更新日: 2022.10.27 住宅ローン
持病がある人は住宅ローンを組めないって本当? その理由と解決策をFPが紹介
今回は持病持ちの人が住宅ローンを組めない理由と、その解決策をお伝えします。持病を持っている方やそのご家族はどうしたらよいのか、ぜひ参考にしてみてください。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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持病持ちの人が住宅ローンを組めないケースとは?
住宅ローンを組む際には、ほとんどの金融機関で団体信用生命保険(団信)という保険への加入が必要となります。
そもそも持病を持っている人は保険に入りにくいため、団信への加入も難しくなる可能性が高いのです。では、この団信とはどういったものなのか、詳しくご説明します。
団信とは
団体信用生命保険(団信)は名前の通り生命保険です。全国信用保証協会連合会では団信について以下のように説明しています。
保証協会団信は、信用保証協会からの債務保証を伴って融資を受けた債務者(※)が、その債務を全額返済されないうちに死亡もしくは所定の高度障害といった不測の事態に陥られた場合に一般社団法人全国信用保証協会連合会が生命保険会社から受取る保険金をもとに、金融機関に対する債務を弁済することにより、事業の維持安定とともに、ご家族の安心を図ることを目的とした制度です。
※債務者が法人の場合は、その業務執行につき代表権を有する連帯保証人。
(出典:一般社団法人 全国信用保証協会連合会 団体信用生命保険)
例えば、ある家族が家を建てる際にお父さんを契約者として住宅ローンを組んだとします。もしも住宅ローンの返済中にお父さんが死亡、または高度障害状態になってしまったら、残された家族はとても困ってしまいますよね。
そんなとき団信に入っていれば保険金が支払われ、住宅ローンの返済に充てられるという仕組みになっているのです。
なぜ住宅ローンを組む際に団信への加入が必要なのか
上記では団信に入る側の立場で例を挙げましたが、金融機関の立場として考えてみます。なぜ金融機関は、住宅ローンを組む際に団信に入ることを条件としているのでしょうか?
金融機関は住宅ローンを組んだ人に利息をつけてお金を貸し、その利息分が利益になります。何事もなく支払われれば問題ないのですが、契約者に万が一のことがあると、利息だけでなく、貸した分まで返ってこない事態が想定されます。
金融機関としてはマイナスになってしまうので、そういったリスクを負わないためにも、団信に入ることを条件としているのです。
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住宅ローンが組めない持病がある人の解決策
持病があり、団信に入れず住宅ローンが組めない場合には、別の方法を考える必要があります。
住宅ローンの契約者を変更する
持病がある人以外の家族が住宅ローンの契約者となる方法があります。
例えば共働きの家族で、持病を持っていない配偶者側が契約者となる方法です。その際には健康条件以外にも、年齢や職業、所得が住宅ローンを組める条件に当てはまっている必要があります。
契約する保険会社を変更する
団信の審査基準は保険会社によって異なるため、保険会社を変更することで団信に加入できる場合もあります。
住宅ローンを相談している金融機関が複数の保険会社と取引しているのであれば、金融機関の担当者に相談してみるのもよいでしょう。もしそれでも難しければ、相談する金融機関の変更も検討してみましょう。
ワイド団信を利用する
ワイド団信は、持病がある人向けに、引き受け条件を緩和している団信です。通常の団信よりは加入しやすくなっているので、持病のある人は検討してみるとよいでしょう。
しかし、引き受け条件が緩和される分、保険料は割り増しとなります。取り扱っている金融機関も少なく、必ず入れるわけではないので確認が必要です。
団信不要の住宅ローンを検討する
団信への加入が不要の住宅ローンもあります。例えばフラット35という、35年間固定金利の住宅ローンがそれにあたります。フラット35は団信への加入が任意となっているため、持病がある人でも利用できます。
しかし、契約者に万が一のことがあった場合、残された家族がローンを全て返済しなければなりません。
そういった場合に備えて別の生命保険の加入を検討しましょう。もしも加入できない場合には、保証が不安定なまま住宅ローンを組むのかを、慎重に検討する必要があります。
まとめ
今回は持病持ちの人が住宅ローンを組めない理由と、その解決策をお伝えしました。
持病があっても状態によってさまざまな方法を考えることができます。ご家族と話し合い、無理のない住宅購入プランを考えていきましょう。
出典
一般社団法人全国信用保証協会連合会 団体信用生命保険
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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