更新日: 2021.06.11 老後

在宅介護と施設介護を費用面で比較! 年金で支払える?

執筆者 : 辻章嗣

在宅介護と施設介護を費用面で比較! 年金で支払える?
介護が必要になったとき、在宅で介護するのか、介護施設へ入居するのか選択を迫られます。
 
今回は、在宅介護と施設介護を費用面で比較し、年金で支払うことのできる介護サービスを検討します。
 
辻章嗣

執筆者:

執筆者:辻章嗣(つじ のりつぐ)

ウィングFP相談室 代表
CFP(R)認定者、社会保険労務士

元航空自衛隊の戦闘機パイロット。在職中にCFP(R)、社会保険労務士の資格を取得。退官後は、保険会社で防衛省向けライフプラン・セミナー、社会保険労務士法人で介護離職防止セミナー等の講師を担当。現在は、独立系FP事務所「ウィングFP相談室」を開業し、「あなたの夢を実現し不安を軽減するための資金計画や家計の見直しをお手伝いする家計のホームドクター(R)」をモットーに個別相談やセミナー講師を務めている。
https://www.wing-fp.com/

辻章嗣

執筆者:

執筆者:辻章嗣(つじ のりつぐ)

ウィングFP相談室 代表
CFP(R)認定者、社会保険労務士

元航空自衛隊の戦闘機パイロット。在職中にCFP(R)、社会保険労務士の資格を取得。退官後は、保険会社で防衛省向けライフプラン・セミナー、社会保険労務士法人で介護離職防止セミナー等の講師を担当。現在は、独立系FP事務所「ウィングFP相談室」を開業し、「あなたの夢を実現し不安を軽減するための資金計画や家計の見直しをお手伝いする家計のホームドクター(R)」をモットーに個別相談やセミナー講師を務めている。
https://www.wing-fp.com/

介護保険の概要

1.要介護認定と要介護度

介護保険を利用するためには、介護が必要であるとの認定を受けなければなりません。そして要介護度が要介護5~1、または要支援2~1と判定されると、介護保険を利用することができます(※1)。
 

2.利用者負担割合とは

介護保険サービスを利用すると、利用者はサービス利用料(介護費用)の1~3割(利用者負担割合)を支払う必要があります。この利用者負担割合は、基本的に1割ですが、一定以上の所得がある方は2割、現役並みの所得がある方は3割となります(※2)。
 

在宅介護サービスの種類と費用

1.在宅介護サービスの種類

在宅で受ける介護サービスには以下のようなものがあり、それぞれのサービスごとに利用料金が決まっています(※3)。
 
(1)介護の相談・ケアプランの作成
ケアマネジャーが、利用者の心身の状況や置かれている環境に応じた介護サービスを組み合わせたケアプランを作成し、事業者や関係機関との連絡・調整を行います。
 
(2)訪問を受けて利用するサービス
訪問介護(ホームヘルプ)、訪問看護、訪問リハビリ、訪問入浴などがあります。
 
(3)施設に通って利用するサービス
通所介護(デイサービス)、通所リハビリなどがあります。
 
(4)通い・訪問・宿泊を組み合わせて利用するサービス
小規模多機能型居宅介護や看護小規模多機能型居宅介護などがあります。
 
(5)短期間入所して受けるサービス
短期入所生活介護(ショートステイ)などがあります。
 

2.支給限度額と費用とは

在宅で介護サービスを利用する場合、要介護度に応じて利用できる1ヶ月当たりの支給限度額が下表のとおり定められています。なお、支給限度額を超えてサービスを利用した場合は、超えた分の全額が利用者負担となります(※2)。
 

 

3.支給限度額と利用できる介護サービスの例

要介護5の認定を受けた人が在宅で介護サービスを受けるモデルを例に、在宅介護の費用について解説します。
 
要介護5の人が利用できる介護サービスの上限は、支給限度額である36万650円となります。
 
そこで、一例として以下のようなケアプランに基づく介護サービス費を厚生労働省が提供しているシステム(※4)で試算すると、支給限度額内の35万3160円となります。従って、利用者負担割合が1割である場合は、3万5316円を支払うことでこれらのサービスを利用できます。
 

 

4.高額介護サービス費とは

高額介護サービス費とは、月々の自己負担額の合計額が所得に応じて区分された上限額を超えた場合、その超えた分が介護保険から支給される制度です。なお、高額介護サービス費は、介護施設を利用した場合でも適用されます(※2)。
 

 

介護施設の種類と費用

1.介護施設の種類

介護保険が適用される主な介護施設は、以下のとおりです(※3)。
 
(1)介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム)
常に介護が必要な方の入所を受け入れ、入浴や食事などの日常生活上の支援、機能訓練、療養上の世話などを提供する施設で、原則として要介護3以上の方が利用することができます。
 
(2)介護老人保健施設(老健)
在宅復帰を目指している方の入所を受け入れ、入所者が可能な限り自立した日常生活を送れるようにリハビリテーションや必要な医療、介護などを提供する施設です。
 
(3)介護療養型医療施設・介護医療院
長期にわたって療養が必要な方の入所を受け入れ、入所者が可能な限り自宅で自立した日常生活を送れるように機能訓練や必要な医療、介護などを提供する施設です。近年は、介護療養型医療施設から介護医療院へ移行しています。
 
(4)有料老人ホームなど(特定施設入居者生活介護)
利用者が可能な限り自立した日常生活を送れるよう、特定施設入居者生活介護の指定を受けて、食事や入浴などの日常生活上の支援、機能訓練などを提供する有料老人ホームや軽費老人ホームなどの施設があります。
 

2.介護施設を利用するための費用

介護施設を利用する際には、介護保険で提供される施設サービス費の自己負担割合(1~3割)のほかに居住費と食費、理美容代などの日常生活費が必要となります。また、有料老人ホームを利用する際には入居一時金が必要です(※2、3)。
 

 

3.特別養護老人ホーム入所者の自己負担月額の目安

要介護5の認定を受けた人が、特別養護老人ホームに入所した際の1ヶ月当たりの自己負担の月額について見てみましょう。なお、特別養護老人ホームの自己負担額は、多床室(相部屋)やユニット型個室など住環境の違いによって変わります(※2)。
 

 

4.特定入所者介護サービス費とは

特定入所者介護サービス費とは、特別養護老人ホーム入所者および短期入所生活介護(ショートステイ)利用者の所得や資産などが一定以下の方に対し、負担限度額を超えた居住費と食費の負担額が介護保険から支給される制度です。
 
また、特定入所者介護サービス費は介護老人保健施設、介護療養型医療施設、短期入所療養介護などの場合にも適用されますが、支給される額が一部異なります(※2)。
 

 

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まとめ

在宅介護は、要介護度に応じた支給限度額の範囲内で介護サービスを組み合わせることにより、基本1割の自己負担で利用することができます。介護施設を利用する場合は、要介護度に応じた施設サービス費の基本1割の自己負担と、居住費や食費などを支払うことで入所することができます。
 
また、低所得者の支援策として高額介護サービス費や特定入所者介護サービス費などの制度が設けられていますので、年金収入に照らして、どのような介護サービスを利用できるのか検討されるとよいでしょう。
 
出典
(※1)厚生労働省 介護事業所・生活関連情報検索 介護保険の解説 サービス利用までの流れ
(※2)厚生労働省 介護事業所・生活関連情報検索 介護保険の解説 サービスにかかる利用料
(※3)厚生労働省 介護事業所・生活関連情報検索 公表されている介護サービスについて
(※4)厚生労働省 介護事業所・生活関連情報検索 介護サービス概算料金の試算
 
執筆者:辻章嗣
ウィングFP相談室 代表
CFP(R)認定者、社会保険労務士