住宅ローンを組んだ夫が「変動金利のままで本当に大丈夫かな」と言い出しました。これまでは低金利で安心していたのですが、金利の動き次第では返済額もかなり変わるのでしょうか?
これまで日本は長く低金利の状態が続いていたため、変動金利を選ぶ人が多くいました。しかし、金利が上がる局面では、返済負担が大きくなる可能性があります。
とはいえ、すぐに急激な負担増になるとは限りません。住宅ローンには返済額の急変を防ぐ仕組みもあり、落ち着いて状況を確認することが大切です。
この記事では、変動金利の仕組みや、金利上昇で返済額がどの程度変わるのか、そして家計を守るために今からできる対策についてわかりやすく解説します。
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変動金利の住宅ローンはなぜ人気なのか
住宅ローンには大きく分けて「固定金利」と「変動金利」があります。固定金利は返済終了まで金利が変わらないタイプで、毎月の返済額が安定するのが特徴です。一方、変動金利は市場金利に合わせて定期的に金利が見直される仕組みです。
これまで変動金利が人気だった理由は、固定金利よりも金利が低かったためです。例えば、同じ借入額でも、変動金利のほうが毎月の返済額を抑えやすく、住宅購入時の負担を軽減できました。
特に子育て世帯では、教育費や生活費もかかるため、「まずは毎月の返済を軽くしたい」と考える人が多く、変動金利を選ぶ家庭も多くみられました。
ただし、変動金利には「将来金利が上がる可能性がある」という特徴があります。低金利の間はメリットが大きいものの、金利が上昇すると返済額が増えることもあるため、今後の家計への影響を考えておく必要があります。
金利が上がると返済額はどれくらい増える?
実際に金利が上昇すると、返済額はどの程度変わるのでしょうか。
例えば、4000万円を35年ローンで借りている場合、金利0.5%なら毎月の返済額は約10万円です。しかし、金利が1.5%になると、返済額は約12万円まで増える可能性があります。毎月約2万円の差ですが、年間では約25万円の負担増になります。
さらに、住宅ローンの返済期間は長いため、金利差が総返済額に大きく影響します。わずか1%程度の上昇でも、最終的な支払総額が数百万円単位で変わるケースも珍しくありません。
ただし、変動金利型の住宅ローンには、多くの場合「5年ルール」や「125%ルール」と呼ばれる仕組みがあります。
5年ルールとは、金利が上昇しても、5年間は毎月の返済額が変わらない仕組みです。また125%ルールは、返済額が見直される際でも、それまでの返済額の1.25倍までしか増えない制度です。例えば、毎月10万円を返済していた場合、急に15万円になるわけではなく、最大でも12万5000円程度までに抑えられます。
このように、急激な返済負担増を防ぐ仕組みはありますが、注意点もあります。返済額が据え置かれても、利息部分が増えることで元金が減りにくくなる場合があるからです。場合によっては、返済後半に負担が大きくなる可能性もあります。
変動金利のまま続けるべき?見直すべき?
では、変動金利を利用している人は、すぐに固定金利へ変更したほうが良いのでしょうか。実際には、家庭の状況によって判断が異なります。
例えば、夫婦共働きで収入に余裕があり、繰り上げ返済もできそうな家庭なら、変動金利を継続する選択肢もあります。仮に多少返済額が増えても、家計への影響を抑えやすいためです。
一方で、教育費がこれから増える家庭や、収入減少の可能性がある場合は注意が必要です。住宅ローンの返済額が増えると、生活費や貯蓄に影響が出ることがあります。
最近は、金利上昇への警戒感から、一定期間だけ金利を固定できる「固定期間選択型」を検討する人もいます。例えば「10年間固定」などのタイプで、固定期間中は返済額を安定させやすいのが特徴です。
また、借り換えを選択する方法もあります。現在より条件の良い住宅ローンへ変更できれば、将来の不安を減らせる可能性があります。ただし、借り換えには手数料や諸費用もかかるため、総合的に比較することが大切です。
特に重要なのは、「金利が何%まで上がったら家計が苦しくなるか」を事前に確認しておくことです。シミュレーションを行い、無理のない返済額を把握しておけば、急な金利上昇にも落ち着いて対応しやすくなります。
金利上昇に備えて今からできる対策
住宅ローンは長期間にわたって付き合うものです。金利の動きや家計状況を定期的に確認しながら、自分たちに合った返済方法を考えていくことが大切です。変動金利にはリスクもありますが、仕組みを理解し、早めに備えておけば、必要以上に不安になる必要はありません。
まずは、生活防衛資金を確保しておくことが重要です。返済額が増えても、一定の貯蓄があれば家計への影響を抑えやすくなります。
また、繰り上げ返済で元金を早めに減らす方法もあります。元金が減れば、将来支払う利息の軽減につながります。さらに、定期的に住宅ローンの金利や返済予定を確認し、必要に応じて借り換えなどを検討することも大切です。
大切なのは、現在の家計状況や将来の支出を踏まえながら、無理のない返済計画を続けていくことです。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
