【31年ぶり】政策金利が“0.25ポイント”上がって「1%」に!? 住宅ローン「3000万円・35年」で借りると、返済額は“150万円”も増える!? 政策金利上昇で個人のメリットはあるのでしょうか?
政策金利の引き上げは、住宅ローンを利用している人には負担となる可能性がある一方、預金や資産運用ではメリットが生まれることもあります。
本記事では、政策金利の引き上げ幅と同じ0.25ポイントだけ住宅ローン金利が上昇し、0.75%から1%になったと仮定して、3000万円を35年・元利均等返済で借りたケースを考えてみます。
2級ファイナンシャルプランニング技能士/日商簿記3級/第一種衛生管理者/証券外務員/英検2級など
目次
政策金利とは?
政策金利とは、日本銀行が国の景気をコントロールするために設定する基準金利です。政策金利が変わると、金融機関同士でお金を貸し借りする際の金利に影響し、さらに住宅ローンや預金金利などにも波及していきます。
そのため、政策金利が上がるというニュースは、金融機関だけではなく、私たちの家計にも関係する出来事です。
日銀はなぜ政策金利を引き上げるの?
日本銀行が政策金利を引き上げる大きな目的の1つは、物価の上昇を抑えることです。昨今は歴史的な円安に加え、中東情勢の影響で原油価格も上昇しています。そのような状況ですが、金利が上がると、お金を借りる人が減り、企業や個人の消費・投資が落ち着く傾向があります。
その結果、需要が過熱することを防ぎ、物価上昇を抑える効果が期待されています。もちろん、景気や賃金の動向なども考慮されますが、物価の安定は金融政策の重要な目的といえるでしょう。
政策金利が上がると住宅ローンも上がる?
政策金利が引き上げられたからといって、全ての住宅ローン金利がすぐに上がるわけではありません。しかし、特に変動金利型住宅ローンは、金融機関が金利を見直す際の判断材料となるため、将来的に金利が上昇する可能性があります。
一方、全期間固定金利型は契約時点で返済額が決まっているため、すでに借りている人への影響は基本的にありません。これから住宅ローンを借りる人や、変動金利を利用している人ほど、政策金利の動向には注意が必要でしょう。
住宅ローン3000万円では返済額はどれくらい変わる?
本記事では、3000万円を35年・元利均等返済で借りたケースを考えてみます。住宅ローンの金利が0.75%の場合、総返済額は約3411万8900円です。一方、金利が1%になると、総返済額は約3556万8000円になります。
差額は約144万9100円、おおよそで150万円です。金利はわずか0.25ポイントしか上がっていませんが、総返済額には大きな差が生じるといえるでしょう。
なお、約150万円という差額は、3000万円を35年間借りる場合の試算です。すでに返済中の場合は、ローン残高や残りの返済期間、適用金利などによって増加額が異なります。
利上げは個人にとって悪いことばかりではなく、良いこともある!
住宅ローン利用者にとっては負担増となる可能性がありますが、利上げにはメリットもあります。代表的なのが預金金利の上昇です。
普通預金や定期預金の金利は、政策金利の引き上げに合わせて見直されることがあります。これまでほとんど利息が付かなかった預金でも、以前より利息を受け取りやすくなるかもしれません。
また、新たに発行される国債の利率が上がることもあり、安全資産で運用したい人にとっては追い風になる場合もあります。そのため、「利上げ=悪いニュース」とは一概にはいえません。
ローンがない人にとってはプラスになることがあるように、お金を借りる側と預ける側で、受ける影響が大きく異なるといえます。
まとめ
政策金利は、日本銀行が金融政策を行ううえで重要な金利です。利上げが行われると、変動型住宅ローンの金利が将来的に上昇する可能性があります。
一方で、預金金利や定期預金の利息、国債の利率が上昇するなど、資産を持つ人にはメリットが生じることもあります。自分の家計にどのような影響があるのか、一度確認してみるとよいでしょう。
執筆者 : 三浦大幸
2級ファイナンシャルプランニング技能士/日商簿記3級/第一種衛生管理者/証券外務員/英検2級など
