住宅ローン“4000万円”を「固定金利3%・変動金利1%」で悩み中…金利が上がっても「変動金利のほうが安くて得」だと思いますが、固定金利にメリットはあるのでしょうか? 返済額の差も確認

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住宅ローン“4000万円”を「固定金利3%・変動金利1%」で悩み中…金利が上がっても「変動金利のほうが安くて得」だと思いますが、固定金利にメリットはあるのでしょうか? 返済額の差も確認
住宅ローンの検討時に、誰もが悩むのが「固定金利」と「変動金利」の選択でしょう。
 
借入額4000万円で固定金利が3%、変動金利が1%という条件を提示された場合、毎月の返済額が安くなる変動金利のほうが圧倒的にお得に見えますが、将来どのあたりまで金利が上昇すると損益分岐点を迎えるのでしょうか。
 
本記事では、変動金利特有の仕組みと、金利がどこまで上がると固定金利のほうが有利になるのか、損益分岐点について解説します。
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4000万円借入時の固定3%と変動1%の返済額の差

まずは、4000万円を返済期間35年、元利均等返済で借り入れた場合の毎月の返済額を比較します。固定金利3%の場合、毎月の返済額は約15万4000円です。一方、変動金利1%の場合は約11万3000円となります。
 
両者の差額は「15万4000円-11万3000円=4万1000円」です。年間にすると約49万円の差となるため、当初の返済負担だけを見れば、変動金利のメリットは大きいといえるでしょう。
 
しかし、この浮いた差額を生活費として使い切ってしまうのは危険です。変動金利を選ぶのであれば、将来の金利上昇リスクに備え、この差額の扱い方を事前に把握して対策をとっておくと安心です。
 
一方、金利動向を気にし続けることにストレスを感じる人や、教育費などの支出に備えるために手元資金を減らしたくない人、毎月の支出を一定にして安心して暮らしたい人もいます。そのような人は、総返済額が確定している固定金利のほうがライフプランを立てやすいというメリットがあるでしょう。
 

変動金利の「5年ルール」と「125%ルール」に注意

変動金利を選ぶうえで理解しておきたいのが、「5年ルール」と「125%ルール」です。ただし、これらの制度は金融機関によって採用していない場合もあります。
 
5年ルールとは、市場金利が上昇しても5年間は毎月の返済額を変更しない仕組みです。また、125%ルールとは、返済額の見直し時においても、新しい返済額を従来の1.25倍までに抑える仕組みを指します。
 
こうした制度があると安心に思えますが、実際には注意が必要です。金利が大きく上昇した場合でも返済額が据え置かれるため、返済額に占める利息の割合が増え、元金があまり減らなくなる可能性があります。
 
さらに、金利が大幅に上昇すると、毎月の返済額だけでは利息を払い切れなくなり、「未払利息」が発生することもあります。未払利息とは、その月に支払えなかった利息が後から請求される仕組みです。
 
つまり、「返済額が急に増えない=安全」というわけではなく、借入残高が思うように減らなくなるリスクもあることを理解しておく必要があります。
 

金利が何%まで上がると固定金利が得になるのか(損益分岐点)

変動金利が将来どの程度まで上昇すると、固定金利3%を選んだ場合より総返済額が高くなるのでしょうか。
 
ここでは、返済開始から10年間は変動金利1%が続き、その後11年目に金利が上昇し、11年目以降の毎月の返済額を一律にして25年間固定で支払う場合を想定し、総返済額が同じになる損益分岐点を試算します。
 
固定金利3%で35年間借り入れた場合の総返済額は、約6466万円です。変動1%での前半10年間の支払額(約1355万円)を差し引くと、残り25年間(300ヶ月)で支払うべき総額は5110万円、つまり毎月約17万350円の支払いが必要です。
 
変動1%での10年経過時点のローン残高(約2996万円)をもとに、残り25年間の毎月返済を「約17万350円」とする金利を逆算すると、損益分岐点は約4.7%となります。
 
つまり、11年目以降の適用金利が4.7%未満に収まれば変動金利のほうが総返済額は安くなり、4.7%を超えると最初から固定金利3%を選んでいたほうが有利になる計算です。
 
もちろん、実際には金利が上昇する時期や上昇ペースによって結果は変わります。しかし、ローン残高がまだ大きく残る時期に金利が4%台後半以上まで上昇し、その状態が長期間続く場合は、変動金利の優位性が大きく低下すると考えておくべきでしょう。
 

返済額が一定で安定した生活を送りたいなら固定金利を選ぼう

借入額4000万円・35年返済の場合、変動金利1%は固定金利3%に比べて毎月の返済額が約4万1000円安くなり、当初の負担軽減効果は非常に大きいです。
 
しかし、変動金利には金利上昇リスクがあり、「5年ルール」や「125%ルール」が適用されていても、元金の減少ペースが鈍化したり、未払利息が発生したりする可能性があるため注意が必要です。
 
今回の試算に基づくと、10年後に金利が見直されるケースでは、その後の金利が約4.7%を超えると固定金利3%のほうが有利な結果になりました。
 
そのため、変動金利を選ぶのであれば、浮いた毎月の差額を確実に貯蓄へ回し、将来の繰り上げ返済に備えることが重要です。反対に、金利変動のリスクを避けたい場合や、毎月の返済額を固定して安心して暮らしたい場合は、固定金利を選ぶほうが堅実な選択といえるでしょう。
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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