住宅ローン「残高3000万円・20年」…変動金利「0.5%→1.0%」に上昇したら、合計“156万円”返済が増える!?「固定金利の借り換え」「繰り上げ返済」すべき? 損しない判断基準

配信日:
この記事は約 3 分で読めます。
住宅ローン「残高3000万円・20年」…変動金利「0.5%→1.0%」に上昇したら、合計“156万円”返済が増える!?「固定金利の借り換え」「繰り上げ返済」すべき? 損しない判断基準
日銀の政策金利引き上げに伴い、住宅ローンの変動金利の上昇懸念が高まっています。仮に住宅ローン残高3000万円・返済期間残り20年の場合、変動金利が0.5%から1.0%へ上がると、毎月の返済額は約6500円増加する計算です。
 
なかには、今のうちに固定金利に借り換えたり、繰り上げ返済をしたりという対策を考えている人もいるかもしれません。
 
本記事では、金利上昇局面において、「固定金利への借り換え」と「繰り上げ返済」のどちらを選ぶべきか、損しない判断基準を解説します。
FINANCIAL FIELD編集部

ファイナンシャルプランナー

FinancialField編集部は、金融、経済に関する記事を、日々の暮らしにどのような影響を与えるかという視点で、お金の知識がない方でも理解できるようわかりやすく発信しています。

編集部のメンバーは、ファイナンシャルプランナーの資格取得者を中心に「お金や暮らし」に関する書籍・雑誌の編集経験者で構成され、企画立案から記事掲載まですべての工程に関わることで、読者目線のコンテンツを追求しています。

FinancialFieldの特徴は、ファイナンシャルプランナー、弁護士、税理士、宅地建物取引士、相続診断士、住宅ローンアドバイザー、DCプランナー、公認会計士、社会保険労務士、行政書士、投資アナリスト、キャリアコンサルタントなど150名以上の有資格者を執筆者・監修者として迎え、むずかしく感じられる年金や税金、相続、保険、ローンなどの話をわかりやすく発信している点です。

このように編集経験豊富なメンバーと金融や経済に精通した執筆者・監修者による執筆体制を築くことで、内容のわかりやすさはもちろんのこと、読み応えのあるコンテンツと確かな情報発信を実現しています。

私たちは、快適でより良い生活のアイデアを提供するお金のコンシェルジュを目指します。

金利が「0.5%→1.0%」へ上昇した場合の返済額シミュレーション

住宅ローンの変動金利が上がった際、実際の毎月返済額や総返済額にどれほどの影響が出るのかを試算します。
 
仮に「借入残高3000万円・残り返済期間20年・元利均等返済」という条件の場合、金利が年0.5%(元利均等)であれば、毎月の返済額は13万1384円となります。
 
この適用金利が年1.0%へ0.5%上昇した場合、毎月の返済額は13万7908円に増加します。差額は「月6524円(約6500円)」となり、年間では約7万8000円の負担増です。さらに、残り20年間(240ヶ月)で試算した総返済額の増加幅は「約156万円」に達します。
 
変動金利には一般的に「5年ルール(金利が変わっても5年間は返済額を据え置く)」や「125%ルール(見直し後の返済額は従来の1.25倍を上限とする)」が存在します。ただし、これらは返済額の急増を繰り延べる仕組みに過ぎず、未払利息の発生や将来の元本返済の先送りにつながる点に注意が必要です。
 

「固定金利への借り換え」で損をしないための比較ポイント

金利上昇局面では「固定金利への借り換え」を検討する人もいるかと思います。住宅ローンの借り換えにおいて、全期間固定金利の「フラット35」や固定期間選択型を選ぶ主な目的は、将来の金利上昇リスクを遮断して返済計画を確定させることです。
 
住宅ローンの金利は、貸出側である金融機関が金利変動リスクを負う固定金利型の方が、借入側がリスクを負う変動金利型よりも基準金利が高く設定される仕組みになっています。
 
また、借り換えを実行する際には金利差だけでなく各種諸費用への考慮が必要です。例えば借入残高3000万円の場合、借入額の2.2%(税込)に相当する約66万円の融資事務手数料や、原則0.4%が課される12万円の登録免許税(抵当権設定登記)が発生します。
 
さらに、抵当権抹消登記費用や司法書士報酬などの諸費用が発生するため、金利差による利息の軽減効果と諸費用を比較検証することが大切です。
 

「繰り上げ返済」を活用して金利上昇の影響を抑える手順

もう一つの有効な対策が「繰り上げ返済」による元本の圧縮です。金利が高くなった状態でも、金利がかかる元本自体を減らすことで、利息負担の増加を抑えられます。
 
繰り上げ返済には「期間短縮型」と「返済額軽減型」の2種類があります。毎月の資金繰りを楽にしたい場合は「返済額軽減型」を選択し、金利上昇による返済増額分を打ち消す運用が効果的です。
 
仮に残高3000万円・残り20年・金利1.0%の状態で300万円の繰り上げ返済(返済額軽減型)を行うと、毎月の返済額は約1万3800円軽減されます。これにより、0.5%から1.0%への金利上昇による月6500円の負担増を十分にカバーできます。
 
ただし、手元の現金をすべて繰り上げ返済に充ててしまうと、病気や災害などの急な出費に対応できません。最低でも半年〜1年分の生活費(生活防衛資金)を手元に残した上で、余剰資金の範囲内で実施しましょう。
 

金利上昇リスクには「手元資金の状況」に応じた対策選択が不可欠

住宅ローン残高3000万円・残り20年で変動金利が0.5%上昇すると、毎月約6500円の返済額増となります。
 
今後の金利推移に不安があり手元資金に余裕がない場合は「固定金利への借り換え」、一定の余剰資金がある場合は「繰り上げ返済」で元本を減らす手法が有効です。自身の資金状況に応じた冷静な選択が求められます。
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

  • line
  • hatebu

LINE