更新日: 2021.09.20 キャッシュレス
【2021年版】キャッシュレス決済、初心者が今から選ぶなら?
執筆者:馬場愛梨(ばばえり)
ばばえりFP事務所 代表
自身が過去に「貧困女子」状態でつらい思いをしたことから、お金について猛勉強。銀行・保険・不動産などお金にまつわる業界での勤務を経て、独立。
過去の自分のような、お金や仕事で悩みを抱えつつ毎日がんばる人の良き相談相手となれるよう日々邁進中。むずかしいと思われて避けられがち、でも大切なお金の話を、ゆるくほぐしてお伝えする仕事をしています。平成元年生まれの大阪人。
キャッシュレス化はコロナ禍でさらに加速
「お買い物は現金派」という方でも、「キャッシュレスはポイントが貯まるからお得」「レジ前で小銭をごそごそしたり行列のATMに並んだりする手間を省ける」など、キャッシュレスのメリットについて聞いたことがあるかもしれません。
以前からいわれているメリットに加え、最近は新型コロナウイルスの影響で「新しい生活様式」が広まったことで、「誰が触ったかわからない紙幣や小銭に触れずに済む」「ネットショッピングやデリバリーの会計がスムーズ」といった点にも注目が集まり、新たに利用し始める人が増えているようです。
しかし、せっかくキャッシュレス決済に興味を持ち始めたのに、「○○カード」「○○Pay」など種類が多くてよくわからないと感じ、利用をあきらめてしまう方もいらっしゃるかもしれません。
キャッシュレス決済の種類と特徴
キャッシュレス決済の種類や特徴について整理しておきましょう。おもなキャッシュレス決済は次の4種類です。
キャッシュレス決済で最も利用者数が多いのがクレジットカードです。レジでカードを提示して支払います。支払ったお金は1ヶ月分まとめて、所定の引落日に銀行口座から引き落としされます。
使い方はクレジットカードと同じです。違いは、引き落としのタイミングです。デビットカードは使ったお金は使った瞬間に銀行口座から引き落としされるため「あとで請求書を見て冷や汗……」といった事態を防げます。銀行のキャッシュカードに自動的にこの機能がついていることもあります。
端末にピッとかざすだけで支払いができます。電車に乗るときに改札で利用している方も多いですね。最近はカードではなくスマホにその機能を持たせられるサービスも出てきました。使う分を事前にチャージしておくタイプが多いですが、クレジットカード等と連携させて後からまとめて支払うタイプもあります。
バーコードやQRコードを使ってスマホで支払う方法です。以前に比べ大盤振る舞いなポイント還元などのキャンペーンは少なくなってきていますが、クレジットカードと連携させてポイントの二重取りなどができるものもあり、今もお得に使えます。ほかのキャッシュレス決済が使えない個人経営のお店でも、QRコード決済だけは導入されているというケースが結構あります。
自分に合ったキャッシュレス決済を選ぶポイント
使えるお店の多さを重視するならクレジットカード、家計等の安心を重視するならデビットカード、利便性を重視するなら電子マネー、ポイント加算等のお得度を重視するならQRコード決済など、おおまかな特徴を知っていれば自分の価値観と照らしてしっくりくるものを選びやすくなります。
キャッシュレス決済は、自分に合ったサービスを選ぶとより便利でお得に利用できます。次の2点も考慮して選ぶと良いでしょう。
■利用場所
近所のイオンに行くならWAON、楽天市場でよくお買い物するなら楽天カード、電車移動が多いならSuicaなど、自分の普段の生活スタイルを考えて、その圏内で利用しやすいものを選ぶのも方法の1つです。
■お得度
どのキャッシュレス決済を選ぶかによって、ポイントの貯まりやすさが違います。「還元率」をチェックしてみましょう。
ちなみに2021年3月までにマイナンバーカードを申請すると、キャッシュレス決済を利用した分の25%(上限5000円)を国が支給する「マイナポイント事業」が実施されています。キャッシュレス決済によっては、さらに店舗や事業者などが独自の上乗せをすることでもっとお得になっている場合もありますよ。
■どれが人気?
株式会社インフキュリオンが2020年6月に行った調査によると、利用率が高いキャッシュレス決済サービスは以下のとおりでした。
1位:楽天カード(クレジットカード)
2位:交通系ICカード(電子マネー)
3位:PayPay(QR/スマホ決済)
人気のキャッシュレス決済は利便性もお得度も高いことが多いので、迷ったらまずはメジャーなものから試すのも1つの方法です。
まとめ:今こそキャッシュレス決済を始めよう
キャッシュレス決済にはさまざまな種類がありますので、自分に合ったものを選べます。使った金額は確実に記録に残りますし、利用上限を設定できるものもあるので、工夫しだいで使い過ぎも防げます。まずは1つ選んで、少しずつ使い始めてみてはいかがでしょうか。
(出典)
株式会社インフキュリオン「決済動向2020年6月調査」
総務省「マイナポイント事業」
執筆者:馬場愛梨
ばばえりFP事務所 代表