50代後半の夫婦2人暮らし。老後のために自宅をリフォームしたいのですが資金が不足しています。あと数年で定年ですがローンを組めますか?
配信日: 2024.11.26


執筆者:柴沼直美(しばぬま なおみ)
CFP(R)認定者
大学を卒業後、保険営業に従事したのち渡米。MBAを修得後、外資系金融機関にて企業分析・運用に従事。出産・介護を機に現職。3人の子育てから教育費の捻出・方法・留学まで助言経験豊富。老後問題では、成年後見人・介護施設選び・相続発生時の手続きについてもアドバイス経験多数。現在は、FP業務と教育機関での講師業を行う。2017年6月より2018年5月まで日本FP協会広報スタッフ
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50代後半でもリフォームローンを組むことは可能
一般的に多くの金融機関で、50代後半でもリフォームローンを組めます。ローンを組む前に必ず2つのポイントを確認しましょう。
1. 完済年齢
一般的に、ローンの完済年齢は75歳〜80歳までと設定されています。もし、Aさんが58歳で10年のローンを組むならば、68歳で完済となり、完済年齢の条件について問題はありません。
2. 返済額
ローン契約を申し込む際に、完済までの期間を短くしようとして在職中の収入を基準に組むと、退職後の返済負担が大きくなりすぎる恐れがあります。なるべく頭金として自己資金を入れ、借入金を少なくすることが推奨されます。
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ローンを組むにあたってのシミュレーション
1. リフォーム費用の確認
リフォーム費用の確認をしましょう。何度も細切れに再リフォームなどということのないように、慎重に見直しをするのがよいでしょう。また、発注業者についてもキャンペーンや紹介によって割引が適応になる場合があるかもしれません。業者に助成金などの支援に申請できるか確認してみるのもおすすめです。
2. 資産と収支の確認と自己資金の確保
短い期間で完済を目指しつつ、退職後のスムーズなローン返済を実現するためには、最初に賄える自己資金を増やしておくことです。そのためには、現在の家計支出を見直し、何となく使っている支出や、利用していないサブスクを見直しましょう。
いきなり支出を減らそうと頑張って節約を心がけても、途中で挫折しては意味がありません。長期で実現可能かどうかを併せて検討しましょう。一方で、貯蓄を増やしていくことはできないかについても探ってみましょう。50代後半であれば、副業を始めてみることや再雇用を検討するなどの選択肢が考えられます。
リフォームローンには、無担保型と担保型の2種類があります。どちらにするかも併せて検討しましょう。
無担保ローンは、担保を必要としないため手続きが煩雑ではありませんが、金利は高め(4%〜8%程度)に設定されています。
一方、担保型は自宅を担保にすることで、金利が低く(1%〜3%程度)設定される場合が多いため、借入額が大きいリフォームの場合ならば検討してみるのもいいでしょう。
自宅を担保にするため、万が一返済できなくなった場合のリスクを考慮しなければなりません。同じ自宅を担保にし、一定の条件のもとで融資を受ける場合でも、亡くなった後に自宅を売却してローンを返済するリバースモーゲージもあります。
3. 老後資金の確保について確認
退職後の収入が減少することを考慮して、無理のない完済計画を立てることが重要です。現在の収入、支出、資産、負債と定年時の見通しを把握します。ローン完済を優先したくなりますが、退職金をローンの返済に充当するよりも、老後の生活資金を確保しておくほうが大切です。
まとめ
50代後半でもリフォームローンは組めます。ただし、定年後の収入やローンの完済年齢に注意し、無理のない返済計画を立て、資金不足分をローンで補う場合は、無理なく返済できる額に抑えるようにしてください。リフォーム費用の見直し、現在の資産状況も併せて慎重にシミュレーションすることが大切です。
執筆者:柴沼直美
CFP(R)認定者
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