更新日: 2022.05.25 介護
【送迎完備】「デイサービス」で何をする? サービス内容や料金の目安を解説!
毎日利用可能なのか、また費用はどれくらいかかるのかなどについて説明します。
執筆者:宮本建一(みやもと けんいち)
2級ファイナンシャルプランニング技能士
デイサービスとは?
デイサービスは通所介護ともいい、介護保険法第八条7項で、「通所介護」とは、「利用者(要介護者)を老人デイサービスセンター等に通わせ、当該施設において、入浴・排せつ・食事等の介護、生活等に関する相談及び助言・健康状態の確認その他日常生活上の世話、機能訓練を行うことをいう。」と示されています。2019年の時点で、通所介護、及び地域密着型通所介護の請求事業所数合計は4万3000ほどありました。
なお、通所介護、及び地域密着型通所介護の違いは、サービス内容に変わりはありませんが、定員数が通所介護は19人以上、地域密着型通所介護は18人以下となっています。また、老人健康介護施設(老健)や特別養護老人ホーム(特養)のように入居はできないのが特徴です。
デイサービスの対象者は?
要介護認定を受けている必要があり、要介護1~5の方がサービスを受けられます。注意点として、要支援1~2の人はデイサービスを利用できません。
要介護1~5の認定者がデイサービスを利用する割合は図表1の通りです。
【図表1】
要介護1 | 要介護2 | 要介護3 | 要介護4 | 要介護5 | |
---|---|---|---|---|---|
通所介護 | 36.4% | 30.6% | 17.3% | 10.3% | 5.5% |
地域密着型 通所介護 |
38.9% | 31.2% | 16.6% | 8.8% | 4.5% |
出典:厚生労働省「第180回社会保障審議会介護給付費分科会(web会議)資料『通所介護・地域密着型通所介護・認知症対応型通所介護』」より作者作成
デイサービスで受けることができるサービス
デイサービスでは、自宅で自立して生活を送ることを目的としてサービスを提供しています。サービスは主に次の5点あります。
送迎
デイサービス事業者は行政に対し、サービスのエリアを事前に届けています。デイサービス施設まで30分~40分余りかかるのが一般的といわれています。
食事、おやつ
午前から夕方にかけて施設を利用するため、食事に関して、昼食とおやつを提供することがほとんどです。栄養に偏りのない献立で利用者の健康的な生活をサポートします。
機能訓練
機能訓練とは、例えばトイレや風呂などの日常生活の動作の維持または改善を目指すものです。歩行訓練や関節の可動域を広げる訓練などがあります。なお、医師の指導により行うリハビリテーションとは意味合いが異なりますので注意が必要です。
入浴
介助員のアシストを受けながら利用者は入浴できます。入浴前後の着替えや体の洗浄など介助員は利用者の自立を促しつつ入浴の手助けを行います。
レクリエーション
デイサービスではカラオケやクイズ、指体操など、さまざまな種類のレクリエーションをおこなっています。機能訓練や脳の活性化を図るなど、自立に向けた意味合いもあります。
デイサービスでかかる費用はどれくらい?
デイサービスを利用するにはどれくらいの費用がかかるのでしょうか。また毎日の利用も可能でしょうか。
デイサービスを1回利用すれば介護保険の適用内、適用外合わせて自己負担はおよそ1000~2000円かかります。施設により利用料金は異なりますので、詳細についてはデイサービスに問い合わせていただくことをおすすめします。
では、要介護認定者は、デイサービスを毎日利用できるのでしょうか。
介護保険の適用外である食事などの費用が全額自己負担であることを考慮すると、デイサービスの毎日の利用は賢明ではありません。
図表2は、要介護認定者が介護保険の範囲内で1ヶ月あたりサービスを受けられる金額です。
【図表2】
要介護度 | 支給限度基準額(1ヶ月あたり) |
---|---|
要介護1 | 167,650円 |
要介護2 | 197,050円 |
要介護3 | 270,480円 |
要介護4 | 309,380円 |
要介護5 | 362,170円 |
出典:厚生労働省「2019年度介護報酬改定について」より作者作成
支給限度基準額が決まっているので、場合によっては訪問介護などほかのサービスが受けられなくなる恐れがあります。デイサービスの利用頻度に関しては、ケアマネジャーに相談して回数を決めることをおすすめします。
まとめ
デイサービスは要介護1~5の介護認定者が食事や入浴、機能訓練、レクリエーションなどのサービスを受けられる介護施設です。
1回の利用で介護保険適用、適用外を含めると1000~2000円ほどかかり、介護保険の支給限度が定まっているため、利用回数はケアマネジャーと相談して決めましょう。
出典
e-Gov法令検索 介護保険法
厚生労働省 2019年度介護報酬改定について
執筆者:宮本建一
2級ファイナンシャルプランニング技能士