更新日: 2022.05.21 介護
介護用品で買ってよかった、レンタルでもよかった意外なものとは?
執筆者:柘植輝(つげ ひかる)
行政書士
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2級ファイナンシャルプランナー
大学在学中から行政書士、2級FP技能士、宅建士の資格を活かして活動を始める。
現在では行政書士・ファイナンシャルプランナーとして活躍する傍ら、フリーライターとして精力的に活動中。広範な知識をもとに市民法務から企業法務まで幅広く手掛ける。
目次
介護用品の揃え方の選択肢
これから介護が始まる方はご存じないかも知れませんが、介護用品はすべてを購入する必要があるわけではなく、レンタルできるものもできます。
介護用品を購入すると、所有物として介護の状況などに合わせた自由な使い方ができる反面、一時的に大きな費用が生じたり、介護状態や介護する環境が変わった場合、それらに応じて新たに買い直す必要が出てくることもあります。
レンタルした場合は、一時的な支出を抑えられるほか、介護の状況に合わせて容易に取り替えることもできますが、借り物であるため丁寧に扱う必要があったり、長期間にわたって利用すると、購入するより多くの費用がかかる可能性があります。
介護費用を抑えるコツは購入とレンタルを使い分けること
介護には通常、多くの費用がかかりますが、関連する支出の中で大きな割合を占めるものの1つに介護用品の用意が挙げられます。
少しでも介護費用を抑えようと思ったら、必要となる介護用品に応じて購入とレンタルを使い分けるべきでしょう。
介護用品で買ってよかったもの、レンタルでよかったもの
これから介護を始める方は、介護用品では何を購入して、何をレンタルするといいのか、判断が難しいこともあるでしょう。そこで筆者の体験を基に、買ってよかったものと、レンタルでよかったといえるものを紹介します(介護保険制度の利用を前提としています)。
ただし最終的な結論は、介護を受ける方の状態や介護保険サービスの負担率、介護の仕方など個別の状況によっても異なるため、あくまでも参考程度にとどめておくようにしてください。
介護用ベッド
介護用ベッドはレンタルサービスを利用すると、月々のレンタル料が6000円台から1万2000円程度です。仮に8000円とした場合、介護保険(福祉用具貸与)を利用することで負担額は1割(所得が一定額以下の場合)となり、1ヶ月当たりの実質的なレンタル料は800円で済みます。
それに対して同価格帯の介護用ベッドを購入する場合は、購入する店舗などにもよりますが、一時的な支出は12万円から17万円程度になります。仮に購入価格を14万円とすると、レンタルでは約14年半分の費用となり、例えば介護期間が10年の場合の差額では、購入する方が4万4000円多くなる計算です。
また、介護期間中に介護状態の変化やベッド本体の劣化により買い替えの必要が生じるケースなどを考えると、介護用ベッドは購入よりレンタルでよかったものといえます。
車椅子
介護用品として買ってよかったものの1つは、車椅子です。こちらもベッドと同様に性能などによって値段はまちまちですが、一般的な介護用の車椅子をレンタルで利用する場合、月々の実質的なレンタル料は600円程度となります。
一方、同じ価格帯の車椅子であれば6万円ほどで購入できますが、レンタル料にすると8年は利用できることを考えると、レンタルの方がいいようにも感じられます。ただし、レンタルは返却する必要があるため、完全に自由に使うことができません。
購入すれば本体に名前を書いたり、飾り付けをするなど使い方を自由にアレンジできます。また、そもそも使用頻度が少ないというケースなどでは、定期的なメンテナンスを行えば長期間使えることもあり、結果的にレンタルより安くなることもあり得ます。そう考えると、車椅子は買ってよかったものだといえます。
介護用品の購入とレンタルは、使用期間と使い方で検討を
介護用品は購入とレンタルのどちらがお得なのかは、個別の状況によっても異なります。基本的に短期間の使用であればレンタルがいいですし、長期間にわたって同じものを自由に使いたいという場合は購入がいいでしょう。
また、購入とレンタルで迷ったときには費用の面が重視されがちですが、使い方なども踏まえ、介護の方針に合った方を選ぶようにしてください。
参考
厚生労働省 どんなサービスがあるの? – 福祉用具貸与
ダスキンヘルスレント 介護ベッド レンタル商品一覧
ダスキンヘルスレント 車いす レンタル商品一覧
価格.com 介護用ベッド 通販 価格比較
楽天市場 介護用品(車椅子|移動・歩行支援用品)
執筆者:柘植輝
行政書士