52歳、住宅ローンが「1000万円」ほど残っているのですが、「借り換え」で安くなることはありますか? 転職で年収が「600万円」に下がったので悩んでいます…
配信日: 2024.06.23
この記事では、年収減にともなう住宅ローンの借り換えについて解説します。ローン返済が厳しいと感じている人は、ぜひ参考にしてください。
執筆者:石上ユウキ(いしがみ ゆうき)
FP2級、AFP
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借り換えのメリット・デメリット
住宅ローンの借り換えとは、新たなローンを借りて現在返済している住宅ローンの残高を一括返済することです。借り換えのメリット・デメリットは図1のとおりです。
図1
筆者作成
住宅ローンを借り換えると、金利負担が減り返済額を少なくできます。また、変動金利のローンから固定金利のものに変えることで、金利上昇にも備えられます。特にマイナス金利が解除された今年は、借り換えのチャンスといえるでしょう。
一方、ローンの借り換えの際は新規借入時と同じように審査に通過する必要があります。万が一ここで審査落ちしてしまうと、借り換えはできません。
また、借り換える際は金利情勢をはじめタイミングの見極めが重要です。タイミングが悪いと、時間やお金をかけて手続きしたにもかかわらず「借り換えても負担が減らない」といったことが起こりえます。
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借り換えたほうがよいのはどんなとき?
住宅ローンを借り換えたほうがよいシチュエーションとしては、以下のケースが考えられます。
・ローン残高がまだ多額なとき
・もしものできごとに備えたいとき
例えば、50代で住宅ローンの残高が1000万円ほどある場合、ローン完済までは10~20年程度かかると考えられます。残高が多いほど「年金や老後資金を削ってまで返済しなければならないのでは?」と不安に感じる人もいるでしょう。
しかし、住宅ローンの借り換えは残高が多いほど利息軽減効果が高まります。「まだこれだけの残高がある……」というときこそ、借り換えのチャンスといえるでしょう。
また、もしものできごとに備えたいときも借り換えが有効です。借り換えでは、団体信用生命保険(団信)の保障内容を見直せます。団信とは、住宅ローン契約者が亡くなったり高度障害になったりしたときに、返済を肩代わりしてくれる保険です。
50代、60代と高齢になるにつれて、病気や死亡のリスクは高まります。団信の保障内容を借り換え時に手厚くすることで、万一の際に家族の負担を減らせます。
住宅ローンの返済が難しい場合の対処法
もし住宅ローンの返済が難しい場合や、借り換えが難しい場合は、以下の方法も検討してみましょう。
・金融機関に相談して返済スケジュールを組み直す
・住宅の売却やリバースモーゲージを視野に入れる
返済が難しい際は、すぐに金融機関に相談しましょう。場合によっては、借入期間の延長や元金据置など、返済スケジュールの見直しに応じてもらえることがあります。
また、金融機関に相談した際にはリバースモーゲージの提案があるかもしれません。リバースモーゲージとは、自宅を担保にして資金を借り入れて、契約者死亡時に自宅を売却して資金を返済する方法です。50代でリバースモーゲージを適用するのは難しいケースがありますが、60代になったときなどに活用すれば、返済の負担を減らせます。
収入が減っても確実に返済できる計画を立てよう
転職により収入が減少した場合でも、住宅ローンの返済は続けなければなりません。新規借入時にあらゆるリスクを想定して、できる限り返済を続けられるような計画を立てておく必要があります。
とはいえ、人生は何が起こるかわかりません。ローンの返済が厳しくなってきたと感じるのであれば、無理して現在のローンで返そうとせず、借り換えを検討してもよいでしょう。
執筆者:石上ユウキ
FP2級、AFP
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