住宅ローンの審査に落ちる人に共通する3つの理由とは?
配信日: 2021.06.08
住宅ローンは各種ローンの中でも融資額が高額なうえに、返済期間も長いことから、金融機関も慎重に審査を行います。では、審査に落ちる人に共通する3つの理由とはどのような内容なのでしょうか。
執筆者:新井智美(あらい ともみ)
CFP(R)認定者、一級ファイナンシャルプラン二ング技能士(資産運用)
DC(確定拠出年金)プランナー、住宅ローンアドバイザー、証券外務員
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住宅ローンの審査ではどの項目を重視される?
金融機関はそれぞれ独自の審査基準を設けており、その内容を公表していません。もし審査に落ちたとしても、その理由を教えてくれません。
しかし、多くの金融機関が重視している項目があり、それは以下のとおりです。
・ローンの完済時の年齢(例:80歳未満であること)
・年収
・勤務先および勤続年数
・返済負担率
・健康状態
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住宅ローンの審査に落ちる人に共通する3つの理由
では、住宅ローンの審査に落ちる人の特徴として、以下の点が挙げられます。
■返済負担率が高すぎる
返済負担率とは、年収に対する、住宅ローンやそのほかの借り入れしているローンの年間返済額の割合のことです。返済負担率は、できれば25%以下、理想としては20%以下に抑えることが望ましいとされています。
住宅ローンを申し込む際の借入希望額は、返済負担率に比例します。したがって、高額の借り入れ希望を行うことにより、返済負担率も高くなるというわけです。
そうなると、「この人(契約者)は長期にわたって返済を続けていけるのか」という返済能力を問われる形となり、審査に通らない可能性があります。
また、車のローンや教育ローンなどほかの借り入れがある場合も、その返済額を加味して返済負担率を計算することになりますので、ほかの借り入れはできるかぎり完済しておくことが望ましいでしょう。
もしくは、繰り上げ返済を行い、借りているお金の残高を少なくするなど、配慮する必要があるといえます。
■健康状態に問題がある
ほとんどの住宅ローンでは、利用の際に団体信用生命保険への加入を義務付けています。団体信用生命保険の加入には健康状態の告知が必要となり、借り入れする金額が高額な場合は所定の診断書が必要となるケースもあります。
既往症や直近に患った大きな病気などにより、団体信用生命保険に加入できず、結果として審査に通らないということもあります。
ただし、住宅金融支援機構のフラット35では、団体信用生命保険の加入を義務付けていませんので、「健康状態に不安がある」といったことを理由に団体信用生命保険に加入できず困っている方でも、フラット35で住宅ローンを利用できる可能性はあります。
とはいえ、団体信用生命保険に加入していないということは、返済中に万が一のことがあったとしても、返済の義務は変わらずにあるということです。生命保険など、別の手段で用意しておく必要があります。
■信用情報に問題がある
金融機関では、住宅ローンに限らず、すべての融資の際にその人の信用情報をチェックします。
過去に延滞などの信用事故を起こした情報が登録されていることが分かった場合、その内容や信用事故を起こした時期によっては、審査に通らない可能性もあります。
信用事故情報は、その内容によって異なりますが、5年〜10年の間登録されることとなっています。
もし、自身の信用情報に不安がある場合は、信用情報機関に対して「開示の請求」を行い、自分の信用情報がどのようになっているか確認することをおすすめします。
そして、事故情報が登録されていることが分かった場合は、その情報が消えるまでは住宅ローンの申し込みを控えることが賢明です。
住宅ローンの審査に通りやすくするコツはある?
住宅ローンの審査に通りやすくするコツとして、どのようなものがあるのか解説します。
■希望する借入金額をできるだけ少なくする
希望する借入金額を少なくするは、返済負担率を下げることにつながります。まだ年収が少なく、審査に通るかどうか不安だという方であれば、できるだけ頭金を用意するなどの工夫を行い、借入金額をできるだけ少なくするようにしてみましょう。
■返済期間を長くする
返済期間を長く設定することで、審査に通りやすくなる可能性があります。なぜなら、返済期間を長くすることで毎月の返済額を抑えることができ、返済負担率を下げることにつなげることができるからです。
申込時の年齢が若く、完済まで時間的な余裕がある場合は、できるだけ返済期間を長く設定しておき、途中でまとまった金額が用意できた際には繰り上げ返済を利用するなど、計画的に返済を行っていきましょう。
まとめ
信用情報や健康状態に問題がある場合は、どうしても審査に落ちる可能性が高くなります。金融機関よって審査の基準が異なりますので、2~3社程度候補を上げ、それらの金融機関に同時に申し込んでおくと良いでしょう。
健康状態に不安がある方であれば、フラット35も候補の1つに入れて申し込むことをおすすめします。
執筆者:新井智美
CFP(R)認定者、一級ファイナンシャルプラン二ング技能士(資産運用)
DC(確定拠出年金)プランナー、住宅ローンアドバイザー、証券外務員
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