フラット35の金利「1%」上昇で、返済総額「658万円」も増加!? 住宅ローン“3000万円・35年”…変動金利のほうが「低金利」で得ですか? リスクもあわせて解説
住宅ローンは借入額が大きく、返済期間も長いため、金利が1%違うだけでも返済総額には大きな差が生じます。そのため、固定金利が高いなら、変動金利のほうがいいのだろうかと、新規借り入れや借り換えの検討にあたって悩んでいる人もいるのではないでしょうか。
本記事では、フラット35の概要や金利推移を確認しながら、金利が1%上昇した場合の返済額の違いと、固定金利・変動金利それぞれの特徴について解説します。
2級ファイナンシャルプランニング技能士/日商簿記3級/第一種衛生管理者/証券外務員/英検2級など
フラット35とは?
フラット35は、住宅金融支援機構と民間金融機関が提携して提供する全期間固定金利型の住宅ローンです。借入時に返済終了までの金利が決まるため、市場金利が変動しても返済計画が立てやすいのが特徴です。
一方で、新たに借りる人の適用金利は市場環境の影響を受けます。住宅金融支援機構が公表しているフラット35の借入金利推移を見ると、2023年には最低金利が1%台後半でしたが、2026年5月には2%台後半、6月には3%前半まで上昇しています。
金利が1%違うと総返済額はいくら変わる?
それでは、金利が1%上昇した場合の総返済額の変化を、具体例をもとに見てみましょう。
・借入額:3000万円
・返済期間:35年
・元利均等返済
・ボーナス返済なし
金利1.7%の場合、毎月返済額は9万4822円、総返済額は3982万5240円です。一方、金利が1%高い2.7%になると、毎月返済額は11万491円、総返済額は4640万6220円となります。
差額を計算すると、毎月返済額は約1万6000円、総返済額は約658万円増加しています。毎月の負担増はもちろんですが、35年間積み重なることでさらに大きな差になることが分かるでしょう。
変動金利のほうが低金利だが注意点も
現在の住宅ローン市場では、多くの場合、変動金利のほうが固定金利よりも低い金利水準で借りられます。そのため、変動金利は毎月の返済額を抑えたい人にとっては魅力的な選択肢です。
ただし、変動金利には将来の金利上昇リスクがあります。借入時には返済額が低くても、その後の金利動向によって返済負担が増える可能性があるのです。近年は長期金利の上昇などによって住宅ローン金利にも変化が見られており、今後もずっと低金利が続くとは言い切れない状況です。
固定金利と変動金利、どちらが向いている?
固定金利と変動金利のどちらが向いているかは、家計状況や考え方によって異なります。例えば、「教育費や老後資金など将来の支出計画を立てやすくしたい」「返済額が増えるリスクを避けたい」という人は固定金利が向いているでしょう。
一方で、「少しでも返済額を抑えたい」「金利が上昇しても対応できる余裕がある」という人は変動金利を選択するケースもあります。どちらを選ぶ場合でも、現在の金利だけを見るのではなく、将来の金利変動や家計への影響を考慮することが重要です。
まとめ
フラット35の金利はここ数年で上昇傾向にあり、3000万円を35年で借りる場合、数年前に比べると総返済額には数百万円もの差が生じる可能性があります。
また、変動金利は固定金利より低い水準で借りられることが多い一方、将来の金利上昇リスクがあります。固定金利は返済額が変わらない安心感がありますが、その分金利は高めです。どちらが有利かは一概には言えません。自身の家計状況や将来設計をふまえて、無理のない返済計画を立てていきましょう。
出典
フラット35 金利情報
執筆者 : 三浦大幸
2級ファイナンシャルプランニング技能士/日商簿記3級/第一種衛生管理者/証券外務員/英検2級など
