片づけの美学⑬ あの人の自宅がいつもスッキリ見えるワケ

配信日: 2017.12.11 更新日: 2019.01.10

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片づけの美学⑬ あの人の自宅がいつもスッキリ見えるワケ
「今日はお友達が来る日だった!」 大慌てでバタバタと片づけて、あ~もう来客前に疲れちゃった!なんてことはないでしょうか。

「いつでも誰かをお招きできるような状態」が理想的ですが、完ぺきをキープするのは忙しく多忙な現代人にはムリなことかもしれません。それでも、いつお邪魔してもきれいにしているおうちがあるのも事実。

そこで今回は、完ぺきにお片づけできていなくても、スッキリした印象のおうちに魅せる「整えるコツ」をお伝えしたいと思います。これさえ実行していただけたら、きっと「自宅がいつも片づいている」人の仲間入りできますよ。
奥野愉加子

Text:奥野愉加子(おくの ゆかこ)

美学のある暮らし 代表

整理収納アドバイザー認定講師。(photo:キャラバンサライ)
奈良生まれ。大学では生活環境学部にて建築やインテリアを学び、英国インターンや建築設計会社勤務を経て、2011年より愛知県で結婚生活をスタート。長男出産後、夫の赴任で2年間のドイツ生活を経験。帰国後の現在は建築家デザインの家で暮らす、5歳と2歳の男児の母。子育てがひと段落したら、建築や暮らしに関連するような仕事をしたいと考え、「一般社団法人ハウスキーピング協会」の整理収納アドバイザーの資格を取得。認定講師として資格取得のための講座を定期的に主催している。

<美学のある暮らし>

https://www.bigakurashi.jp

人と同じで、おうちの中も第一印象が肝心

初めて人と会うとき、第一印象はとっても大事ですね。ご自宅もそれは同じです。一番大切なのは、来客が空間に入った瞬間です。その時に見える風景が美しければ、おうちのイメージは「きれい」になります。そしてその認識はずっと続くものです。初めに入る空間が「きれい」であれば、家じゅうが「きれいなんだろうな」と思ってもらえます。
 
では、どうすれば美しく見えるか。すべてを美しくすることが難しい場合、ポイントを押さえることでなんとなくスッキリしていて、美しく見えるようにすることができます。

まずは、見える場所を優先的にきれいにすることです。逆に言えば、見えづらい場所は後回しでも大丈夫だということですね。

来客の動線を確認する

優先的にきれいにするのは、お客さんの視線の先です。来客は空間に入ると、すぐの目の前の空間を自然と見ると思います。そこから視線をキッチンの方向、リビングなど家具がある場所、窓など明るさがある方などへ、少しキョロキョ
ロっと見回すはずです。
 
そして、空間に対してコメントをしてくれますよね。その時に、「広いね~」「明るいね~」と一緒に、「きれいだね~」「片づいてるね~」「おしゃれだね~」と言ってもらえると嬉しいですよね。その言葉をもらえるように工夫をしてみましょう。
 
生活していると、雑多にしておいたほうが便利な部分は必ずあると思います。忘れないようにメモを貼っておきたい。取り出しやすいように、出しっぱなしにしておきたい。それらをなくすと生活が不便になるので、本末転倒です。
なくさない代わりに、来客からは見えない死角に移動しつつ、自分は見やすい場所に置くということが大切です。
 
そのためのいい場所を探すために、もう一度お客さんの動く道筋を確認してみましょう。リビングやダイニングなど玄関の次に入ってくる空間から観察をスタート。
 
自分だったら、初めにここを見るな。とか、こんな風に視線を動かすかも。という風に来客になったつもりで見てみましょう。その時に、雑多なモノが見えれば、場所移動を考えてみてください。
 
例えば、冷蔵庫に貼りつけてあるプリント類。死角になる反対側でもいいんじゃないかなとか。収納の扉の内側に貼るという手もあります。家具や家電を少しずらし、死角を広げることで、隠すアイデアなども良いかもしれません。

視界を徹底調査!

視界から雑然としたものを消すためのアイデアをいくつかご紹介します。
 
・インテリアは多すぎると逆に雑然とします。少し足りないくらいの引き算をしてみると、空間の美しさを際立てることができます。
・見やすさ優先で上や前に貼っている掲示物、下や裏に移動してみませんか。
・中が見えるオープン棚やガラスの扉。半透明のシートやカーテンが内側にあるだけで、スッキリした印象に。整理から始める方は、必要に応じて、ボックスを新調しても。
・来客動線から見えない死角をみつけて、雑然としたものを移動。壁やカウンターの裏、家具・家電の壁面を少し動かすだけで、いい収納場所ができるかもしれません。

最後にお客さんになった気分で確認

一通り移動させたら、来客になったつもりで確認してみましょう。家族にチェックを頼んでみると、また違ったアイデアやひらめきをもらえるかもしれません。
 
「滅多に来ない来客のために?」と思われるかもしれませんが、「誰かに見られる」を意識してみると、置き方がきっと変わるはずです。そして、美しいスッキリした空間は、ご自身にとっても過ごしやすくて気分がいいと思います。
 
そう、来客はあなたを含める家族の皆さんでもあるのです。ちょっとよそ行き顔のおうちだと、いい気分でお茶が飲めるかもしれません。
 
ちょっとした時間にチャレンジできることなので、ぜひ試してみてくださいね。
 
 
Text:奥野 愉加子(おくの ゆかこ)
美学のある暮らし 代表、 整理収納アドバイザー認定講師。(photo:キャラバンサライ)

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