更新日: 2022.05.24 セカンドライフ

【インボイス制度解説有】2022年以降に気をつけたいWebライターの働き方! 今注意すべき点 は?

執筆者 : 棚田将史

【インボイス制度解説有】2022年以降に気をつけたいWebライターの働き方! 今注意すべき点 は?
Web媒体の文章を執筆して収入を得るのが、Webライターという職業です。「パソコン1台で稼げる」と紹介されることも多いですが、調べて書くだけのWebライターは、仕事がもらえなくなる可能性が高まっています。
 
今回は、副業やフリーランスのWebライターとして活動を始めたい方に向けて、2022年現在のWebライターを取り巻く状況を、経験談を交えつつ解説します。
棚田将史

執筆者:棚田将史(たなだ まさふみ)

2級ファイナンシャル・プランニング技能士・証券外務員1種

「調べて書くだけ」では難しい? 2022年のWebライター事情

現在は「検索エンジン(主にGoogle)での上位表示」を目指すSEOライティングが、Webライター業務の主流です。
 
しかし、SEOライティングを取り巻く環境は近年「量より質」となっており、求められるWebライター像も変わりつつあります。また、インボイス制度導入による収入減も懸念されています。
 

「誰が書くか」が重要になる時代

Google検索で上位表示されやすいのは、専門性・権威性・信頼性のあるコンテンツです。近年はこの傾向がさらに強まっているといわれており、企業は執筆依頼をする際、執筆スキルに加えて「誰が書くか」を重要視しつつあります。
 
具体的には次の通りです。

・執筆分野の実務経験を持つ人
・国家資格や公的資格などを持つ人
・ライター歴や編集歴が長い人
・その他特定の分野(日常生活や趣味分野を含む)についての知見や経験を持つ人

このような経験を持たない人は、以前より参入障壁が上がっていると考えられます。
 
また、注意したいのが競合者のレベルです。昨今における副業解禁の流れの中で、大企業の方や士業の方なども、Webライター業界に参入し始めています。こうした人たちとの競争を勝ち抜き、仕事を得なければなりません。
 
さらに「AIライター」が執筆する文章のレベルも上がっています。調べて書くだけのスキルしかないWebライターは、AIに仕事を奪われる日が近いかもしれません。
 

インボイス制度による収入減の可能性

2023年10月施行のインボイス制度が始まると、業務委託契約で働くWebライターは、収入が減少する可能性があります。これには、インボイス(インボイス制度に対応した請求書のこと)を発行する条件として、「適格請求書発行事業者」への登録が必要になる点が関係しています。
 
適格請求書発行事業者になれるのは「課税事業者」のみです。つまり、今後Webライターがインボイスを発行するためには、課税事業者として登録した後、毎年消費税を納めなければなりません。消費税10%分の収入が減ってしまうのです。
 
一方で、消費税の納税義務がない「免税事業者」のままでWebライターを続けることも可能です。しかし、今度は取引先の減少による収入減のリスクが発生します。
 
細かい解説は割愛しますが、要はインボイスが発行できない事業者への発注費用が10%増しになるので、「だったら、免税事業者じゃなくて適格請求書発行事業者のWebライターに発注しよう」と、取引先がほかの人との取引に変更する可能性があります。
 
消費税を納税しても問題のない収入や、取引先に歓迎されるスキルを持っているWebライターが、今後も生き残りやすいのではないでしょうか。
 

2022年以降も活躍できるWebライターに必要なスキルを考察

ここからは、専門知識や業界経験に自信がない方でも、2022年以降も活躍できるWebライターになるために必要なスキルを考察しました。
 

取材スキルを身に付ける

「専門家ほどの知識がない……」と悩む方も多いと思いますが、自身が専門家とならなくても、専門家に取材できるライターになる道もあります。
 
昨今では、取材ができるWebライターの需要が増えています。ツールを利用したオンライン取材が普及しており、以前よりも気軽にインタビューができるようになりました。取材スキルを磨きたい場合は、大手新聞社や有名出版社が主催の講座で勉強するのも手です。「取材は苦手」という場合でも、別の人が取材した音源を基に執筆する仕事もあります。
 

SEOライティング以外の執筆スキルも開拓する

SEOライティング以外にも、さまざまなWeb関係の執筆業務があります。例えば次の通りです。

・ランディングページ(お問い合わせや商品成約に特化したWebページ)
・求人広告
・企業のプレスリリース
・メールマガジン
・InstagramやFacebookなどのSNS投稿
・YouTube動画用の台本
・ゲームや漫画動画などのシナリオ

SEOライティング以外で活躍できる場を知っておくことで、仕事の受注幅も広がります。
 
このように、従来のWebライターの枠を超えたスキルや執筆幅を持てば、他の方との差別化につながります。専門家レベルの知識や実務経験がなくても、Webライターとしての収入を得られる可能性も増えるのではないでしょうか。
 

出典

国税庁 知っていますか? インボイス制度
 
執筆者:棚田将史
2級ファイナンシャル・プランニング技能士・証券外務員1種

ライターさん募集