更新日: 2022.05.17 セカンドライフ

50代で貯金なし。年金受給額は10万円ですが、どうやって生活すべきですか?

執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部

50代で貯金なし。年金受給額は10万円ですが、どうやって生活すべきですか?
50代で貯蓄がほとんどない人は、老後の生活がどうなるのかと不安を抱く人も多いのではないでしょうか。実際のところ、貯蓄がほとんどない人は一定数いて、決してごく少数ではありません。老後に安心して暮らすためには備えをすることが不可欠です。
 
今回は、老後の生活の実態や、少しでも貯蓄を殖やすためにはどのようにすればよいのかを紹介します。
FINANCIAL FIELD編集部

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)

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2人以上世帯の約10%は貯蓄額が100万円未満! 老後の生活の現状は?

総務省の「家計調査貯蓄・負債編(2021年7~9月)」によると、2人以上の世帯の10.1%は貯蓄が100万円未満しかありません。また、金融広報中央委員会の「家計の金融行動に関する世論調査(2人以上世帯調査)によると、金融資産を保有していない世帯は1.5%という結果になっています。
 
一方、総務省の「家計調査年報(2020年)」によると、夫婦ともに65歳以上の無職世帯(夫婦2人の世帯)において、1ヶ月当たりの収入は公的年金などの社会保障給付は21万9976円、その他が3万6684円の合計25万6660円です。
 
ここから税金や社会保険料などの非消費支出を差し引いた可処分所得は22万5501円であるのに対し、消費支出は22万4390円と、ほぼ同額になっています。
 
65歳以上の単身無職世帯の場合は、実収入13万6964円から税金や社会保険料等の非消費支出1万1541円を差し引いた可処分所得が12万5423円なのに対し、消費支出は13万3146円となっていて、7723円不足している状況です。貯蓄がない状態では、老後の生活は非常に不安だと言わざるをえません。
 

無駄を省いて生活を見直す

生活の中の無駄を省き、収入よりも支出が少なくなるよう心がけましょう。月々かかる固定費を見直すことで、出費を減らせる場合があります。子どもが独立するなど家族構成が変わったことに合わせ、普通乗用車を軽自動車に乗り換える、場合によっては車を手放すことで、毎月かかる車の維持費を削減できるでしょう。
 
身辺にある不要なものは処分し、持ち物が減れば、大きな家は必要なくなるかもしれません。スマートフォンのプランを安いものに見直す、食事はなるべく自炊するなど節約を意識し、無理せずできることから始めていきましょう。
 

収入を増やす

老後を乗り切るためには、節約だけでは限界があります。少しでも収入を増やすよう心がけましょう。60歳以降も働いて厚生年金に加入することで、受給できる年金額が増えます。副業を行うことも収入を増やす手段の一つです。
 

・iDeCoに加入する

確定拠出年金法に基づく私的年金で、申し込み、掛け金の拠出、運用を自分で選択して行い、掛け金と運用益の合計を給付として受け取れます。掛け金は65歳まで拠出でき、60歳以降に老齢給付金の受取が可能です。掛け金・運用・給付の受取に税制上の優遇が受けられます。
 

・つみたてNISA

2018~2042年まで年間40万円を限度として公募株式投資信託を購入でき、分配益と譲渡益を最長20年にわたって非課税で受取可能です。積み立ての年齢に上限は定められていません。1ヶ月に1000円など無理のない金額で積み立て可能です。
 

老後の安定した生活をめざして少しでも貯蓄を殖やそう

貯蓄がゼロのままでは、老後の収入と支出はほぼ同じ金額になるか場合によっては支出の方が多くなるため、生活が苦しくなることは目に見えています。老後に安心して暮らせるようにするために、支出が収入を超えないように生活を見直したり、iDeCoやつみたてNISAなどを運用したりして、少しでも貯蓄額を増やしていくよう心がけましょう。
 

出典

総務省統計局 家計調査報告(貯蓄・負債編)-2020年(令和2年)平均結果-(2人以上の世帯)I.貯蓄の状況
公益財団法人生命保険文化センター リスクに備えるための生活設計
金融広報中央委員会 家計の金融行動に関する世論調査(2020年)のポイント
iDeCo公式サイト iDeCoってなに?
金融庁 つみたてNISAの概要
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部

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