43歳の息子が、夏のボーナスと貯蓄をほとんど使って住宅ローンを繰上返済したようです。手元のお金がほとんど残らないようですが、繰上返済を優先するのは賢い判断なのでしょうか?

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43歳の息子が、夏のボーナスと貯蓄をほとんど使って住宅ローンを繰上返済したようです。手元のお金がほとんど残らないようですが、繰上返済を優先するのは賢い判断なのでしょうか?
住宅ローンを早く減らすために、ボーナスや貯蓄を繰上返済へ回す人は少なくありません。
 
しかし、返済後に手元のお金がほとんど残らない場合、家計への影響が気になるところです。特に40代は、教育費や住宅の修繕費、老後資金など、今後の支出も考え始めたい時期といえるでしょう。
 
本記事では、住宅ローンの繰上返済を優先する際の注意点や、手元資金とのバランスについて解説します。
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貯蓄をほとんど使う繰上返済は慎重に判断する

繰上返済とは、毎月の返済とは別に住宅ローンの元金を前倒しで返すことです。返済した分だけ元金が減るため、将来支払う利息の負担も軽くなります。
 
繰上返済には、住宅ローンの残高をすべて返す方法と、一部だけを前倒しで返済する方法があります。後者には、返済期間を短くする「期間短縮型」と、毎月の返済額を減らす「返済額軽減型」に分かれます。
 
ただし、繰上返済に使った資金は、原則として自由に引き出せません。そのため、返済直後に病気や失業、住宅設備の故障などが起きると、手元資金だけでは対応できず、新たな借り入れが必要になる可能性があります。
 
また、住宅ローンより高い金利で資金を借り入れると、繰上返済で減らした利息を上回る負担が生じることも考えられます。
 
したがって、夏のボーナスと貯蓄をほとんど使い、手元資金がほぼなくなる返済は、必ずしも賢い判断とはいえません。少なくとも数ヶ月分の生活費に加え、近いうちに予定している大きな支出に相当する額は、現金として手元に残しておくことが大切です。
 

繰上返済で減らせる利息は金利と残りの期間で変わる

繰上返済の効果は、住宅ローンの金利が高く、返済期間が長く残っているほど大きくなります。
 
例えば、残り20年、金利年1%の住宅ローンを300万円繰上返済する場合、その300万円に対応する将来の利息は概算で約31万円減ります。
 
金利年2%の場合は、軽減できる利息は約64万円です。実際の効果は返済方式や繰上返済の時期によって変わるため、金融機関のシミュレーションで確認する必要があります。
 
一方、低金利のローンで住宅ローン控除を受けている場合は、急いで返済しないほうが有利になることもあります。住宅ローン控除は年末のローン残高を基に計算されるため、繰上返済で残高が減れば、控除額も小さくなる可能性があります。
 
なお、期間短縮型の繰上返済によって、最初の返済月から最終返済月までの期間が10年未満になると、その年以後は住宅ローン控除を受けられない場合があります。 控除期間中の人は、利息の軽減額だけでなく、減少する控除額も比べて判断しましょう。
 

40代で繰上返済を考える際の注意点

40代は、住宅ローンの返済に加えて、教育費や老後資金の準備が重なりやすい時期です。子どもがいる場合は進学費用が今後増える可能性が高く、持ち家の場合はまとまった修繕費が発生することもあります。
 
繰上返済額を決める際は、毎月の生活費に加え、今後数年以内に必要となる教育費や車の購入費、住宅の修繕費などを確認しましょう。そのうえで、当面使う予定のない余裕資金だけを繰上返済に回すと、家計への負担を抑えやすくなります。
 
すでに貯蓄の大部分を返済してしまった場合は、追加の繰上返済をいったん止め、手元資金の回復を優先するとよいでしょう。毎月一定額を貯蓄し、生活に必要な資金が確保できてから返済を再開すれば、家計の安定と利息軽減を両立しやすくなります。
 

繰上返済は手元資金とのバランスを考えて行おう

住宅ローンの繰上返済には、利息を減らし、完済を早められるメリットがあります。ただし、貯蓄をほとんど使ってしまうと、急な支出に対応できず、かえって家計が不安定になるおそれがあります。
 
特に40代では、教育費や住宅修繕費、老後資金などもあわせて考える必要があります。
 
住宅ローンの金利や住宅ローン控除の残り期間、今後の支出を確認し、余裕資金の範囲で返済することが大切です。繰上返済だけを優先せず、手元資金を十分に確保したうえで、無理のない返済計画を立てましょう。
 

出典

住宅金融支援機構 繰上返済(個人住宅融資の場合)
国税庁 マイホームを持ったとき
国税庁 繰上返済等をした場合の償還期間
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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