息子が「奨学金240万円を借りる」と言いますが、現在の金利だと「総額300万円になる」と聞きました。子どもに苦労させるなら“親戚に借金する”ほうがいいですか? 金利上昇時の影響を試算

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息子が「奨学金240万円を借りる」と言いますが、現在の金利だと「総額300万円になる」と聞きました。子どもに苦労させるなら“親戚に借金する”ほうがいいですか? 金利上昇時の影響を試算
最近は、住宅ローン金利の上昇などをきっかけに、「金利のある世界」が話題となっています。そうした中、見落とされがちなのが奨学金の金利です。実際に、日本学生支援機構(JASSO)の第二種奨学金では、近年金利が上昇しています。
 
そのため「奨学金を利用せず、親族から援助を受けられないか」と考える家庭もあるかもしれません。しかし、親族間のお金の貸し借りはトラブルにつながるケースもあり、本当に奨学金を利用しないほうがよいのかは慎重な判断が必要です。
 
本記事では、第二種奨学金の最新の金利状況や、現在の金利水準を前提に240万円借りた場合の返済額への影響を解説します。
東雲悠太

FP2級、日商簿記3級、管理栄養士

奨学金の金利はどれくらい上がっている?

大学進学で利用されることが多い奨学金ですが、代表的な制度が日本学生支援機構(JASSO)の奨学金です。JASSOには返済不要の給付型奨学金もありますが、貸与型の奨学金には、利息がかからない「第一種奨学金」と、利息が発生する「第二種奨学金」があります。
 
第二種奨学金では、貸与終了時に決まった利率が返還完了まで変わらない「利率固定方式」と、返済途中に金利が見直される「利率見直し方式」から選択可能です。JASSOによると、2026年4月に貸与終了した人の利率固定方式(基本月額)の貸与利率は2.722%です。1年前の2025年4月は1.612%と、短期間で大きく上昇しています。
 
背景にあるのが、近年の金利環境の変化です。これまでの日本では超低金利環境が続いていましたが、現在は「金利のある世界」へ変化しつつあります。こうした影響は住宅ローンだけでなく、奨学金にも及んでいます。
 

奨学金の金利が上がった影響はどれくらい?

実際に、現在の金利水準を前提に、240万円借りた場合の返済総額を試算してみましょう。今回は、2026年4月の利率固定方式2.722%をもとに、240万円を15年で返済するケースを考えます。試算結果は次の通りです。


・毎月の返済額:約1万6000円
・総返済額:約300万円

借入額240万円に対して、利息を含めると返済総額は約60万円上乗せされる計算です。毎月の返済額は1万円台でも、長期間の返済では負担が大きくなる可能性があります。
 
なお、第二種奨学金の利率は、申し込み時ではなく、卒業などで奨学金の貸与が終了した時点の利率が適用されます。これから奨学金の利用を検討している人は、今回の試算はあくまで目安であり、現在の金利がそのまま適用されるとは限らない点に注意が必要です。
 
親族から借りられるのであれば、確かに金利負担を抑えられ、金額的なメリットがある可能性があります。一方で、親族間では、契約書などの手続きを省略してしまうことも少なくありません。
 
数百万円単位の大きなお金を親族間で貸し借りする場合は、返済時期や金額の認識違いからトラブルにつながるケースもあります。
 
まずは、奨学金の仕組みや返済総額を把握したうえで、無理のない返済計画を立てられるかを考えることが重要です。
 

将来的にわたって無理のない返済計画を考えよう

第二種奨学金の金利は近年上昇しており、返済総額への影響も無視できなくなっています。第二種奨学金の利率は申し込み時ではなく、貸与終了時の金利水準によって決まる仕組みです。
 
そのため、今回の試算は現在の金利水準をもとにした一例ですが、借入額240万円に対して、15年返済と仮定すると、利息を含めると返済総額は約60万円上乗せされる計算です。
 
特に長期間返済する場合は、わずかな金利差でも総返済額に大きな差が生じる可能性があります。将来の家計状況もふまえながら、無理のない返済計画が組めるのか、事前にシミュレーションしておくことが重要といえるでしょう。
 

出典

独立行政法人日本学生支援機構 貸与利率の推移
独立行政法人日本学生支援機構 第二種奨学金の利子と利率の算定方法
 
執筆者 : 東雲悠太
FP2級、日商簿記3級、管理栄養士

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