30代の友人が、「マイホーム」を購入したうえに「新車」も買ったそうです! 住宅ローンと自動車ローンを同時に抱えても大丈夫なのでしょうか? 無理のない返済額の目安を解説
本記事では、住宅ローンとマイカーローンを無理なく返済するための返済額の目安や、資金計画のポイントを分かりやすく解説します。
ファイナンシャルプランナー
FinancialField編集部は、金融、経済に関する記事を、日々の暮らしにどのような影響を与えるかという視点で、お金の知識がない方でも理解できるようわかりやすく発信しています。
編集部のメンバーは、ファイナンシャルプランナーの資格取得者を中心に「お金や暮らし」に関する書籍・雑誌の編集経験者で構成され、企画立案から記事掲載まですべての工程に関わることで、読者目線のコンテンツを追求しています。
FinancialFieldの特徴は、ファイナンシャルプランナー、弁護士、税理士、宅地建物取引士、相続診断士、住宅ローンアドバイザー、DCプランナー、公認会計士、社会保険労務士、行政書士、投資アナリスト、キャリアコンサルタントなど150名以上の有資格者を執筆者・監修者として迎え、むずかしく感じられる年金や税金、相続、保険、ローンなどの話をわかりやすく発信している点です。
このように編集経験豊富なメンバーと金融や経済に精通した執筆者・監修者による執筆体制を築くことで、内容のわかりやすさはもちろんのこと、読み応えのあるコンテンツと確かな情報発信を実現しています。
私たちは、快適でより良い生活のアイデアを提供するお金のコンシェルジュを目指します。
目次
年収500万円なら年間175万円が限界? 審査の鍵を握る返済比率の壁
家と車の両方をローンで購入する場合、重要になるのが「返済比率(返済負担率)」です。住宅ローンやマイカーローンを組む際、金融機関は申込者の収入や家計状況などを踏まえ、無理なく返済を続けられるかどうかを審査します。その判断材料のひとつとなるのが、年収に対する年間返済額の割合を示す「返済比率」です。
一般的に、多くの金融機関では返済比率の上限を年収の25%から35%以下に設定しています。この基準を超えてしまうと、家計への負担が大きすぎるため、ローンの審査に通ることが難しくなります。
ここで注意しなければならないのは、この返済比率を計算するとき、住宅ローンとマイカーローンを別々に考えてはいけないという点です。返済比率の計算には、自身が抱えるすべてのローンの返済額が含まれます。
住宅ローンやマイカーローンはもちろんのこと、スマートフォンの分割払いやクレジットカードのリボ払いなども合算して計算しなければなりません。
例えば、返済比率の上限が35%の金融機関で、年収500万円の人がローンを組む場合を考えてみましょう。この場合の年間の借入上限金額は、500万円に35%を掛け合わせた「175万円」となります。これは毎月に換算すると、約14万6000円です。
もし友人が住宅ローンとマイカーローンの2つを併用しているのであれば、この2つのローンの年間返済合計額が、友人自身の年収から算出される上限金額を超えていないかどうかが大きなポイントになります。
民間銀行は年収の6.5倍でフラット35は9倍? 金融機関で異なる借入限度額の仕組み
では、実際にいくらまでローンを借りることができるのでしょうか。住宅ローンの借入限度額は、利用する金融機関やローンの種類によって大きく異なります。同じ返済比率の基準であっても、民間金融機関では年収の6.5倍程度、全期間固定金利の「フラット35」では年収の9倍程度もの借入が可能になるケースがあります。
このように借入限度額に大きな差が生まれる理由は、審査の際に使用される「金利」が異なるからです。民間の金融機関の多くは、将来的な金利の上昇リスクに備えて、実際の借入金利よりも高めに設定された「審査金利(年3%から4%程度)」を用いて借入限度額を計算します。
これに対して、フラット35は金利上昇のリスクがない全期間固定金利であるため、実際の「借入金利」のまま上限を計算します。
例えば、審査金利4%、35年返済、元利均等、ボーナス払いなしという前提での借入限度額の目安は、年収400万円で約2630万円、500万円で約3290万円、600万円で約3950万円です。
ただし、これはあくまで「理論上借りられる最大金額」であり、無理なく返済できる金額とは別物であることを理解しておく必要があります。
ローンは「借りられる額」より「無理なく返せる額」で考える
今回のケースで友人が住宅と車を両方購入して、かつ安定した生活を送っているとすれば、「借りられる限界額」ではなく、「無理なく返せる金額」をしっかりと計算している可能性が高いでしょう。
住宅ローンを年収の5倍程度に抑えると、毎月の返済額は手取り収入の約20%に収まることが多いとされています。例えば年収500万円(手取り年収約400万円)の人が2500万円のローンを組んだ場合、変動金利0.875%での毎月の返済額は6万9000円程度となり、手取り収入に占める割合は約20.7%です。
住宅の維持には、ローンの他にも固定資産税や火災保険料、修繕費などがかかります。返済を手取りの20%程度に抑えておけば、これらの維持費を支払っても家計に余裕が生まれ、さらにマイカーローンを重ねても安定して返済を続けていくことができるかもしれません。
まとめ
家と車は、いずれも家計に大きな影響を与える支出です。そのため、両方の購入を検討する際は、金融機関の審査基準を満たすだけでなく、自身の収入や生活費に見合った無理のない予算を設定することが重要です。
金融機関が示す借入限度額は、あくまでも審査上の目安のひとつです。借入額が大きくなると、税金や社会保険料を差し引いた後の手取り収入に対する返済負担も重くなるため、家計の状況によっては生活費や将来の貯蓄に影響を及ぼす可能性があります。
生活に必要なお金は、住宅や車に関する費用だけではありません。病気やけが、急な支出に備えて、一定の貯蓄を手元に残しておくことも重要です。
今回のケースで、友人が住宅と新車の両方を無理なく維持できている場合は、手取り収入に対する返済額の割合や、生活費・貯蓄とのバランスを踏まえて、長期的な家計計画を立てている可能性が考えられるでしょう。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
