片づけの美学⑭ 家庭のゴミをスマートにまとめるテクニック
配信日: 2017.12.28 更新日: 2019.01.10
Text:奥野愉加子(おくの ゆかこ)
美学のある暮らし 代表
整理収納アドバイザー認定講師。(photo:キャラバンサライ)
奈良生まれ。大学では生活環境学部にて建築やインテリアを学び、英国インターンや建築設計会社勤務を経て、2011年より愛知県で結婚生活をスタート。長男出産後、夫の赴任で2年間のドイツ生活を経験。帰国後の現在は建築家デザインの家で暮らす、5歳と2歳の男児の母。子育てがひと段落したら、建築や暮らしに関連するような仕事をしたいと考え、「一般社団法人ハウスキーピング協会」の整理収納アドバイザーの資格を取得。認定講師として資格取得のための講座を定期的に主催している。
<美学のある暮らし>
ゴミを出すための準備
家庭で最も量が多いのはおそらく燃やすゴミだと思います。マンション等で、24時間ゴミを捨てられる住まいの方には無縁かもしれませんが、多くの場合、燃やすゴミは半透明の指定袋があり、1週間に2度決められた曜日の決められた時間までにゴミ集積場に持っていくというルールになっていると思います。今回は、このような想定で話を進めていきますね。
初めにお伝えしたいことは、「すぐに指定のゴミ袋を使わない方がいい」ということです。指定の袋は私が知る限りどの地域も明るい色で目立ちます。おうちの中に長くあると、存在感が強すぎます。指定袋の出番はゴミ回収日の直前まで取っておきましょう。
次にお伝えしたいことは、ゴミ箱の数と大きさが適切かどうか。週に2回のゴミ回収日に、ちょうど一杯になるくらいのゴミ箱が適した大きさです。もし、かなり余裕があるようであれば、サイズダウンしたり、ゴミ箱の数を間引いてみてもよいかもしれません。家族の人数に変化があった時などは、見直しのよいタイミングだと思います。
わが家では、燃やすゴミ用のゴミ箱はキッチン2つ、洗面1つ、ダイニング1つ、リビング1つ、2階に1つの計6つです。キッチンのゴミ箱は大きめで10Lほどですが、その他は小さなバケツくらいの大きさのものです。
キッチンのゴミ箱は、生ゴミ用とそれ以外のゴミとに分けています。理由は匂いと衛生面からです。生ゴミ用のゴミ箱は密閉性が高く、匂いが漏れないものを使っています。
一日の終わりにその日の生ゴミを入れます。一日1度しか開けないので、夏でも匂いは全く気になりません。それ以外のキッチンゴミは、大きめのレジ袋をフックに掛けてゴミ箱にしています。この方が、ゴミ箱を使うよりもゴミの形に融通が利いてたくさん入るからです。ゴミの貯め方で不都合や不便さを感じている方は、今までのやり方だけでなく、違った方法も試してみてくださいね。
おうちの中でのゴミ回収
前述していますが、指定ゴミ袋に家じゅうの燃やすゴミを集めるのはゴミ回収前日の夜か、当日の朝がおすすめです。そうすれば、大きなゴミ袋が家の中でドカンと居座る時間を短くすることができます。私は当日だと慌てて集め忘れたりすることがあるので、前日の夜にまとめています。
自室をもつお子さんがいるご家庭は、お子さま自身がゴミ回収前日に、ゴミ箱を持ってくるようルールを決めるなどして、責任を持って管理してもらうのもいいですよね。ご自宅に紙袋がたまって困ってらっしゃる方は、ゴミ集めに紙袋を活用することをおすすめします。紙袋を使うことで、ゴミが外から見えないのでご近所の目を気にする必要もありません。
生ゴミはゴミ袋の底の方に入れると匂いがほとんど気になりません。他のゴミを後から入れることで、ふたをするような効果があるようです。他にもオムツなど匂いの気になるモノも底の方に入れるといいですね。
あなたに合った資源ゴミとのおつきあい
資源ゴミは回収のルールをきちんと守れていますか?
特定の資源ゴミだけが増えて困ったり、月に一度しか回収日がないので忘れてしまったりと、おうちにたまってしまうと存在感がでてしまいがちですよね。このような場合は、必ずしも回収日を待つ必要はないと思います。
お住まいの地域に目を向けると、公共施設や商店でリサイクル回収場所が設けられていることがあります。私の住む地域では、新聞・雑誌・段ボールなどの古紙類は自治会館で24時間持ち込みOKです。他にも近くの酒屋さんでビン・缶類・ペットボトルを営業時間中受け付けてもらえます。廃棄乾電池の回収ボックスもよく見かけます。
このような回収場所を積極的に利用することで、出しそびれるゴミを効率よく処理してみてはいかがでしょうか。
まとめ
今はゴミの分別を解説する自治体の冊子がずいぶん読み応えのあるものになっており、正しくゴミ出しをすることが難しくなっていますね。でも考え込んでしまい、おうちの中にゴミを貯めこんでいては本末転倒です。わからなければ、自治体に聞いてみましょう。きっと解決することができます。ゴミ出しのルールを知り、使いこなすことで、ゴミがたまらないおうちにしていきましょう。
量が多い燃やすゴミもまとめるタイミングと方法を作り上げることで、効率よく気持ちよく毎回の回収日を迎えられると思います。私はゴミを出した直後、とっても気分がいいです。皆さんもぜひ楽しんでゴミ出しをしてくださいね。
Text:奥野 愉加子(おくの ゆかこ)
美学のある暮らし 代表、 整理収納アドバイザー認定講師。(photo:キャラバンサライ)