更新日: 2021.11.30 住宅ローン
住宅ローンのボーナス払いは変更可能?変更のメリットや注意点も解説
この記事では、ボーナス払いの変更について、変更できる内容や手続きの流れ、変更内容別のメリットや注意点をまとめました。ボーナス払いの割合によって返済額がどう変化するかのシミュレーションも掲載しているので、ご自身の借入内容と比較してみてください。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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CFP(R)認定者、一級ファイナンシャルプラン二ング技能士(資産運用)
DC(確定拠出年金)プランナー、住宅ローンアドバイザー、証券外務員
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目次
住宅ローンのボーナス払いは変更できる?
多くの金融機関では、住宅ローンのボーナス払いについて以下のような変更ができます。
- ★ボーナス払いの有無の変更
- ★ボーナス払いと月々の支払いの割合の変更
- ★ボーナス月の変更
変更ができるかどうかは金融機関や住宅ローン商品の種類によって異なるため、借入先の金融機関に確認してみましょう。また、変更内容によっては、再度、借入先金融機関や保証会社の審査に通る必要があります。
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住宅ローンのボーナス払いの変更方法は?
ボーナス払いの変更手続きは、おおよそ次のような流れで進みます。
(1)借入先金融機関にボーナス払い変更の相談をする
変更後のシミュレーションや借り入れ内容の説明などが行われます。
↓
(2)変更の申込書類を提出する
金融機関や変更内容に従って、必要な書類を提出します。
↓
(3)審査結果の通知
審査が行われ、変更の可・不可が通知されます。
↓
(4)変更手続き
変更が可能と判断されれば、ボーナス払い変更の契約を締結し、変更後の返済予定表などを受けとります。
ボーナス払いを変更する際には、内容によって変更手数料や収入印紙代が必要となります。どのくらいの額を用意しておけばいいのか、事前に確認しておきましょう。
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住宅ローンをボーナス払いありに変更する際のメリットと注意点
ボーナス払いなしで返済していた住宅ローンをボーナス払いあり(ボーナス併用払い)に変更する最大のメリットは、月々の返済額が少なくなることです。ボーナス月にまとまった金額を支払う分、毎月支払う金額を削ることができます。
ただし、次のようなことに注意しなければ、ボーナス払いありに変更したことで後悔する可能性があるため、気を付けましょう。ご自身の家計や収入の状況、将来の生活設計にとって、ボーナス払いが本当に適しているかをよく考えたうえで、変更を申し込む必要があります。
支払総額が多くなる場合がある
ボーナス払いありの返済方法にすると、ボーナス払いなしで返済した場合と比べて、返済総額が多くなることがあります。
ボーナス払いを併用する場合の住宅ローンは、借入総額を月々払いとボーナス払いの割合で分け、毎月返済のローンと半年に一度返済するローンの2本立てで支払っていくイメージです。ボーナス返済部分は半年に1回と返済のスパンが長くなるため、返済しない期間は元金が減らず、その間の利息が大きくなるのです。
利率が低い場合にはさほど大きな差にはなりませんが、金利が高いときにはその差額も大きくなります。
月々の返済額が減るというメリットと比較して、どちらがメリットが大きいかをよく考える必要があります。
ボーナスの変動に備えておく必要がある
ボーナス払いのデメリットのひとつが、ボーナスの支給状況次第では返済が破綻するリスクがある点です。
ボーナス払いを利用すると、ボーナス月には必ずまとまった金額の返済が求められます。しかし、ボーナスは会社の業績などに応じて支給されるものであり、毎回一定の金額が見込めるものではありません。支給額の変動だけでなく、支給の有無も状況によって変わります。
ボーナス払いありの状態で安定して返済を続けていくためには、日ごろから貯蓄をするなどして、ボーナス支給額の変動に備えておくことが大切です。
また、ボーナス払いを設定せず、余裕のあるときにまとまった額を返済して返済期間を短縮する「繰上返済」を検討するのも、リスク回避策のひとつです(金融機関によっては手数料がかかることがあります)。
住宅ローンをボーナス払いなしに変更するメリットと注意点
ボーナス払いをなしに変更することで得られるメリットのひとつは、返済の負担感がボーナスの支給状況に左右されないという点です。
ボーナスは支給が確約されたものではないため、支給額や支給の有無によっては、ボーナス月の負担が非常に重くなってしまいます。ボーナス払いなしにすると、毎月均等にならした金額で支払いをすることになるため、安定して返済を続けていきやすくなるでしょう。
また、ボーナスを住宅ローン返済に充てず、ほかの用途に回せるというメリットもあります。教育資金などまとまった出費が控えている場合には、大きな利点といえるのではないでしょうか。
ただし、ボーナス払いをなしに変更すると月々の返済額が大きくなるため、毎月の収支に無理がないかを検討することが大切です。また、変更の申込時には、次のようなことにも気を付けなければなりません。
申請しても認められないことがある
ボーナス払いありからボーナス払いなしへの変更は、申請しても認められないケースが少なくありません。
ボーナス払いのまとまった請求を負担に感じていて、なんとか負担を減らしたいと考えている場合には、ほかの金融機関での「借り換え」を検討するという選択肢もあります。借り換えを利用すれば、ボーナス払いの有無を含めて新しい条件で住宅ローンを組み直すことができます。借換時には手数料などの諸費用が発生するため、諸費用を負担してもメリットがあるかどうか、試算してみることが大切です。
ボーナス返済割合を変更すると総返済額はどのくらい変わる?
ボーナス払いの割合によって、毎月の返済額や総返済額はどう変化するのでしょうか。以下の条件での借り入れについて、ボーナス返済割合0%(ボーナス払いなし)、20%、40%の場合をそれぞれシミュレーションしてみましょう。
《条件》
借入金額:3500万円
返済期間:30年
金利:年率1.3%/固定金利
返済方法:元利均等返済
●ボーナス返済割合0%(ボーナス払いなし)の場合(ボーナス払い分の元金0円)
毎月の返済額:約11.8万円
ボーナス月加算額:0円
総返済額:約4229万円(うち利息分729万円)
●ボーナス返済割合20%の場合(ボーナス払い分の元金700万円)
毎月の返済額:約9.4万円
ボーナス月加算額:14.2万円
総返済額:約4231万円(うち利息分731万円)
●ボーナス返済割合40%の場合(ボーナス払い分の元金1400万円)
毎月の返済額:約7.1万円
ボーナス月加算額:28.3万円
総返済額:約4233万円(うち利息分733万円)
上記を比べてわかるとおり、ボーナス返済割合が大きいほど、毎月の返済額は小さくなり、支払総額は増加します。
ただし、融資実行日、ボーナス返済日、毎月の返済日の関係によっては、ボーナス返済割合が高いほど、支払総額が減少するケースもあります。また、返済方式などの条件によっても、影響の表れ方は異なります。個別のプランに従ってシミュレーションを行ったうえで検討しましょう。
ボーナス払いの変更は今後の返済をよくシミュレーションしてから
ボーナス払いの条件は、各金融機関に申し込むことで変更することが可能です。ただし、審査に通過する必要があるため、変更ができない場合もあることを頭に置いておきましょう。
ボーナス払いのありからなし、または、なしからありへの変更は、それぞれメリットや注意しなければならないことがあります。
ボーナス払いを変更すると今後の支払いがどのように変化するかをきちんと理解したうえで、ご自身の家計やライフプランにより合ったかたちに変更することが大切です。借り換えや繰上返済など、ほかの手段も選択肢に含め、ベストなプランを検討しましょう。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
監修:新井智美
CFP(R)認定者、一級ファイナンシャルプラン二ング技能士(資産運用)
DC(確定拠出年金)プランナー、住宅ローンアドバイザー、証券外務員
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