更新日: 2022.05.18 セカンドライフ

老後はハワイへ移住したい! 資金はどれくらい必要ですか?

老後はハワイへ移住したい! 資金はどれくらい必要ですか?
老後をハワイで暮らしたいと考える人は少なくありません。これには、常夏で治安も良く日本語が通じやすいといった要素が影響しています。
 
ただし、本格的に移住して老後を過ごすとなると、ある程度のまとまった額の資金が必要です。また、その額はライフスタイルなどによって異なります。
 
本記事では、ハワイの概要と老後を過ごすために必要な資金の概算などを紹介します。
FINANCIAL FIELD編集部

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)

ファイナンシャルプランナー

FinancialField編集部は、金融、経済に関する記事を、日々の暮らしにどのような影響を与えるかという視点で、お金の知識がない方でも理解できるようわかりやすく発信しています。

編集部のメンバーは、ファイナンシャルプランナーの資格取得者を中心に「お金や暮らし」に関する書籍・雑誌の編集経験者で構成され、企画立案から記事掲載まですべての工程に関わることで、読者目線のコンテンツを追求しています。

FinancialFieldの特徴は、ファイナンシャルプランナー、弁護士、税理士、宅地建物取引士、相続診断士、住宅ローンアドバイザー、DCプランナー、公認会計士、社会保険労務士、行政書士、投資アナリスト、キャリアコンサルタントなど150名以上の有資格者を執筆者・監修者として迎え、むずかしく感じられる年金や税金、相続、保険、ローンなどの話をわかりやすく発信している点です。

このように編集経験豊富なメンバーと金融や経済に精通した執筆者・監修者による執筆体制を築くことで、内容のわかりやすさはもちろんのこと、読み応えのあるコンテンツと確かな情報発信を実現しています。

私たちは、快適でより良い生活のアイデアを提供するお金のコンシェルジュを目指します。

ハワイってどんなところ?

ハワイへの移住を検討しているなら、まずはその概要を知っておく必要があります。
 

・面積と人口

一般的にハワイと呼ばれるアメリカ合衆国ハワイ州は、オアフ・ハワイ・カウアイ・マウイ・ラナイの6島で構成されています。米国本土とは約4100キロメートル、日本とは約6200キロメートル離れた太平上に位置し、総面積は約1万6634平方キロメートル(全米50州中47位)で東京都の約7.6倍です。
 
2020年の人口は約146万人(同40位)で、人種別の内訳はアジア系37.2%・白人22.9%・先住民(太平洋諸島系)10.8%となっています。6島の中で最も人口が多いのはオアフ島で、約95万人です。
 
なお、2019年時点の日系人人口は約17万人で、州人口に占める割合は12.2%です。また、2021年時点で、2万6856人の日本人が在留しています。
 

・気候と自然

1年を通して雨量が少なく気温も24〜30℃と安定しているハワイですが、乾期と雨期という季節があります。乾期(5〜10月)は気温が23〜31度で、湿度が低く適度な風も吹きます。雨期(11〜4月)は気温が20〜27度と若干低くなり、時折夕立のような雨が降りますが、降水量は多くありません。
 
また、海水温は平均23.3度で、1年を通して遊泳できます。自然は多様でダイナミックです。オアフ島だけでも、約230kmのクレーターによって生まれたダイアモンドヘッドや、火口が波の侵食で入り江になったハナウマ湾自然保護区といった大自然と出会えます。
 

・経済と産業

2020年のGDPは約12兆円で、1人当たりの人口所得は約793万円です。2022年の失業率は4.1%(同18位)となっています。主な産業は観光・不動産・建設で、就労人口の約17.5%が観光業に従事しています。
 
新型コロナ禍にありながら、2021年には約678万人の観光客が島外から訪れ、日本からも海外2位の約2万4000人が訪れています。主な輸出品は、海洋深層水・パパイヤ・コーヒー・水産品などです。2020年の輸出相手国では、14.5%で日本が2位となっています。
 

ハワイの平均的な家賃や物価とは

ハワイへの移住を検討しているなら、平均的な住宅価格や家賃、物価なども知っておく必要があります。
 

・住宅価格と家賃相場

現地の統計資料や報道によると、2021年のオアフ島における土地付き一戸建て物件の中央値は1億円を上回っています。また、日本のマンションに相当するコンドミニアムは、6000万円強となっています。
 
一方、2022年の州都ホノルルにおける一般的な賃貸住宅の家賃相場は、19〜24万円程度です。これは、全米ランキング17位で平均を上回ります。
 

・物価と民間保険料など

ホノルルは、NYのマンハッタンに次いで生活費が高い街として知られています。食品や日用品の大半が米本土から輸送されているため、ハワイ州全体の物価も割高です。車が不可欠のハワイですが、ガソリン価格も全米平均を上回っています。
 
また、公的な健康保険が不十分なアメリカでは民間の医療保険料も高くなりがちで、平均的な医療保険で月額3万9000〜6万5000円程度の保険料が発生します。
 

老後をハワイで暮らすにはどれくらいの資金が必要か

家を購入するなら数千万〜1億円超の初期資金が必要です。賃貸住宅でも年間230〜300万円弱の家賃が発生します。借りる家によっては、さらに高くなる可能性もあります。
 
これに夫婦2人分の食費と日用品や民間医療保険料などを合計すると、最低でも年間400〜500万円程度は必要かもしれません。そのため、60〜95歳までの30年間暮らすとすれば、1億円超の資金が必要となる計算です。
 

老後をハワイで暮らすならより多くの資産形成が必要

金融庁の資産によると、夫婦2人暮らしの60〜95歳までの生活費を賄うには、金融資産を2000万円程度取り崩す必要があります。日本よりも家賃や物価などが高いハワイでは、これを上回る資産の取り崩しが要求されるかもしれません。
 
そのため、定年退職後にハワイへの移住を検討しているなら、より多くの資産形成を考える必要があります。
 

出典

在ホノルル総領事館 ハワイ州概要
外務省 海外安全ホームページ
ハワイ州観光局 天気・気候と服装
Myハワイ ハワイの物価を徹底調査 1カ月の生活費はいくら必要?
一般社団法人明石医師会 第10回「こんな医療制度はビョーキだ!!」Q&A
金融庁 金融審議会 市場ワーキング・グループ報告書
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部

PR
FF_お金にまつわる悩み・疑問 ライターさん募集