更新日: 2023.06.30 その他ローン

年収500万円だけど「3000万円」の住宅ローンを定年までに完済したい!「借り換え」と「繰り上げ返済」はどちらがお得?

年収500万円だけど「3000万円」の住宅ローンを定年までに完済したい!「借り換え」と「繰り上げ返済」はどちらがお得?
住宅は人生の中で大きな買い物であるため、住宅ローンを組んで購入する人が多く、30~35年程度の長い期間をかけて返済するのが一般的です。将来の生活のために、なるべく早く完済しておきたいと思う人も多いのではないでしょうか。
 
本記事では、借り換えと繰り上げ返済はどちらがお得なのか、試算を交えて解説します。
FINANCIAL FIELD編集部

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)

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住宅購入金額などの平均はいくら?

住宅購入金額などの平均は、いくらなのでしょうか。国土交通省「令和4年度 住宅市場動向調査報告書」で、主に以下のような結果が出ました。
 

●土地付き新築注文住宅の平均購入金額は5446万円、平均借入額は3772万円
●年間返済額は全国平均174.0万円
●年収に対する住宅ローンの返済負担率は全国平均16.4%
●住宅ローンがある新築世帯の割合は83.2%で、返済期間は「35年以上」が最も多く72.7%で、平均返済期間は32.8年
●住宅ローンについて「非常に負担感がある」と「少し負担感がある」と感じる人の合計が65.2%と高め

 

住宅ローンを早めに完済するには?

住宅ローンを早めに完済する方法には主に「借り換え返済」と「繰り上げ返済」があり、以下にそれぞれの方法を選んだ場合の試算例をあげます。
 

<シミュレーションの条件>

年収:500万円
借入金額:3000万円
返済期間:35年(元利均等返済、420回)
金利(年):1.9%(固定金利)
ボーナス返済:なし
返済諸費用:除く
 
毎月返済を行った場合、
毎月の返済額:約9万7486円 返済総額:約4109万5122円(利息1109万5122円)

 
 

借り換えをした場合の試算例

シミュレーションによる結果を見ると、毎月の返済金額約9万7486円では、年収500万の場合だと負担を重く感じるかもしれません。金融機関によっては、借り換えでの金利を安く設定しているところもあります。金利が安いほうへ借り換えた場合、返済金額はどのように変わるのでしょうか。
 

・10年後に1.0%のローンへ借り換えした場合

毎月の返済額(11年目以降):約8万8007円 返済総額:約3814万3662円(利息814万3662円)
当初の返済総額からの軽減金額見込み:約295万1460円
 

・15年後に1.0%のローンへ借り換えした場合

毎月の返済額(16年目以降):約8万9788円 返済総額:約3916万1522円(利息916万1522円)
当初の返済総額からの軽減金額見込み:約193万3600円
 

繰り上げ返済をした場合の試算例

年利は1.9%のまま、繰り上げ返済した場合はどうなるでしょうか。繰り上げ返済には返済期間を短くする「期間短縮型」と、返済金額を少なくする「返済額軽減型」があり、それぞれで試算しました(最初の借り換え試算での軽減額約295万円を繰り上げ返済額としました)。
 

・10年後に295万円を繰り上げ返済した場合(期間短縮型)

毎月の返済額:約9万7486円
残りの返済期間:21年2ヶ月 返済総額:約3949万6623円(利息949万6623円)
当初の返済総額からの軽減金額見込み:約159万8499円
 

・10年後に295万円を繰り上げ返済した場合(返済額軽減型)

毎月の返済額:約8万5485円 返済総額:約4033万7020円(利息1033万7020円)
当初の返済総額からの軽減金額見込み:約75万8102円
 
上記の試算では、金利が安い金融機関に借り換えを行ったほうが毎月の返済金額と総返済金額が最も安くなる結果になりました。
 

まとめ

住宅ローン返済の完済を早めるには、金利が低い金融機関への借り換えが有効な方法の1つです。金利が低い「変動金利型」に人気がありますが、金利が上がって返済金額がアップしたときに対応できるのか、貯蓄額をチェックしておきましょう。
 
住宅ローン返済期間中にも、ときどき家計に無理がないか、返済方法の変更を検討してみるのもよいでしょう。
 

出典

国土交通省 令和4年度 住宅市場動向調査報告書

住宅金融支援機構フラット35 最新の金利情報

 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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