会社の同僚に「住宅ローンが月15万円で大変」と話したら、「それだけ借りられるなら結構稼いでいるんだね」と言われました。住宅ローンの金額から年収はある程度分かってしまうのでしょうか?

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会社の同僚に「住宅ローンが月15万円で大変」と話したら、「それだけ借りられるなら結構稼いでいるんだね」と言われました。住宅ローンの金額から年収はある程度分かってしまうのでしょうか?
住宅ローンを毎月15万円返していると聞けば、「かなり高い年収なのでは」と想像する人もいるでしょう。確かに、金融機関は年収に対する返済額の割合などを見て審査するため、返済額から大まかな収入水準を推測することはできます。
 
しかし、正確な年収を割り出すことはできません。返済期間や金利、ボーナス払い、ほかの借金、夫婦の収入合算などによって、同じ月15万円でも借りた金額や必要な年収が大きく変わるからです。
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月15万円なら年間の住宅ローン返済額は180万円になる

国土交通省の「令和7年度民間住宅ローンの実態に関する調査」において、9割以上の金融機関が「年収(考慮する割合94.2%)」や「返済負担率(考慮する割合90.9%)」を実際の融資時における審査項目として考慮していることが公表されています。
 
最も考慮されるのは「完済時年齢(98.4%)」ですが、金融機関がローンの審査において、「年収」や「返済負担率(年収に対する返済額の割合)」を見て審査することは確かです。
 
住宅ローンを毎月15万円返済している場合、ボーナス払いを考えなければ年間返済額は180万円です。
 
金融機関が住宅ローンを審査するときに使う考え方の一つが「総返済負担率」です。これは、年収に対して住宅ローンや自動車ローンなどすべての借り入れを含めた年間返済額が、どの程度を占めるかを見る割合です。
 
2026年4月現在のフラット35では、総返済負担率を、年収400万円未満なら30%以下、400万円以上なら35%以下とする基準が示されています。
 
仮に、住宅ローン以外の借金がなく、年間180万円の返済を35%以内に収めるとすると、単純計算では年収約514万円以上が一つの目安になります。この数字だけを見れば、同僚が「ある程度稼いでいるのでは」と想像したのも不自然ではありません。
 
ただし、これはあくまでフラット35の基準を使った単純な計算例です。実際の審査基準は金融機関やローン商品によって異なり、月15万円という情報だけから「年収は520万円だ」と特定することはできません。
 

夫婦で借りていれば本人一人の年収は分からない

年収を推測しにくくする大きな要因が、収入合算や夫婦での借り入れです。
 
たとえば年収700万円の一人がローンを返しているケースもあれば、夫が年収400万円、妻が年収300万円で、二人の収入を前提に住宅を購入しているケースもあります。
 
世帯として返済能力が認められれば、月15万円を超えるローンを組める可能性があります。
 
さらに、自動車ローン、教育ローン、カードローンなどがあれば、その返済額も審査に影響します。フラット35でも住宅ローンだけではなく、自動車ローンやカードローンなどを含めた年間返済額で総返済負担率を確認します。そのため、「住宅ローン15万円=本人の年収が高い」とは限りません。
 
頭金の金額も違います。貯金や親からの援助を使って2000万円を頭金として入れた人と、ほぼ全額を住宅ローンで借りた人では、購入した家の価格が同じでもローン残高は大きく異なります。
 
同僚に月々の返済額を話しただけで、給与明細を見られたように年収が知られる心配まではないでしょう。
 

同じ月15万円でも借入額は金利や返済期間で大きく変わる

月々の返済額からは、住宅ローンをいくら借りたかも正確には分かりません。
 
たとえば35年間、元利均等返済で月15万円を支払う単純な試算をすると、金利年1.5%なら借入額は約4900万円です。一方、金利年3%なら約3900万円になります。
 
毎月同じ15万円でも、金利だけで借入可能額に1000万円程度の差が出る計算です。さらに、返済期間が25年なのか35年なのか、ボーナス払いがあるのかによっても違います。
 
また、「審査で借りられた金額」と「家計に無理なく返せる金額」は同じではありません。月15万円を返済できると金融機関に判断されても、教育費や車の維持費が大きければ、本人が「大変」と感じることは十分あります。
 
収入が多い家庭でも、住宅費が大きければ自由に使えるお金が多いとは限りません。
 

まとめ

住宅ローンが月15万円と分かれば、年間返済額が180万円であることから、年収を大まかに想像することはできます。フラット35の総返済負担率35%を単純に当てはめると、約514万円以上という計算になります。
 
しかし、実際には金融機関の審査基準、夫婦の収入合算、ほかのローン、金利、返済期間、頭金などによって条件は大きく変わります。そのため、月15万円という情報だけで本人の年収を正確に知ることはできません。
 
住宅ローンの返済額は家計情報として比較的プライベートな数字です。年収を推測されたくない場合は、同僚との会話では「住宅費がかなり負担になっている」程度にとどめ、具体的な返済額までは話さない方法もあります。
 

出典

国土交通省 令和7年度 民間住宅ローンの実態に関する調査 結果報告書
住宅金融支援機構【フラット35】借換融資のご利用条件
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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