残クレで買った「アルファード」がゲリラ豪雨で“水没”…残りの「ローン300万円」は、車が動かなくても“払わないとダメ”ですか? 車両保険「一般型」「エコノミー型」の補償内容を確認

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残クレで買った「アルファード」がゲリラ豪雨で“水没”…残りの「ローン300万円」は、車が動かなくても“払わないとダメ”ですか? 車両保険「一般型」「エコノミー型」の補償内容を確認
近年、夏の暑さが厳しくなるとともに、ゲリラ豪雨が増えています。ゲリラ豪雨は、強い日差しで地面が温められ、上空に冷たい空気が入り込むことで大気の状態が不安定になり、積乱雲が急速に発達することで発生します。
 
8月13日の夕方から夜にかけて千葉県を中心に襲ったゲリラ豪雨では、死者・行方不明者といった人的被害や住宅の浸水被害、鉄道・高速バスの運休などさまざまな被害が出ました。また、株式会社ウェザーニューズによると、2026年7~9月のゲリラ豪雨は全国で11万回発生すると予想されています。
 
ゲリラ豪雨によって車が水没した場合、補償してもらえるのでしょうか。今回の記事では、保険加入の有無による補償の違い、残価設定型クレジットで車を購入した場合はどうなるのかを解説します。
金成時葉

2級ファイナンシャル・プランニング技能士

車両保険には2種類ある

車両保険には、「一般型」と「エコノミー型(限定型)」の2つの種類があります。一般型は補償範囲が広く、ほとんどの事故が対象となります。一方、エコノミー型(限定型)は、補償範囲が限定されます。それぞれの補償内容をまとめたものが図表1です。
 
図表1

図表1

損害保険ジャパン株式会社 車両保険(ご自身のお車の補償)より筆者作成
 
エコノミー型(限定型)は補償内容が限定されている分、保険料が少し抑えられています。
 

車両保険に加入していれば水没した場合でも補償される

車両保険に加入していれば、ゲリラ豪雨で車が水没しても補償されます。実際に損保ジャパンのホームページには、次のように記載されています(2026年8月時点)。
 

Q.大雨による洪水や台風による高潮で自動車が水没した場合、補償されますか?
A.はい、車両保険を付けていれば補償できます。

 
例えば、氾濫した川から駐車場に流れ込んで水没した、走行中にアンダーパスに侵入して水没したなどのケースが考えられます。ただし、地震や噴火が原因で起こった津波による水没は、補償の対象にはなりません。このような場合は、一般的に「地震等による車両全損一時金特約」を付けることによって補償されます。
 

水没した場合の保険金はどうなる?

支払われる保険金は、契約時に決めた車両保険金額と自己負担額、損害を受けた車の状態によって変化します。車の状態別に見ていきましょう。
 

・全損した場合:車両保険金額の全額
・分損した場合:損害の金額-自己負担額

 
全損とは、修理できない場合や修理費が車両保険金額以上となる場合を指します。分損とは、修理費が車両保険金額未満になる場合をいいます。車両保険に加入していれば、ゲリラ豪雨で車が水没しても補償されます。しかし、未加入の場合は何も補償はありません。
 

残価設定型クレジットで購入した場合はどうなる?

「残クレ」と呼ばれる残価設定型クレジットとは、ローンを契約する際に車の残価を設定し、車両価格から残価を差し引いた金額を分割で返済するものです。条件通りに返却することが前提となります。条件とは次のような内容が一般的です。
 

・損傷や事故修復歴がないこと
・レースなどでの使用や違法改造をしていないこと
・一定の走行距離を超えていないこと

 
なお、走行距離はメーカーや車種によって異なります。
 

水没して全損した場合は一括返済する必要がある

水没して車が全損した場合は、残っているローンを一括返済する必要があります。残価設定型クレジットは、条件通りに返却することを前提として契約するものです。また、ローンを完済するまで、車の所有権は契約者ではなく販売会社にあります。
 
全損した場合、車の価値がなくなるため、精算が必要となります。実際に、トヨタファイナンスのWebサイトには次のように記載があります(2026年8月時点)。
 

Q契約中のクルマが事故全損や盗難の場合、支払はどうなりますか?
一括返済していただく必要がございます。

 
今回のように水没して車が動かなくなった場合でも、残りのローン300万円を一括返済する必要があります。車両保険に加入していた場合、保険金を返済に充てることができます。しかし、一括返済する際には手数料などが発生するため、大きな負担となるでしょう。
 

水没して分損した場合は返却時に精算金が発生する可能性がある

水没しても修理可能な状態と判断された場合、契約は継続となり、自己負担もしくは保険金で修理をして乗り続けることになります。
 
しかし、繰り返しになりますが、残価設定型クレジットは返却時に本来あるはずの車の価値を保証する仕組みです。修理を行った場合、返却時の評価が大幅に下落するため、「当初予定されていた残価」と「水没後の実際の査定額」との差額分を精算しなければなりません。トヨタのWebサイトにも次のように記載があります。
 
【残価保証条件】を満たしていない場合には、車両の状態や走行距離の程度に応じて算定される精算金を別途ご負担いただきます。
 

残価設定型クレジットで車を購入するなら特約を付けると安心

新車特約とは、新車が損害を受けた場合に、車の買い替え費用や修理費用などが補償されるものです。保険金額は新車価格の相当額となるため、自己負担を抑えられる可能性があります。残価設定型クレジットで購入をする際には、新車特約を付けておくといいでしょう。
 
ゲリラ豪雨だけでなく、台風や津波、地震などが多いことから、日本は災害大国とも呼ばれています。車両保険は任意加入の保険ですが、万一の場合に備えるためにも、車を購入する際には加入しておくと安心でしょう。
 
執筆者 : 金成時葉
2級ファイナンシャル・プランニング技能士

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