更新日: 2020.11.06 家具・片付け
片づけの美学84 衣替えが大チャンス。コロナ禍で服を本気で見直す
1枚ずつの洋服を「着た」「着なかった」という記憶が新鮮なうちなら、的確な判断ができます。作業がスムーズに進むので、片づけ時間を短縮できるというメリットもあります。
たくさんの洋服は不要だと感じているなら、衣替えの際に衣類の見直し・持ち方をチェックしてみませんか。
執筆者:奥野愉加子(おくの ゆかこ)
美学のある暮らし 代表
整理収納アドバイザー認定講師。(photo:キャラバンサライ)
奈良生まれ。大学では生活環境学部にて建築やインテリアを学び、英国インターンや建築設計会社勤務を経て、2011年より愛知県で結婚生活をスタート。長男出産後、夫の赴任で2年間のドイツ生活を経験。帰国後の現在は建築家デザインの家で暮らす、5歳と2歳の男児の母。子育てがひと段落したら、建築や暮らしに関連するような仕事をしたいと考え、「一般社団法人ハウスキーピング協会」の整理収納アドバイザーの資格を取得。認定講師として資格取得のための講座を定期的に主催している。
<美学のある暮らし>
片づける前の夏服でチェックする3ポイント
夏服を片づける前にチェックしたいポイントを紹介します。ポイントを実践しても、手元に残る洋服は、おそらく来年も活躍してくれるでしょう。
■ポイント1:汚れ・破れ・毛玉がある
まずは、汚れ・破れなどを日々の洗濯や、着用したときに確認しておきましょう。特に汚れは時間がたつと落ちづらくなります。気が付いたときに、シミ抜きをしておけば、お気に入りの洋服を来年も着ることができます。
破れは、生地の傷み具合を見て、補修するかどうか判断しましょう。
綿のTシャツなどは、毛玉ができていないかもチェックしましょう。毛玉取りの処理ができればいいですが、面倒に感じる洋服なら、処分の時期かどうかの判断材料になりそうです。
処分する衣類はゴミとして出すだけでなく、雑巾として掃除で活用できますよ。
■ポイント2:着なかった!
この夏に一度も着なかった洋服があるなら、それは処分対象です。
「高かったのに」「まだ着られるのに」と感じるなら、すぐに着てみましょう。自分にはもう似合わない。デザインが古いと思ったら、本当に持つべきかをまさに自分に問う時期です。
■ポイント3:枚数は適量か?
あなたは夏服を20着持っているとします。今年の8月に出かけたのは、10日だけでした。こうなると、10日とも別の服を着たとしても、10着は袖を通すことなくスタンバイしたままの状態だったということになります。まったくの無駄ですね。
もし、洋服がたくさんありすぎて収納がパンパンだと感じている方は、出かけた日数と洋服の数で割合を出すと面白いと思います。処分するような不要な洋服はないということであれば、だれかにあげたり、フリマアプリで売ってみるのも手です。
合服が重宝する?
暑い時期は、半袖の涼しい洋服。寒い時期は、長袖の暖かな洋服を着ます。合服とは、春や秋にぴったりの薄手の長袖の衣類を指した言葉です。
室内で過ごすことが増えた今年は、合服が重宝しそうですね。冬も自宅内は暖房があるので、分厚いセーターでは汗ばむかもしれません。そんなときは、薄手の合服を重ね着すると適度に暖かく、体温調節もできます。
これから衣類を買い足すなら、合服がおすすめです。
冬はどんな洋服を着たか、チェックしておく
衣替えをして、合服・冬服を出したら、どの洋服に手が伸びたか、覚えておいてください。
特に注目したいのは、厚手の洋服やコート。女性の場合、コートだけでもロング丈、ショート丈や、厚み別でも複数持っている場合があると思います。厚手の冬服は体積が大きくなるので、クローゼット圧迫の原因になりがちです。
活用具合を見極め、「必ずいる」「できたら持ちたい」「着なかった」と分けていけるといいですね。来年の春が訪れたときに、今回試した夏服の整理を冬服バージョンで試してみてください。
着る服だけがあるクローゼットを目指す
シンプルなクローゼットは、着るべき服・着たい服が見つけやすく便利です。また、今後は無駄な買い物が減るでしょうから、節約にもなります。
服を着るという日常でさえも変化をもたらした2020年。せっかくだから前向きなきっかけとして行動してみてください。
執筆者:奥野愉加子
美学のある暮らし 代表