彩り豊かな朝食無料◆1ベッドルーム◆ダブルスタンダード◆〈禁煙〉
(C)【通年料金】 彩り豊かな朝食無料サービス 【現地決済or事前決済】1ベッドルーム◆ダブルエコノミー◆〈禁煙〉
(D)【変動料金】 Flexible rate◆朝食無料サービス 【現地決済or事前決済】1ベッドルーム◆ダブルエコノミー◆〈禁煙〉
(E)【21日前早期割引】 Early Booking 朝食サービス 【現地決済or事前決済】1ベッドルーム◆ダブルエコノミー◆〈禁煙〉
 


資料:コンフォートホテル東京東日本橋のホームページで2020年1月31日に筆者が確認
 
コンフォートホテルは曜日によって宿泊料にかなり差をつけています。表の部屋はベッド幅140cm、広さ13平方メートルの1人用で、Bプランのみ広さが15平方メートルと少し広くなっています。
 
通常期はEプランの8月16日や23日のように5400円で泊まることも可能な部屋です。しかし、2020年の夏はやはり高く、開会式前日の7月23日が2万9000円、開会式の24日が3万2000円、さらに翌日25日は土曜日のため3万4000円へ上がっています。
 
8月8日の閉会式前日が3万6000円で最高値となっています。パラリンピックの期間も土曜日が2万3300円まで上がりますが、平日は9600円に設定してあり、かなりメリハリがあります。
 
コンフォートホテルの場合は、今夏は4倍程度の設定といったところでしょうか。もともとがリーズナブルな設定なので、値上げ幅が目立ちます。
 
なお、コンフォートホテルでは会員になると、上記宿泊料から1泊1名あたり200円割引を受けられます。また小学6年生までなら添い寝が無料で、しかも朝食は添い寝の小学生まで無料なので、小学生以下の子どもと2人旅の場合は、通常期なら、かなりお得に泊まれます。
 
今回、2つのホテルしか取り上げていませんが、東京オリンピック・パラリンピックの開催期間中は、例年とはかなり違う設定の宿泊料になっています。
 
オリンピックとパラリンピックの間もお盆期間で比較的高めの設定なので、東京オリンピック・パラリンピックに関係なく今年の夏に東京へ行くのであれば、宿泊地を少し郊外にしたほうが良さそうです。都心まで1時間程度の距離であれば、例年と変わらないホテルがあるはずです。まだ半年あるので、ぜひいろいろ探してみてください。
 
執筆者:松浦建二
CFP(R)認定者


 

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