看護師の単発バイトとは？ メリット・デメリットや働く際の注意点 |ファイナンシャルフィールド

看護師の仕事を始めたいけれど、長期的な勤務が難しいという人や、自分のスケジュールに合わせて働きたいという人におすすめなのが「看護師の単発バイト」です。しかし、メリットだけでなくデメリットもあるため、注意点を押さえておくことが大切です。

本記事では、看護師の単発バイトについてのメリット・デメリットや働く際の注意点についてまとめました。看護師の単発バイトに関心のある人は、ぜひ参考にしてください。

看護師の単発バイトとは

看護師の単発バイトとは、最短で半日から1日で働くことができる仕事を指します。

単発バイトは、正社員やパート、アルバイト、派遣など一定の長期的な勤務ではなく、都度勤務するスタイルです。自分の好きな職場を選ぶことができるため、さまざまな施設や病院での勤務経験を積めます。

ただし、長期的な安定収入が得られないデメリットもあるため、自己管理や効率的なスケジュール管理が必要です。以下で、看護師の単発バイトについて詳しく見ていきましょう。

看護師の単発バイトの種類

看護師の単発バイトには、以下のような種類があります。

看護師が働ける職場は、病院やクリニックが一般的ですが、上記のようなバラエティに富んだ単発バイトもあります。特に最近は、イベント会場での救護業務に従事する「イベントナース」が人気です。イベントナースは、ケガや体調不良を訴える来場者に対して、応急処置や緊急搬送の手配などを行います。

また、要介護者の自宅を訪問し、入浴のサポートをする「訪問入浴」や、老人ホームやデイサービスでの看護師業務も単発バイトで募集の多い仕事です。これらの単発バイトでは、褥瘡や胃ろうのケア、VSチェック、食事介助、口腔ケア、機能訓練の補助などを行います。

看護師は、さまざまな職場で求められるスキルを持っているため、単発バイトでも需要が高く、働き方の選択肢が広がっています。

看護師派遣やパート・アルバイトとの違い

派遣やパート・アルバイトは、長期的な雇用形態であり、ある程度の安定性があるのが特徴です。一方の看護師の単発バイトは、短期的な雇用形態であり、需要に応じて働ける柔軟性があります。派遣とパート、アルバイトと単発バイトの違いについて詳しく見ていきましょう。

単発バイトは違法？

単発バイトが違法であるという情報が広がっていますが、実際には看護師の単発バイトの求人数は非常に多く、実際に単発で働いている看護師も数多く存在しています。なぜ、単発バイトが違反という声が見受けられるのでしょうか？

看護師は病院やクリニックなど医療行為を行う場所への派遣を禁じられていますが、日雇い派遣（単発派遣）の場合は、看護師以外の職業においても原則的には禁止されています。

ただし、法律で禁止されているのは日雇い派遣（単発派遣）であり、単発バイトではありません。なお、看護師が勤務先と直接雇用契約を結んで働く場合は「単発バイト」、派遣会社と雇用契約を結び勤務する場合は「単発派遣」となります。

しかしながら、日雇い派遣には例外事項が定められており、以下の条件のいずれかを満たす場合は、就労可能です。

看護師の単発バイトを利用する流れ

本項では、看護師が単発バイトを探す際の手順をご紹介します。看護師が単発バイトを探す場合、求人サイトを利用するのが一般的です。利用するサービスによって多少異なる点はあるものの、大まかな流れは以下のとおりです。

それぞれのステップごとに解説していきます。

1.登録する

まずは求人サイトに登録します。基本的にスマホやパソコンから必要な情報を入力するだけなので簡単です。サイトに登録すると登録先からメールや電話で連絡がきます。

2.求人を検索する

登録が完了したら希望に合った求人がないか検索をかけましょう。条件に合う求人があれば、応募することができます。

3.応募する

応募方法には、電話やメール、Web応募などがあります。応募の際には、氏名や住所などのほか、資格・経験などの情報が求められます。

4.面接や研修

応募が通ると面接や研修が行われます。このとき、仕事内容や職場の雰囲気、勤務時間や給与などの詳細を確認できます。

6.勤務する

面接や研修が終われば、いよいよ勤務開始です。勤務する日までに勤務時間や勤務期間、給与などは、応募時に確認しておきましょう。また、勤務前には必要な書類や装備品などを準備しておいてください。

7.給与の受け取り

勤務が終了したら、給与を受け取ることができます。給与の受け取り方は、求人サイトによって異なります。多くの場合、銀行口座への振り込みが行われます。

看護師の単発バイトのメリット

看護師の単発バイトには、どのようなメリットがあるのでしょうか。看護師が単発バイトで働くメリットを大まかに分けると以下の5つが挙げられます。

それぞれのメリットについて、ひとつずつ解説していきます。

柔軟に働ける

看護師の単発バイトのメリットとしてまず挙げられるのは、柔軟に働けるということです。

単発バイトの多くは、一度の仕事が半日〜数日程度であるため、スケジュール調整がしやすく、自分の都合に合わせて働けます。例えば、本業の休日に単発バイトをすることで、副収入を得たり、趣味やプライベート時間を確保したりできます。

また、急な予定変更や緊急の事情があっても、単発バイトであればスケジュールの変更がしやすく、働きやすさもあります。さらに、異なる施設や地域で働けるため、働きたい場所や働き方を自由に選ぶことができるところも魅力的です。

時給が高くなりやすい

看護師の単発バイトをするうえで「時給が高くなりやすい」というのは大きなメリットだと言えるでしょう。もともと高時給であることの多い単発バイトですが、急な人員不足を補うために依頼されることが多いため、場合によっては追加手当が支払われることもあります。

看護師の単発バイトには、訪問看護、訪問入浴、イベントナースなど種類が多く、求人も多いため、自分の能力に見合った高時給の仕事を選ぶことが可能です。

人間関係の煩わしさが少ない

看護師の単発バイトには、人間関係の煩わしさが少ないというメリットがあります。

正社員やパート・アルバイトの場合、長期間同じ職場で働くことになり、上司や同僚との人間関係が大きなストレスとなることも少なくありません。その点、単発バイトは短期間のみの勤務になるので、人間関係のトラブルが生じることが少なくストレスを軽減できます。

さらに、単発バイトは自分の都合に合わせて働くことができるため、プライベートとの両立もしやすく、仕事と生活のバランスをとれます。人間関係のストレスを軽減し、柔軟に働くことができる単発バイトは、看護師にとって魅力的な働き方のひとつだと言えるでしょう。

すぐに給料をもらえる

看護師の単発バイトは、すぐに給料をもらえるという点も魅力です。通常の正社員とは異なり、単発バイトでは半日や1日の勤務が終わるとすぐに給料が支払われます。

また、日払いや週払いなどの形態での給料支払いをしてくれる場合もあり、生活費が不足している場合や急な出費が必要な場合にも対応しやすいでしょう。

ブランクがあっても働きやすい

看護師は人命を預かる責任の重い仕事であり、ブランクがあると復帰が難しいと思われがちですが、単発バイトはその点についても柔軟に対応できるメリットがあります。

まず単発バイトは短期間の勤務が多いため、復帰後の体力や能力に自信がなくても、短時間勤務や1日だけの勤務など自分に合わせて働き方を選ぶことが可能です。また、自分に合った施設や勤務内容を選べるので、自分のペースに合わせて復帰することができます。短期間で多くの施設で働くことができるため、自分に合った勤務先を見つけられるのも嬉しいポイントです。

看護師の単発バイトのデメリット

看護師の単発バイトには、良い面だけでなく悪い面も存在します。実際に単発バイトを探し始める前に、どのようなデメリットがあるか理解しておくと失敗がありません。看護師の単発バイトのデメリットには、以下のようなものがあります。

デメリットについて、詳しく解説していきます。

収入が不安定になりやすい

看護師の単発バイトは、同じ職場で長期間働き続けることができないため、収入が不安定になりやすいというデメリットもあります。

単発バイトは、通常の正規の勤務形態ではなく、短期間の仕事をこなすことになるため、月々の収入が一定ではなく、短期間しか仕事ができない場合は、給料が不安定になる可能性が高いでしょう。また、労働条件や待遇面も、通常の正規の勤務形態と比較するとどうしても劣ってしまいます。

社会保険に加入できない

単発バイトは、通常の正規の勤務形態ではなく、短期間の仕事をこなすことになります。そのため、社会保険に加入できない場合がほとんどです。

社会保険には、健康保険、厚生年金保険、雇用保険などがあり、これらの保険に加入することで、健康管理や年金、雇用保険の給付を受けられます。しかし、単発バイトでは、短期間の雇用形態が多いため、社会保険に加入できず、健康や福利厚生面に不安が残ることがあります。

また、社会保険に加入していない場合は、医療費や保険料などが自己負担になり、経済的な負担が増える点も考慮しておかなければなりません。社会保険の加入条件は以下のとおりです。社会保険に加入したい人は、条件を満たす働き方を目指しましょう。

キャリアアップにつながりにくい

看護師が単発バイトで働くデメリットとして、まず考えられるのが「キャリアアップにつながりにくい」ということです。単発バイトは短期間の仕事であり、常勤のように長期的な勤務ができないため、スキルアップや経験の積み重ねが難しいという問題があります。

また、単発バイトは勤務先が毎回異なるため、同じ患者さんと長期間関われず、コミュニケーションスキルや医療チームでの協調性の向上が期待できません。さらに、労働条件や待遇が不安定なので、安定したキャリア形成が困難になる可能性もあります。

単発バイトに頼りすぎず、常勤や派遣の勤務先でも経験を積み、キャリアアップにつなげましょう。

本業に支障が出る可能性がある

単発バイトは、突発的な人手不足を補うために急に呼ばれることが多いのが特徴です。そのため、本業のシフトや休暇に影響を与えることがあり、ストレスや負担につながる場合があります。また、単発バイトをやりすぎると疲れやストレスが蓄積され、本業でのパフォーマンスにも影響を与える可能性もあります。

単発バイトは、本業に支障が出ないよう、スケジュール管理や体調管理を徹底し、無理のない範囲で行いましょう。

看護師の単発バイトこんな人におすすめ

看護師の単発バイトがおすすめな人は以下のとおりです。

看護師にとって単発バイトは、柔軟な働き方を実現する方法として注目されています。例えば、常勤の仕事の合間に副業として働きたい人や、月に数回だけ働きたい人、育児中の人にとっては特におすすめです。

また、単発バイトは短期間で集中的に働くことができるため、ブランクがある人でも徐々に仕事に慣れ復帰に備えることができます。

さらに、さまざまな職場や仕事を経験できるのも単発バイトの魅力のひとつだと言えるでしょう。異なる職場で働くことで、自分のスキルを試し、新たなアイデアや知識を得ることもできます。自分の都合に合わせて柔軟に働くことのできる単発バイトは、看護師の人にとって有用な選択肢となっています。

看護師の単発バイトはこんな人には不向き

看護師の単発バイトが不向きな人は以下のとおりです。

単発バイトでは定期的な収入を得ることができないため、安定的な収入を得たい人には不向きです。また、一時的で常勤とは異なる職場での仕事が多いため、同じ職場で働きたいという人にも向いていません。長期的なキャリアや職場での成長を望む人には、単発バイトよりも安定した職場で働くことをおすすめします。

単発バイトは短期間で集中的に働けますが、専門的なスキルを磨くためには、長期間ひとつの職場で働くほうが適しているでしょう。最終的には、個人のライフスタイルやキャリア目標に合わせて、看護師の単発バイトが適しているかどうかを判断する必要があります。

看護師の単発バイトをする際の注意点

看護師の単発バイトをする際は、以下4つのポイントを押さえておきましょう。

それぞれのポイントを解説します。

ダブルワークの場合は就業規則を確認する

看護師がダブルワークで単発バイトをする際には、就業規則を確認しておくことが重要です。就業規則には、勤務時間や休憩時間、賃金や福利厚生、保険加入など、勤務に関するルールが明記されています。

勤務先によっては、副業（ダブルワーク）が禁じられていることも珍しくありません。知らないうちに会社のルールを破っていたということにならないためにも、単発バイトをする前に、必ず勤務先の就業規則をチェックしておきましょう。

スケジュール・体力的に無理がない範囲で行う

看護師が単発バイトをする際には、スケジュールや体力面には注意しておかなければなりません。本業と単発バイトのスケジュールが重なっていたり、バイトの勤務日数が多すぎたりすると、疲れやストレスがたまり、本業でのパフォーマンスにも影響を与えることがあります。そのため、本業のスケジュールや体力的な状態を考慮し、無理のない範囲で単発バイトを行うようにしましょう。

また、勤務先や業務内容も事前に確認しておくことが大切です。求人情報サイトや人材派遣会社の担当者に、勤務時間や業務内容、勤務場所などを詳しく聞いておくと、ミスマッチを防げます。

20万円以上稼いだら確定申告が必要

日本国内において、個人が所得を得た場合には、その所得に応じて税金が課されます。そして、年度内に所得が20万円以上ある場合、確定申告が必要です。

確定申告とは、年度末に所得税や住民税を納めるために自分で所得を計算し、申告する手続きを意味します。20万円以上の所得があった場合、所得税や住民税の納付を自己申告しなければなりません。

単発バイトで20万円以上の収入があった場合も、確定申告が必要になります。単発バイトは、短期間でお金を稼げる魅力的なアルバイトですが、20万円以上稼いだ場合には、しっかりと確定申告を行い納税義務を果たしましょう。

単発バイトをする目的をはっきりさせる

看護師が単発バイトをする際には、目的に応じてバイト先の選び方や働き方が異なるため、自分がそのバイトをする目的をはっきりとさせることが大切です。例えば、臨時収入を得るためにバイトをするのか、新しい経験を得たいのか、スキルアップのために働くのか、などさまざまな目的が考えられます。

また、単発バイトは短期間で働くことが多いため、自分がどの程度の期間働けるのか、予定が入っていない日程はあるのか、といった自分のスケジュールも把握しておく必要があります。さらに、看護師は医療職なのでバイト先での業務内容や医療機器の扱い方など、自分が対応できる業務範囲をしっかりと把握しておくことも大切です。

単発バイトにはさまざまなメリットがありますが、目的をはっきりさせておかないと、自分に合わないバイト先を選んでしまうことになりかねません。目的を明確にしたうえで自分にとって最適な単発バイトを見つけましょう。

目的に合わせて適切な働き方を選択しよう

看護師は正社員として働くほか、バイト・パート、派遣など、幅広い働き方が可能です。長期的な勤務が難しい人や自分のスケジュールに合わせて働きたい人には、単発バイトが適している場合があります。

看護師の単発バイトのメリットとしては、自分の都合に合わせてシフトを組めることや、仕事の内容や場所を自由に選べることが挙げられます。

しかし、看護師の単発バイトにはデメリットも存在します。単発バイトは常勤と比較して給料が低いことが多いため、収入については注意が必要です。また、常に新しい職場で働くため、環境に適応する必要があります。

看護師にとって働き方はさまざまですが、自分の目的に合わせて適切な働き方を選択することが大切です。単発バイトもそのひとつとして、メリット・デメリットを理解し適切に活用してみてください。

出典

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