30代で「3000万円」の住宅ローンを組んだばかりなのに、政策金利が「1%」に引き上げられ今後の返済が不安に…。若年層では「約4万円」の負担増とも聞きますが、家計にはどれくらい影響するのでしょうか?
若年層では年間約4万円の負担増との試算もあり、自分の場合はいくら増えるのかと不安を感じる人も少なくありません。
本記事では、金利上昇が住宅ローン返済や家計に与える影響、今後の備えについて解説します。
ファイナンシャルプランナー
FinancialField編集部は、金融、経済に関する記事を、日々の暮らしにどのような影響を与えるかという視点で、お金の知識がない方でも理解できるようわかりやすく発信しています。
編集部のメンバーは、ファイナンシャルプランナーの資格取得者を中心に「お金や暮らし」に関する書籍・雑誌の編集経験者で構成され、企画立案から記事掲載まですべての工程に関わることで、読者目線のコンテンツを追求しています。
FinancialFieldの特徴は、ファイナンシャルプランナー、弁護士、税理士、宅地建物取引士、相続診断士、住宅ローンアドバイザー、DCプランナー、公認会計士、社会保険労務士、行政書士、投資アナリスト、キャリアコンサルタントなど150名以上の有資格者を執筆者・監修者として迎え、むずかしく感じられる年金や税金、相続、保険、ローンなどの話をわかりやすく発信している点です。
このように編集経験豊富なメンバーと金融や経済に精通した執筆者・監修者による執筆体制を築くことで、内容のわかりやすさはもちろんのこと、読み応えのあるコンテンツと確かな情報発信を実現しています。
私たちは、快適でより良い生活のアイデアを提供するお金のコンシェルジュを目指します。
約31年ぶりに政策金利が「1%」に! そもそも政策金利って?
日本銀行は令和8年6月16日の金融政策決定会合で、政策金利を0.25パーセント引き上げ、1.0パーセントとすることを決定しました。政策金利が1パーセント台となるのは約31年ぶりで、今後の住宅ローン金利や預金金利への影響にも注目が集まっています。
政策金利とは、日本銀行が景気や物価の安定を目的に設定する短期金利(誘導目標金利)のことで、金融機関の貸出金利や預金金利の基準となる重要な指標です。
一般的に物価上昇(インフレ)が進む局面では政策金利を引き上げて景気の過熱を抑え、反対に景気低迷による物価下落時(デフレ)には政策金利を引き下げて経済活動を後押しします。
なお一部の証券会社では、2027年末までに政策金利が1.75パーセントまで追加で引き上げられる可能性を指摘しており、今後の金融政策や住宅ローン金利の動向に関心が高まっています。
生活上のメリットって何があるの?
政策金利の引き上げは住宅ローンの負担増が注目される一方で、家計にプラスとなる効果も期待されています。
株式会社みずほ銀行の「みずほ経済EXPRESS 日銀利上げ影響の試算アップデート」によると、利上げによる家計への影響は全体で年間約1.0兆円、1世帯当たりに換算すると年間約2万円のプラスに改善が見込まれると試算しています。
代表的なメリットは、預金金利の上昇です。普通預金や定期預金の利息が増えるため、退職金など多額の預貯金を保有する高齢者世帯にとっては、安全性を保ちながら利息収入を増やせる環境になります。
また、新たに契約する個人年金保険や学資保険などの貯蓄型保険では、予定利率の上昇により将来受け取る返戻金などが増える可能性もあります。
利上げは借入世帯への負担だけでなく、預貯金や資産形成の面では恩恵を受けるケースもあるため、家計全体への影響を幅広く考えることが大切です。
金利上昇は「ローン返済」に痛手!
政策金利の引き上げは、変動金利型の住宅ローンやマイカーローンを利用している家庭ほどマイナスの影響を受けやすくなります。
上記の株式会社みずほ銀行の試算では、ローンを抱える世帯は1世帯当たり年間約1.2万円のマイナスとなり、特に多額の住宅ローンを抱える20~30代では年間約4万円の負担増を想定しています。
また、株式会社三菱UFJ銀行の「住宅ローン新規借入シミュレーション」で、「3000万円」「借入期間35年」「ボーナス返済なし」「元利均等返済」を条件に金利を0.25ポイント引き上げて試算すると、一例では年間返済額が約4万円増える結果となりました。
住宅ローン利用者は今後の金利動向を注視し、返済計画を見直す必要があるかもしれません。
金利の上昇は家計を圧迫するだけでなく、企業の借入コストも押し上げます。とくに資金余力の小さい中小企業では融資返済の負担が重くなり、賃上げや設備投資を控える動きにつながる可能性も指摘されています。
まとめ
政策金利の引き上げは、変動金利型の住宅ローン利用者を中心に家計へ影響を及ぼす可能性があります。ただし実際の負担額は借入額や返済期間、金利タイプによって異なります。金利動向を注視しながら返済計画を見直し、繰り上げ返済や家計管理など、自分に合った対策を早めに検討することが重要です。
出典
株式会社みずほ銀行 みずほ経済EXPRESS 日銀利上げ影響の試算アップデート
株式会社三菱UFJ銀行 政策金利
株式会社三菱UFJ銀行 住宅ローン新規借入シミュレーション
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
