更新日: 2022.05.23 セカンドライフ

地方移住をサポートする「補助金」! 移住希望者が多い自治体は手厚いの?

執筆者 : 木元泰徳

地方移住をサポートする「補助金」! 移住希望者が多い自治体は手厚いの?
都市部から地方に移住して、セカンドライフを謳歌しようと計画を立てる人が増えてきました。
 
移住のとき最低限必要なのは、お金と住まいです。
 
自然に囲まれた魅力的な生活を送るには、食料や日用品を購入するためのお金、そして快適に居住できる住まいがカギになります。
 
移住する際、自治体によっては補助金が出て、生活を下支えしてくれることをご存じでしょうか?
 
どんな補助金があるのか、移住したい都道府県ランキングで上位に位置する自治体を対象にみてみましょう。
木元泰徳

執筆者:木元泰徳(きもと やすのり)

2級ファイナンシャル・プランニング技能士

2022年版「移住したい都道府県」ランキング上位の自治体

田舎暮らしの情報誌「田舎暮らしの本」では毎年読者にアンケートをとっており、「移住したい都道府県」をランキング形式にまとめています。
 
2021年1〜12月号のアンケートを集計した結果、トップ3は1位:長野県、2位:静岡県、3位:山梨県になりました。
 
それぞれの自治体で実施されている補助金制度にはどんなものがあるのでしょうか。
 

長野県飯山市「いいやま住まいる家族支援事業」

1位にランクインした長野県では、飯山市が「いいやま住まいる家族支援事業」を実施しています。
 
父母や祖父母等の親族と同居もしくは近居するために、市内に住宅を新築、もしくは増築、または購入する人に対して、基本額として30万円、3世代同居で40万円、市内の施工業者に依頼すると10万円、合計最大80万円の補助金が交付されます。
 
親族が飯山市に居住していたり、2・3世代同時に移住するとき、補助金の恩恵を受けられそうです。
 

静岡県伊豆市「伊豆市若者定住促進補助金」

2位にランクインした静岡県では、若者夫婦の新生活を応援する「伊豆市若者定住促進補助金」を交付しています。
 
新築または建売や中古の住宅を購入すると最大100万円が、小学校6年生までの子どもがいる場合は1人10万円が加算されます。
 
例えば、小学校6年生までの子どもが2人いる世帯が土地を取得し住宅を新築すると、120万円の補助金が受けられます。
 
貯蓄に充てられる期間が短く、住宅の購入資金を貯めるのが難しい若者世帯にとって、うれしい補助金といえるでしょう。
 

山梨県南アルプス市「結婚新生活支援事業」

3位にランクインした山梨県の南アルプス市では「結婚新生活支援事業」が行われています。
 
この事業では住宅の取得に加えて、引っ越しに掛かる費用も対象となり、補助金が受け取れます。賃貸住宅に引っ越してくる人も対象になるため、幅広い人が補助金を受け取れるでしょう。
 
29歳以下の夫婦1人につき最大30万円が、夫婦どちらも29歳以下の場合は最大60万円が交付されます。
 

国が主導する補助金「移住支援金制度・起業支援金制度」

「移住支援金制度」と「起業支援金制度」は、国が主導して地方自治体が手続きする補助金制度です。
 
移住支援金は、地域の重要な中小企業等への就業や社会的起業をする移住者を対象とするもので、最大100万円の補助金が支給されます。
 
また、起業支援金は、地域の課題に取り組むための起業をする人を支援するもので、最大200万円が支給されます。
 
どちらも社会的に意義のある活動を志す人が対象となる補助金ですが、地方に移住するとともに地域のために尽力する意思のある人は、積極的に活用しましょう。
 

補助金を上手に活用して地方移住を成功させよう

国や地方自治体が行う、移住希望者に向けた補助金制度を紹介しました。移住者を積極的に受け入れる準備の整った自治体は、魅力的な補助金を準備しています。
 
移住したばかりのころは、家具や家電などの出費が多く、生活基盤が不安定です。補助金を積極的に利用して、地方移住を成功させましょう。
 
今回紹介した制度以外にも、自治体ごとに特色のある制度が準備されているので、移住を検討している自治体の制度を調べてみてくださいね。
 

出典

田舎暮らしの本Web 2022年版移住したい都道府県ランキング
長野県飯山市 市内在住の方で、住宅を新築、増築又は中古住宅を購入する方へ【いいやま住まいる家族支援事業(新築、増築、中古住宅購入補助金)】
静岡県伊豆市 伊豆市若者定住促進補助金
山梨県南アルプス市 結婚新生活支援事業
内閣官房・内閣府総合サイト 地方創生 ふるさと求人・移住支援金・起業支援金
 
執筆者:木元泰徳
2級ファイナンシャル・プランニング技能士

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