同じ「住宅ローン3000万円」でも、返済総額“500万円超”の差に!? 10年前に「フラット35」で借りてたら“金利2%”の今と比べて、どれだけ得だった? 金利×期間の影響とは
本記事では、10年前のフラット35(約1%)と現在のフラット35(約2%)を比較し、月々の返済額や総返済額がどれほど変わるのか解説します。
2級ファイナンシャルプランニング技能士/日商簿記3級/第一種衛生管理者/証券外務員/英検2級など
目次
フラット35とは?
フラット35は、住宅金融支援機構と民間金融機関が提携して提供する「全期間固定金利型」の住宅ローンです。
借入時に金利が確定し、完済まで同じ金利が続くため、将来の金利上昇リスクを避けたい人に選ばれやすい商品です。
ただし、固定金利である分、変動型と比べると借入時の金利はやや高めに設定される傾向があります。そのため、借入時の金利水準が総返済額に大きく影響します。
約1%で借りた場合の総返済額
10年前(2015~2016年)、フラット35の最低金利はおおむね1%台前半から借り入れが可能でした。
ここでは次の条件で返済額を試算します。
・借入金額:3000万円
・金利:1%
・返済期間:35年
・元利均等返済
・ボーナス返済なし
この場合の総返済額は3556万7700円です。利息の総額は約556万円で、月々の返済額は8万4685円となります。
約2%で借りた場合の総返済額
一方、2026年2月時点のフラット35の最低金利はおおむね2%台前半~です。
先ほどと金利以外を同じ条件でシミュレーションすると、総返済額、利息、月々の返済額は次の通りです。
・総返済額:4173万8760円
・利息の総額:約1173万円
・月々の返済額:9万9378円
どれくらい差が出る?
ここまでの情報を整理すると、月々の差は1万4693円です(9万9378円-8万4685円)。また、総返済額の差は約617万円にもなります。たった1%の違いでも、長期で見ると大きな差になるといえるでしょう。
なぜ「1%」の差がここまで大きくなるのか
住宅ローンは「元利均等返済」が一般的です。この場合、毎月の返済額は一定ですが、その内訳は「元金+利息」です。借入残高が大きい初期ほど利息の割合が高くなります。
金利が1%から2%に上がると、利息の計算基準となる残高に対する負担が大きく増加します。しかも、それが35年という長期間にわたって積み重なるため、最終的な差が数百万円単位に膨らむことも少なくありません。「たった1%」ではなく、「35年間の1%」という点が重要です。
これから借りる人はどう考えるべき?
フラット35は金融機関や融資率によって金利幅が異なります。
※借入期間21年以上35年以下(2026年3月時点)
融資率9割以下:年2.250%~年4.980%/融資率9割超:年2.360%~年5.090%
まずは「月々いくら払えるか」だけでなく、「総返済額がいくらになるのか」を必ず確認しましょう。さらに、繰上返済の可能性や、固定金利と変動金利のリスクの違いも踏まえたうえで検討することが大切です。
まとめ
同じ3000万円の借り入れでも、金利が1%違うだけで月々約1万5000円、総返済額では約617万円もの差が生じます。住宅ローンは「金利×長期間」の影響が大きく、わずかな差でも家計への負担は想像以上です。
借入時は月々の返済額だけでなく、総返済額や金利タイプの違いまで含めて総合的に判断することが重要といえるでしょう。
出典
【フラット35】 金利情報
【フラット35】 【フラット35】借入金利の推移
執筆者 : 三浦大幸
2級ファイナンシャルプランニング技能士/日商簿記3級/第一種衛生管理者/証券外務員/英検2級など