住宅ローン「3000万円」を1000万円“繰り上げ返済”したいです。夫は「NISAで運用したほう方が得」と言いますが、投資は“不確実”ですよね?「金利0.5%」のケースでお得さを比較

配信日: 2026.05.26
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住宅ローン「3000万円」を1000万円“繰り上げ返済”したいです。夫は「NISAで運用したほう方が得」と言いますが、投資は“不確実”ですよね?「金利0.5%」のケースでお得さを比較
住宅ローンの返済が進んできたタイミングで、「繰り上げ返済をするべきか、それとも余裕資金を運用に回すべきか」で悩む人は少なくありません。
 
特に、低金利で借りている場合は、「返済よりも運用のほうが得なのでは?」と考えるケースもあるでしょう。本記事では、それぞれのメリットと具体的な金額を比較しながら、どちらが有利なのかを整理します。
三浦大幸

2級ファイナンシャルプランニング技能士/日商簿記3級/第一種衛生管理者/証券外務員/英検2級など

繰り上げ返済のメリットとは?

繰り上げ返済の最大のメリットは支払う利息の軽減です。元本を減らすことで、その後にかかる利息を減らすことができます。また、返済期間を短縮したり、毎月の返済額を軽くしたりと、家計の安定にもつながることもあります。
 
特に、将来の収入に不安がある場合には、負債を減らすこと自体が安心材料になるでしょう。
 

1000万円繰り上げ返済するとどれくらい得?

それでは、実際にどれくらいの差が出るのかを見てみましょう。今回の前提は次の通りとします。
 

【前提】

・ローン残高:3000万円
・金利:0.5%
・返済期間:30年(元利均等返済)

 
この条件で試算すると、繰り上げ返済をしない場合の総返済額は約3231万円です。
 
一方で、1000万円を繰り上げ返済し、残り2000万円を同じ条件で返済した場合、総返済額は約2154万円となります。繰上げ返済で使用した1000万円と合わせると、約3154万円です。
 
そのため、純粋な利息軽減効果で見ると、約77万円程度の節約(3231万円-3154万円)と考えることができます。
 

NISAで運用した場合のリターンは?

次に、同じ1000万円をNISAを活用して運用に回した場合を考えてみましょう。ここでは、1000万円を一度に投資するのではなく、毎月2万7000円ずつ30年間、5%の運用利回りで積み立てるケースで試算します。
 
なお、NISAでは年間投資枠に上限があるため、1000万円を一度に投資できません。本記事では、現実的なケースとして毎月積み立てた場合で比較しています。この場合、投資元本は合計972万円ですが、運用後の資産額は約2210万円となります。つまり、増えた分は約1238万円です。
 

繰り上げ返済と運用、どちらが得?

ここまでの結果を整理すると次の通りです。


・繰り上げ返済:利息軽減 約77万円
・NISA運用:利益 約1238万円

単純に数字だけを見ると、運用のほうが圧倒的に有利に見えます。ただし、ここで重要なのは、住宅ローンの利息は「確実に減る」一方で、運用のリターンは「不確実」であるという点です。
 
今回の5%という利回りはあくまでも仮定であり、市場の状況によっては元本割れする可能性もあります。一方、繰り上げ返済はリスクなく確実に利息を減らすことができる選択です。
 
つまり、どちらが得かは、住宅ローンの金利と運用利回り、そしてリスク許容度によって変わるといえます。なお、本記事の比較では、「繰り上げ返済」は1000万円を一括で返済するケース、「NISA運用」は制度上の年間投資枠を踏まえ、毎月積み立てたケースで試算しています。
 
そのため、厳密には完全に同条件の比較ではありません。実際には、一部を繰り上げ返済する、残りを数年に分けてNISAで運用する、課税口座も含めて一括投資するといった選択肢も考えられます。
 
とはいえ、本記事では、「低金利の住宅ローンを急いで返すべきか、それとも長期運用のほうが資産形成につながる可能性があるか」をイメージしやすくするため、代表的なケースとして比較しています。
 

NISAでの運用を選ぶ場合の注意点

NISAでの運用を選ぶ場合には、いくつか注意点があります。まず、生活防衛資金は必ず確保しておくことです。万一の出費に備えた資金まで投資に回してしまうと、相場下落時に不利なタイミングで売却せざるを得ない可能性があります。
 
また、長期投資を前提にすることも重要です。短期的な値動きに振り回されて途中でやめてしまうと、本来得られるはずのリターンを逃すことにもなりかねません。さらに、住宅ローン控除が適用されている場合は、その効果も含めて判断する必要があります。
 

まとめ

1000万円を繰り上げ返済した場合、利息軽減効果は約77万円程度となります。一方で、毎月2万7000円を30年間、年利5%でNISA運用できた場合、1000万円以上の利益が期待できる可能性があります。
 
ただし、運用にはリスクがあり、必ずしも想定通りの結果になるとは限りません。確実性を重視するなら繰り上げ返済、リスクを取ってリターンを狙うなら運用という考え方になります。
 
重要なのは、どちらが絶対に正解かではなく、自分の家計状況やリスク許容度に合った選択をすることです。住宅ローンと資産運用のバランスを考えながら、無理のない形で判断することが大切といえるでしょう。
 
執筆者 : 三浦大幸
2級ファイナンシャルプランニング技能士/日商簿記3級/第一種衛生管理者/証券外務員/英検2級など

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