更新日: 2020.10.07 その他暮らし
お金を借りすぎて困っている人へ。どんな支援制度や相談先がある?
いつ誰がお金に困ってもおかしくない不安定な世の中で、知っておきたい情報をまとめました。
執筆者:馬場愛梨(ばばえり)
ばばえりFP事務所 代表
自身が過去に「貧困女子」状態でつらい思いをしたことから、お金について猛勉強。銀行・保険・不動産などお金にまつわる業界での勤務を経て、独立。
過去の自分のような、お金や仕事で悩みを抱えつつ毎日がんばる人の良き相談相手となれるよう日々邁進中。むずかしいと思われて避けられがち、でも大切なお金の話を、ゆるくほぐしてお伝えする仕事をしています。平成元年生まれの大阪人。
お金を借りすぎて困る人は減ってきている、でも……
近年、「多重債務」などお金を借りすぎて困っている方は減少傾向にあります。ただ、貸金業者での借入は減る一方で、銀行カードローンの利用は近年急増しています。
金融庁の調査によれば、多重債務で困って相談した人の「借金をしたきっかけ」で最も多かったのは「低収入・収入の減少」となっています。新型コロナウイルスの影響などで仕事を失ったり、収入が減ったりする方が増えると、「お金を借りる」という選択をする方も増える可能性が高いでしょう。
借りたお金をきちんと返済していけるなら問題ないのですが、「毎月の返済負担が重すぎて生活が苦しい」「借金を返すために別のところから借金する」といったことになると大変です。
お金を借りるときは「総量規制」というルールがある
貸金業法では「総量規制」というルールが定められています。借入できる金額は年収の3分の1まで、それを超える借入は原則禁止です。
1社あたりではなく、複数社から借りている場合はそれらの借入残高をすべて含めて「年収の3分の1」までです。
この規制の対象となるのは、クレジットカードのキャッシングや消費者金融での借入です。銀行のカードローンはこれに含まれませんが、各社「自主規制ルール」として総量規制と同等の基準を定めています。
しばらく自転車操業を繰り返してなんとかなっていたとしても、借入額が増えてこの規制ルールの基準に引っかかってしまうと、基本的にそれ以上借りられなくなります。
では「困っているのにこれ以上お金を借りられない」「借りすぎて返済が難しくなってきた」という場合は、どうすればよいのでしょうか。
公式サイトで申し込み
【PR】アイフル
おすすめポイント
・WEB完結(郵送物一切なし)
・アイフルならご融資可能か、1秒で診断!
・最短18分(※)でご融資も可能!(審査時間込)
融資上限額 | 金利 | 審査時間 |
---|---|---|
最大800万円 | 3.0%~18.0% | 最短18分(※) |
WEB完結 | 無利息期間 | 融資スピード |
※融資まで | 30日間 | 最短18分(※) |
※診断結果は、入力いただいた情報に基づく簡易なものとなります。
■商号:アイフル株式会社■登録番号:近畿財務局長(14)第00218号■貸付利率:3.0%~18.0%(実質年率)■遅延損害金:20.0%(実質年率)■契約限度額または貸付金額:800万円以内(要審査)■返済方式:借入後残高スライド元利定額リボルビング返済方式■返済期間・回数:借入直後最長14年6ヶ月(1~151回)■担保・連帯保証人:不要
お金を借りすぎて困ったときは
■相談窓口に相談する
お金を借りすぎて困っているとき、専門家が相談に乗ってくれる場所は全国各地にあります。公的な団体が行っているので相談料は無料ですし、何か商品をすすめられる心配もありません。電話で話すこともできます。自分で対処しきれなくなる前に相談してみましょう。
・公益財団法人日本クレジットカウンセリング協会(TEL:0570-031640)
・日本貸金業協会「貸金業相談・紛争解決センター」(TEL:03-5739-3861)
・法テラス(日本司法支援センター)(TEL:0570-078374)
■浪費癖やギャンブルが原因なら
「貸付自粛制度」という制度をご存じでしょうか。2019年に新設された制度で、浪費癖やギャンブル依存症などでお金を借りすぎて生活に支障をきたしかねない場合、本人もしくは法定代理人が申請すれば自主的にお金を借りられないようにできます。
「借りません」という意思表示は金融機関各社で共有されるため、感情に流れそうになったときでも安易な借入をせずに済みます。原因が解消して自粛が不要になれば、撤回も可能です(申請から3ヶ月以内は不可)。
■収入が少ないことが原因なら
収入が少なすぎてお金を借りないと生活できないといった場合は、福祉を頼ることも考えましょう。地域の社会福祉協議会が行っている「生活福祉資金貸付」なら無利子で借りられる場合もあります。
生活保護もありますし、その前段階として、家賃相当額が支給される「住居確保給付金」、衣食住が提供される「一時生活支援」、家計立て直しのアドバイスなどを含む生活困窮者自立支援制度などもあります。自分が受けられる支援がないか、自治体に問い合わせてみましょう。
まとめ:お金に困ったら相談しよう
「お金を借りる=悪」ではありません。安易な借り過ぎを防ぐための法律も整備されてきています。ただ、それでも「決められた期日までに決められた金額を返済するのが難しい」「お金に困っていてどうすることもできない」といった場合は、相談窓口に頼るなど助けを求めましょう。
(出典)
金融庁/消費者庁/厚生労働省(自殺対策推進室)/法務省
「多重債務者対策を巡る現状及び施策の動向」
金融庁「貸金業法のキホン」
金融庁「多重債務についての相談窓口」
公益財団法人日本クレジットカウンセリング協会
日本貸金業協会「貸金業相談・紛争解決センター」
法テラス(日本司法支援センター)
一般社団法人全国銀行協会「貸付自粛制度のご案内」
厚生労働省「生活福祉資金貸付条件等一覧」
厚生労働省「生活困窮者自立支援制度 制度の紹介」
執筆者:馬場愛梨
ばばえりFP事務所 代表