看護師の転職で人気の美容クリニックの仕事内容とは?メリット・デメリットなど紹介 |ファイナンシャルフィールド

看護師の転職で人気の美容クリニックの仕事内容とは?メリット・デメリットなど紹介

米山伸郎

執筆者: 米山伸郎

中小企業診断士。国家資格キャリアコンサルタント。通訳案内士(英語)。
1958年生まれ。1981年東京工業大学卒業。同年三井物産入社。航空・防衛部門を経て2008年同社ワシントン事務所長就任。   2013年日賑グローバル株式会社設立、代表取締役就任。中堅・中小企業の海外展開を支援中。その一環で外国人材を日本企業に紹介の上、定着と戦力化を図るカウンセリングと研修を提供。   詳細は外国人材アクセス.com (http://www.gaikokujinzai-access.com/) 参照。
看護師として働いている人のなかには、美容業界に興味を持つ方もいると思います。この記事では、美容クリニックとはどんな特徴があるのか、仕事内容や美容クリニックのメリット・デメリットなどを詳しく紹介します。美容クリニックに興味がある看護師はぜひ、この記事を参考にしてみてください。

美容クリニックの特徴・仕事内容とは?

まず、美容クリニックの特徴や仕事内容を詳しく紹介します。美容クリニックではどのような治療が行われるのか、また、美容クリニックで働く看護師の仕事内容とはどういったものかを知っておきましょう。

特徴

美容クリニックは、大きく分けると美容整形外科と美容皮膚科の2つに分かれます。美容クリニックではなく、美容外科などの名称で運営している場合もあります。

美容クリニックで求められるのは、病院での臨床経験や注射・点滴などのスキルです。さらに美容整形外科であれば整形外科、美容皮膚科ならば皮膚科の経験があると優遇されやすいでしょう。

美容整形外科の場合、手術介助経験者であれば即戦力として活躍できます。しかし、働きながら美容の知識を深めていけば、未経験の看護師でも十分にやっていけるはずです。

仕事内容

美容クリニックは大きく分けて、美容整形外科と美容皮膚科の2種類があることは、前項で解説しました。それぞれに仕事内容が異なりますので、本項で詳しく見ていきましょう。



美容整形外科

美容整形外科で働く看護師の仕事内容には、主に以下のようなものがあります。

●器具の滅菌作業
●手術準備
●手術介助
●術前・術後のアセスメントやケア
●他、事務作業など

美容整形外科は、主にメスを使った手術を行うため、看護師の主な役割は手術介助になります。そのため、手術介助経験者の募集が多く見受けられます。主な手術内容は、二重手術やフェイスリフト、あざを消す手術や脂肪吸引など。手術を行う分、責任が重くなりがちですが、それだけやりがいも大きいと言えるでしょう。



美容皮膚科

美容皮膚科で働く看護師の仕事内容には、主に以下のようなものがあります。

●カウンセリング
●レーザー照射・注射などの処置
●内服薬・湿布薬などの処方
●他、事務作業など

美容皮膚科は、メスを使った手術は行わずに美白やアンチエイジング、脱毛などの施術がメインとなります。お客さまの皮膚のコンディションを保つために、定期的に通院してもらう必要があるため、お客さまとの関係も自然と深くなります。そのため、お客さまとのコミュニケーションスキルが求められるでしょう。

美容クリニックで働くメリット

美容クリニックは、美容に興味がある女性にしてみたら一度は憧れる職業かもしれません。ですが、憧れだけで転職を決めてしまいますと、実際に働き始めたときにギャップを感じてつらくなることも。

そうならないためにも、美容クリニックで働くメリットとデメリットについて、しっかりと知っておきましょう。ここでは、美容クリニックで働くメリットを4つ紹介します。

残業が少なく、夜勤がない

美容クリニックは病院勤務とは異なり、残業が少なめで夜勤がないということがメリットとして挙げられます。ほとんどの美容クリニックでは入院施設を設けていないため、夜勤がなく日勤のみの場合が多いのが特徴です。

また、基本的に美容クリニックは予約診療となるので、急に利用者が増えるということもまずなく、繁忙期を除けば残業も少ないと言えるでしょう。しかし、美容整形外科の場合は、施術内容によっては入院施設を設けており、その場合は夜勤が発生する可能性が高くなります。

給料が高め

美容クリニックで行われる施術は、自由診療で診療料金を自由に設定できるので、利益が大きいという特徴があります。サービス内容・価格の設定によって収益構造を良くできるため、看護師の給与水準は高めです。

しかし、美容クリニックはたくさんの店舗があり、ほかのクリニックにお客さまが流れていけば当然利益も少なくなります。そのため、一般的な病院とは異なり、看護師の給与が美容クリニック自体の収支の影響を受けやすい点に気を付けなくてはいけません。

施術などが社割で受けられる

社員割引制度を導入している美容クリニックに転職すれば、社割でドクターズコスメの購入や、施術が受けられるといったメリットがあります。実際に導入している機器やコスメを利用して、体験させるという美容クリニックも少なくありません。また、働き続けるうちに、自然と美意識が高くなる看護師が多くなる傾向にあります。

接客マナー・スキルが身につく

美容クリニックに通うお客さまは、高額な費用を支払う余裕がある富裕層が中心となります。また、美意識が高いお客さまやコンプレックスを抱えているお客さまなど、繊細なお客さまも多いという特徴があります。

そのため、美容クリニックでは、看護師の接客・マナー教育に力を入れているケースがほとんどです。表情の作り方や言葉遣い、所作など水準の高い接客スキルを学ぶことができるため、身につければ今後にも生かすことができるでしょう。

美容クリニックで働くデメリット

では次に、美容クリニックで働くデメリットについて見ていきましょう。

土日祝日が休めない

美容クリニックに通うお客さまは、その多くが土日祝日に施術を受けられます。特に美容整形外科は、GWやお盆などの大型連休を狙って手術を行うお客さまが多いため、カレンダー通りのお休みが取りにくいのがデメリットとして挙げられます。

しかし、繁忙期を避ければシフトを調整して土日休みを取得することも可能です。また、個人経営の美容クリニックのなかには、土日祝日を定休日にしていることもあるようです。

営業ノルマがあるクリニックもある

一部の美容クリニックでは、営業ノルマが課せられています。そのため、営業トークがあまり得意ではないという看護師は、そのことが精神的な負担になる可能性があるでしょう。

営業ノルマが厳しい美容クリニックの場合、スタッフの余裕がなくて職場の雰囲気が悪いところもあるようです。転職先を決める際には、営業ノルマがあるかどうかをしっかりと確認しておきましょう。転職サイトに登録している方は、プロのコンサルタントに相談してみるのもおすすめです。

看護スキルが低下する

美容クリニックの勤務内容や知識は、美容医療に特化していることから、長く勤めることで医療スキルが低下する可能性が高くなります。また、美容クリニックでの勤務期間は、一般的な看護師としての経験にカウントされない場合がほとんどです。そのため、また病院に戻りたいとなったときには、ブランク看護師と同じ扱いになるでしょう。

美容クリニックに転職する前に、十分な臨床経験を積んでいないと、病院への再転職が難しくなる可能性も。美容クリニックに転職をする場合は、病院での勤続年数も考慮しておくとよいかもしれません。

美容知識・医療知識などの習得が大変

美容クリニックでは、美容知識と医療知識をまとめて身につける必要があります。その知識量はとても膨大なので、予習や復習などの自宅学習が欠かせないという看護師も多くいます。

もともと美容クリニック自体は、研修制度が十分に整っていますが、知識を身につけるためには個人の努力が重要です。また、お客さまから求められる接客レベルが病院よりも高いため、ちょっとした対応がクレームにつながることも。

美容知識・医療知識・接客・マナーと覚えることがたくさんあるため、そのことで精神的に不安になる看護師も多くいます。美容クリニックによって研修制度の内容は異なるため、しっかりと教えてくれるところを希望する場合は、学習制度や現場の指導体系をよく確認しましょう。

転職は事前にしっかりと情報収集をすることが大切!

美容クリニックの特徴や仕事内容、メリットやデメリットなどを紹介しました。基本的には夜勤がなくて、残業も少ないと言われている美容クリニック。社員割引制度があるクリニックなら、お得な料金でドクターズコスメや施術が受けられるなどのメリットがあります。

しかし、接客マナーや最新の美容知識・医療知識など覚えることがたくさんあるなど、デメリットもしっかりと理解しておくことが大切です。この記事が、美容クリニックの転職を考えている方の参考になれば幸いです。


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