更新日: 2023.09.20 住宅ローン
「住宅ローン控除」は夫婦でローンを組んで節税のはずが、結局「年5万円」の損に!? 住宅ローン控除の「落とし穴」について解説
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
ファイナンシャルプランナー
FinancialField編集部は、金融、経済に関する記事を、日々の暮らしにどのような影響を与えるかという視点で、お金の知識がない方でも理解できるようわかりやすく発信しています。
編集部のメンバーは、ファイナンシャルプランナーの資格取得者を中心に「お金や暮らし」に関する書籍・雑誌の編集経験者で構成され、企画立案から記事掲載まですべての工程に関わることで、読者目線のコンテンツを追求しています。
FinancialFieldの特徴は、ファイナンシャルプランナー、弁護士、税理士、宅地建物取引士、相続診断士、住宅ローンアドバイザー、DCプランナー、公認会計士、社会保険労務士、行政書士、投資アナリスト、キャリアコンサルタントなど150名以上の有資格者を執筆者・監修者として迎え、むずかしく感じられる年金や税金、相続、保険、ローンなどの話をわかりやすく発信している点です。
このように編集経験豊富なメンバーと金融や経済に精通した執筆者・監修者による執筆体制を築くことで、内容のわかりやすさはもちろんのこと、読み応えのあるコンテンツと確かな情報発信を実現しています。
私たちは、快適でより良い生活のアイデアを提供するお金のコンシェルジュを目指します。
【PR】おすすめの住宅ローン
育休を利用したら控除額が少なくなった
夫婦の住宅ローン控除の適用が始まって間もなく、子どもが生まれて妻が育休を取得したとします。
育休中に受け取る「育児休業給付金」は課税の対象にはならず、年間で働いた給与収入が103万円以下になると所得税がかからなくなるため、住宅ローン控除の恩恵を受けることができません。さらに子どもが2人以上生まれて育休を繰り返し取ったり長期間取ったりすれば、その分控除を受けられる年数も減り減税のメリットも得られなくなります。
【PR】おすすめの住宅ローン
どちらかが仕事を辞めて扶養に入った
住宅を購入した後で家庭状況や体調などに変化があり、どちらかが専業主婦(夫)になる場合にも注意が必要です。パートナーの扶養に入ると所得税はかからなくなるので、住宅ローン控除を受けることができなくなります。住宅ローン控除は最長で13年間適用されますが、返済が始まってすぐに扶養に入ると節税を受けられる期間が短くなり、損をしてしまうのです。
年間で5万円も損するケースがある
住宅ローン控除は図表1のとおり、住宅機能の違いなどによって控除を受けられる期間や限度額が変わるので、あらかじめ確認しておきましょう。
図表1
国土交通省 住宅ローン減税
では実際に、夫婦で住宅ローンを組んだ場合にいくらぐらい損する場合があるか計算してみます(条件は以下のとおりで適用要件はすべて満たすものとして計算)。
【シミュレーション条件】
借入額:4500万円
夫婦の年収:夫 500万円/妻:300万円
夫婦の返済割合:1/2(2250万円)ずつ
返済年数:35年
借入金利:0.95%
住宅の環境性能:省エネ基準を満たさない「その他の住宅」
入居年月:2023年10月
※計算を単純化するため年収、借入金利条件は変わらないものと仮定
まず、夫のみで4500万円の借入れをした場合、住宅ローンの年間控除額は以下のとおりです。
夫の年間控除額:借入限度額3000万円×0.7%=21万円
一方、夫婦で1/2ずつ2250万円のローンを組んだ場合の控除額は以下のとおりです。
夫の年間控除額:2250万円×0.7%=15万7500円
妻の年間控除額:2250万円×0.7%=15万7500円
夫婦合計年間控除額:31万5000円
夫婦でそれぞれ住宅ローンを組んだほうが年間控除額は10万円以上多くなる計算です。しかし夫婦のいずれかが育休を取得したり、扶養に入ったりした場合は収入がなくなるので、住宅ローン控除の恩恵をどちらか一方しか受けられなくなります。
その場合、単独でローンを組んでいれば年間最大21万円控除を受けられたところ、15万7500円の控除しか受けられなくなり、年間で5万円以上も損してしまうこともあるため気をつけなければなりません。
まとめ
控除される年数や限度額は入居年月で大きく変わることもあることから、住宅購入を考えたときにはあらかじめ確認する必要があります。住宅ローン控除でお得に節税をしようと夫婦でローンを組んだはずが、家族で長期間のライフプランについても話し合っておかないと、逆に損をしてしまう可能性もあるので気をつけましょう。
出典
国土交通省 住宅ローン減税
一般財団法人 住宅金融普及協会 住宅ローンの金利情報
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
住宅ローン 金利別ランキング【PR】~あなたのニーズに合った住宅ローンをチェック!~
※弊社の提携会社のランキング
変動金利
固定金利10年
【auじぶん銀行の注意事項】
※金利プランは「当初期間引下げプラン」「全期間引下げプラン」の2種類からお選びいただけます。
ただし、審査の結果保証会社をご利用いただく場合は「保証付金利プラン」となり、金利タイプをご選択いただけません。
※固定金利特約は2年、3年、5年、10年、15年、20年、30年、35年からお選びいただけます(保証付金利プランとなる場合は、3年、5年、10年に限定されます)。
金利タイプを組合わせてお借入れいただくことができるミックス(金利タイプ数2本)もご用意しています。 お申込みの際にご決定いただきます。
※ただし、審査の結果金利プランが保証付金利プランとなる場合、ミックスはご利用いただけません。
※審査の結果によっては保証付金利プランとなる場合があり、この場合には上記の金利とは異なる金利となります。金利プランが保証付金利プランとなる場合は、固定金利特約が3年、5年、10年に限定されます
・変動金利について
※2024年11月現在・本金利プランに住宅ローン金利優遇割を最大適用した金利です。
※J:COM NET優遇割・J:COM TV優遇割は戸建のみ対象
※J:COM NET優遇割、J:COM TV優遇割、コミュファ光優遇割は適用条件充足後、3ヶ月後から適用開始となります。
※1借入期間を35年超でお借り入れいただく場合は、ご利用いただく住宅ローン金利に年0.15%が上乗せとなります。
【PR】おすすめの住宅ローン